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アラブの目:イードゥル・アドハー(犠牲祭)

カテゴリー: 中東・北アフリカ, クウェート, シリア, パレスチナ, リビア, レバノン, 先住民, 写真, 宗教, 戦争・紛争, 政治, 芸術・文化, 若者

世界中のイスラム教徒が、イブラヒム(アブラハム)が息子イシュマエルをアッラー(神)に生け贄として捧げると了承したことを称えるイードゥル・アドハー(犠牲祭) [1]を祝っている。犠牲祭はまた、今年200万人以上の人びとが集まった毎年恒例のメッカ巡礼、ハジの最終日を飾る。ここでは、中東地域のブロガーがこの行事を祝ったかを紹介する。

パレスチナ:

パレスチナからは、ガザ在住のDr モナ・エル=ファラーが貧困者の支援活動について語っている。彼女は次のように書いている:

私がこの記事を書いている間にもボランティアたちはジャバリアやガザ市、ベイト・ハヌーン、マガジキャンプ、シャティ、ヌセイラート、ハンユニスなどガザ地区に住むおよそ1,500の家庭に肉を配っている。一部の地域では、ボランティアたちは(アルマガジキャンプ内の)ガザ地区に対するイスラエル軍事活動にも関らず、危険な状況下で犠牲際の肉を配っている。

ガザ地区でのこのプロジェクトに参加してくれた全ての人びとのおかげで、私たちはガザ地区に住む最も貧しい家庭を支援することができた。現在ガザ地区に住む家庭の75%以上が貧困線以下の生活を送っている。

El Farra [2]は包囲された生活についても語っている:

クリスマスは間近に迫っている。ガザ地区から私は愛を届け、素敵なクリスマスと新年を祈る。お祝いを楽しんでいる間も、ガザ地区にいる私たちのことを忘れないで欲しい。絶え間ない不当な戦争による被害を最も受けている何千人もの男性や女性、そして子どもたちのことを思い出して欲しい。世界に真実を伝えて欲しい。ガザ地区で起きている重大な戦争犯罪や市民に対する残虐な非人道的集団処罰、イスラエルの治安とテロとの戦いという口実の下の占領犯罪に対して世界の関心を呼び起こして欲しい!!
取り返しがつかなくなってから、「私たちはガザ地区で何が起きているのか知らなかった」と言うことは許されない。

リビア

リビアでは、Khadija Teri [3]が如何にして犠牲祭が拡大家族のせんさくの目から逃れたかを語っている:

私たちにとって今回が初めてだ。(19年間で)はじめての私たち自身の犠牲祭である。私たちはいつも犠牲祭を大家族で祝っていた。毎年家族はより大きくそして騒がしくなるようであり、それに伴い犠牲祭はつまらない行事になる。私たちは今年、犠牲祭を独自で祝うと決め、とてもすばらしいものとなった。気難しい義理の姉や泣きわめく赤ん坊もおらず、特に周りには義理の兄たちもいない。女の子たちや私は好きな服を着て、スカーフを脱ぐことができた。やったー!!!!

レバノン

レバノンでは、Sietske [4]は写真のように犠牲祭を船の上で過ごす。

ベイルートは犠牲祭だ。
全て今日は閉まっていた。神の杉の森では今日、ゲレンデがオープンした。ベイルートではまさにここで山の雪が見える。とても時期が早い。通常は1月からだ・・・。
私がソリディア・マリーナで日向ぼっこをしていたなんて思わないでしょう。何隻か素敵なヨットがそこに停泊していた。私は1隻の1千万ドルのヨットを見物した。すばらしい。とてもすばらしい。「そんなに気に入ったのなら、旦那さんに買ってもらいなよ」と男性が言った。そうね。50万ドルならいつでも買うわ。

それから船に乗る。

Beirut Boat ride during Eid
写真提供者: Sietske [4]

再びレバノンより、Ahmad [5]がなぜイスラム世界で犠牲祭が同じ日に始まらないのか説明している。彼は次のように述べている。

犠牲祭が水曜日に始まろうと、または木曜日ないしは金曜日(もしくはもっと後に)始まろうと、全ての人とって素敵な犠牲祭であることを祈っている。犠牲祭の日を統一することがどうしてこんなにも難しいのだろうか?

彼が挙げた理由には以下のものがある。

説明1
私の愚見では、たまたまサウジアラビアの国王に仕える役人となったサウジアラビア王国で権威を持つシャイフが、欠陥のある計算機を用いているため。

説明3
妙に説得力のある3つ目の説明は、全ての学者が同じ月を見ていないため。

説明5
学者が月以外の何か別のものを見ているため。

クウェート

クウェートから、Fonzy [6]が写真とともに犠牲祭のために夢中に買い物をしている様子を紹介している。彼はその状況を次のように語っている。

この2日で、私はスーツを買い翌日スーツを引き取るため、大通りからボッジまで歩いた。初日は駐車場を探すのに15分かかった。昨日、店を見つけるのに30分ほど歩いた。店は、ずっと先のIKEAの隣にあった。ショッピングセンターを抜けて、人ごみの中を突き進む。みな同じショッピングバックを提げて店から店へと足早に歩いている。煙草を吸いながら女の子をチェックしている子どもたちのことは言うまでもない。
込み合っていて騒がしいが、新しい服とアクセサリーで犠牲祭を祝う準備をしている人びとを見ると嬉しい。

シリア

最後はシリアで締めくくろう。Hovicが犠牲祭とクリスマスの時期のアレッポの写真 [7]を紹介している。

原文:Amira Al Hussaini [8]