キューバ:カストロ引退への反応

半世紀に渡り権力の座にあったフィデル・カストロが議長としての再任を受け入れないとことを表明してから4日後、キューバのブロゴスフィアは依然としてこのニュースで盛り上がっている。発表後、そしてフィデル・カストロの後任国家元首を選出するための2月24日の国家評議会の以前にJanine Mendes-Francoが最初の反応をまとめたラウンドアップに続き、ここでは今回の出来事へのキューバや国外からの反応を紹介する。

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写真:FloraG クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づき使用

パリ在住の作家Zoe Valdé [es]は、キューバにもたらされると予想されているような変化には懐疑的だ:

Y como Castro nos tiene acostumbrados a esos numeritos, la única renuncia en la que creeré será en la de la muerte. De cualquier modo, su hermano es el mismo perro con diferente collar, uno de los hombres más crueles y perversos de la historia de Cuba y de la humanidad. Con Castro II no creo en cambio alguno. El cambio sólo puede venir de la democracia, de la liberación inmediata de los presos políticos, del reconocimiento de las organizaciones disidentes de dentro y del exilio. El cambio sólo vendrá cuando Marta Beatriz Roque, Osvaldo Payá, u otros de dentro, o figuras del exilio puedan intervenir en un espacio democrático dentro de la isla. No pienso que Raúl Castro asumirá semejante riesgo

…カストロのこの様な行動には慣れてしまったから、唯一辞任を信じる時は彼が死んだ時だ。どちらにしろ、彼の弟は違う首輪をつけた同じ犬で、キューバと人類の歴史上最も残酷で心がゆがんだ人物だ。カストロ二世では、変化が起きるとは思っていない。変化は、民主主義、政治犯の即時釈放、国内外の反体制団体の承認によってのみもたらされる。変化は、Marta Beatriz Roque、Osvaldo Payáなど国内にいる人びとや、亡命中の人物がこの島国内の民主的空間で干渉できる時にのみもたらされる。ラウル・カストロがこのリスクを負うとは思わない。

Tania Quinteroのブログでゲストとして書いているIvan García [es]は、変化への期待に対して同様に悲観的だ:

Cansados de campañas revolucionarias, marchas y consignas, los cubanos dudan que el próximo presidente, que se espera sea su hermano Raúl Castro, de 76 años, no sea una continuación de su política. […] Algunos como Juan Oñate, 44, obrero, cree que aunque nada cambie, “al menos Raúl habla menos y no está presente tanto en la vida de los cubanos como Fidel”. […] Pero ya la calma escasea. Tras casi 50 años de pobreza material y penurias, la paciencia se agota y la desilusión aumenta. Las encuestas internas realizadas por el partido comunista reflejan que la popularidad de los hermanos Castro y de su sistema político cuenta con menos del 25 por ciento de apoyo de la población.

革命運動、行進、スローガンにもううんざりしてるキューバ国民は、弟であるラウル・カストロ(76)がなるだろうと予測される次期議長がカストロ政治の延長にはならないということには懐疑的だ。[…] 建設作業員のJuan Oñate(44)のように、何も変わらないとしても、「少なくともラウルは喋りすぎないし、フィデルほどにはキューバ国民の生活に入り込んでこない」と考えている人びともいる。[…] しかし、平和が欠けている。50年近くに及ぶ物質的貧困と飢饉で我慢も限界にきている。共産党の内部調査では、カストロ兄弟とその政治体制を支持するのは人口の25パーセント以下だということが明らかになっている。

国家評議会議長へ同一の賛成票を投じるよう求める、つまり依然としてキューバ政治に干渉する書簡をカストロが公開した後、Alexis Gainza [es] は、「喜びはほんの少しの間しか続かなかった」と訴えている

フランク・シナトラを引用したCuban in Londonの様なブロガーは、長年に渡るカストロが自分から辞任することを残念に思っている:

英国民にとってこの去っていくこの指導者の資質を理解することは難しい。最終的には、このキューバの議長は任期中に9人の英国首相と10人の米国権力者を見てきた。そして彼は彼の思うようにやってきた。

