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韓国:6月25日

カテゴリー: One month, First Post!, Two Posts, Three months, Five Posts, Six months, Ten Posts, One year, Two years, Twenty-five Posts, 東アジア, 北朝鮮, 韓国, 戦争・紛争

6月25日は、朝鮮戦争開始から57年目の記念日だった。静かな一日だった。過去に比べると特別行事はとても少ない。韓国人ブロガーたちは朝鮮戦争をどのように見ているのか。現在と過去で、この日が彼らにとりどのような意味を持っているのかについて書いていた。

Dolstone2002 [1]

私が子どもだった頃、毎年今ごろになると、反共産主義のスローガンやポスターを作り、歌を歌ったのを覚えている。ああ、この時を−わが国の敵が私たちを踏みにじった日を−どうしたら忘れることができようか。
私たちがあれだけ北を責めるよう教育された理由は、独裁者たちが自分たちの権力を保持するために作った手段と政策によるものだったということを、私は今は知っている。この戦争はただの私たちの側VS悪者側の戦いだけではなく、世界列強国の間で私たちがどれだけ苦しみ痛みを負ったかということであることを、私は今は知っている。
しかし、一つ確かなことは、私たちが今、豊かな暮らしを送っているのは、この地に血と汗を流した当時の人びとのお蔭であることだ。涙の奥から自分の兄弟姉妹に銃を向けなければならなかった、彼らのその涙を私たちは忘れない。

Musecine [2]

時が経つにつれ、忘れていくのは自然なことだ。カレンダーを見て、今日は6月25日なのは知っていた。私が小学校に通っていたのは1980年代の半ばから後半にかけて。反共産主義の時代だった。学校では、反共産主義の映画を見た。当時は、その魅力的な媒体である映画を見ることにわくわくしていたのを覚えている。小学校や中学・高校の歌や、他のどんな子どもの歌よりも、この6月25日の歌はいまだに耳から離れずにつきまとっている。

ああ、どうして忘れることができようか
わが国の敵が私たちを踏みにじった日
こぶしと赤い血をもって、我々は敵を阻止した
我々の足を地に踏み鳴らし、怒りで体を震わした日々
今こそ我々はその時の敵をやり返す
敵を追い続け
ひとりひとり敵をつぶしてゆく
今、我々はこの国と我らの同胞に勝利をもたらす

この歌を初めて習った時のことは今でも覚えている。2年生の時、先生が黒板の右端に歌詞を書き、数日間そのままにした。その当時、北朝鮮人は皆ろくでなしだった。Ddol-i Chang-gun (編集者注:1980年代に人気があったアニメのひとつ。ひとりの男のが、悪い北朝鮮人や金日成を倒し、善人を怪物たちから開放するというもの)であるように、北朝鮮人は皆赤い顔で豚の格好をしていた。劇場では、質の悪いスクリーンに我々の兵士の死や国民の涙が映し出され、BGMはいつもこの歌だった。この歌、いつ誰によって作られたのかは分からない。多分、「打倒共産主義」時代に作られたのだろう。この歌は、私が一番、もうこれ以上歌いたくなく、そして私たちの子孫に歌わせたくない歌だ。

bklove [3]

あるブロガーのエントリーを見るまで今日は何の日なのか気づかなかった。朝鮮戦争57周年記念日だった。反共産主義の教育が強調されていた時代を覚えている。沢山の行事があった。多分、今は「平和モード」なのだろうか?過去に比べると、今日は静かな日だ。

原文:Hyejin Kim [4]