彼はまた、キューバでの変化への青写真を付け加えた:

私が理解するところでは、キューバが従うべき原則は4つある:自由なメディアと独立した司法組織の発展が最初の2つ。海外投資者への経済そして金融開放(教育や保健などの大事にされてきた業績には手を触れない限り)が残りの2つだ。

しかし、Ninety Miles AwayLou Rodríguezにとっては、カストロの退任の仕方にうらやむことは何一つない:

彼が自分の意志で辞めることについてメディアが何と言おうと、よたよたの老人として辞めることは彼の望んだことではないのは確かだ。心の中では可哀想と思えるくらいだ。でも頭の中には、赦しなどない。彼の墓で踊ってやるよ。この老いぼれじじいが私より長生きしなければね。

Jaime Leygonier [es]にしてみれば、カストロは引退したのではなく引退させられたという:

No se retira, Fidel Castro era incapaz de retirarse, incapaz de saberse incapaz, lo retiraron hace año y medio con una incruenta revuelta palaciega, todos contra el animal enfermo, como mismo retiró Stalin a Lenin, para que se repusiera de su enfermedad bien lejos y bien oculto. Muy mal tenía que estar el anciano jefe de la manada para que con absoluta unanimidad lo desaparecieran sus secuaces.

彼は引退しない。フィデル・カストロは引退する能力がない。彼が能力がないということを知る能力がない。人目に触れずにひっそりと病気から回復するようにとちょうどスターリンがレーニンを引退させた様に、彼は全員がこの病畜に背いた1年半前の宮廷革命で引退させられたのだ。群の親分は子分たちが一同に彼を隠さなくてはいけない程かなり病気だったのだろう。

Review of Cuban-American Blogsは、西側メディアのフィデル・カストロに対する道徳的相対主義を批判している

もしヒトラーが総統として1939年に引退していたら、彼の決定に対する西側メディアはどうのようなものだっただろうか。おそらくカストロのキューバの終身議長としての「引退」とそれほど違うものではなかっただろう。
[…] 今のメディアは、 独裁者を彼らの犯した罪についてとがめることに、自分たちの客観性が彼らに対する自分たちの主観性によって決められているかのように、しりごみをしている。このような犯罪について言及させられると、メディアはそれを独裁者を中傷する人びとによって主張されている疑惑だとみなす。しかし、彼らのいわゆる業績と呼ばれるものは、擁護者が主張する疑惑としてはみなされること決してない。

キューバ・ブロゴスフィアで広く論じられたもうひとつの話題は、1998年の法王による画期的なキューバ訪問から10周年を記念したローマ法王庁国務長官タルチジオ・ベルトーネの公式訪問だった。Rui Ferreira [es]は、参加した一人の女性がいうように「待ち望まれている平和と改善をもたらすために」ベネディクト16世の早期訪問を切望する3000人のキューバ人が集まったハバナの大聖堂広場でベルトーネ枢機卿によるミサについて説明している

Babalu BlogのReinier “El Gusano” Pottsは、インディペンデント紙の記事を引用し、そして嫌悪感を表している

キューバ共産主義者たちがミサに参加している光景は忌々しい。だけど、この政権の臨終の秘跡を象徴するような儀式で、最後にはやってくる審判を思わす光景でこの殺人者集団が全能者に頭を下げなくてはいけなかったことを聞いて、ちょっとした意地悪な喜びを感じたことは否めない。すくなくとも、ラウルは出席しないという分別をわきまえていた。

Marc Masferrerは今週、フリージャーナリストの非合法的な逮捕などキューバでの人権侵害を公開し、2003年に政権に反対したことにより禁固25年の刑を受けた政治犯Oscar Elias Biscetに捧げられたミュージカルも投稿している。今週、彼の釈放を求めてキューバ独裁政権に圧力をかけるためのキャンペーンが発足したと、伝えている

今日の議会選挙のサウンドトラックとして曲を投稿したPenúltimos días [es]は、カストロの引退発表に対するメディアの反応を集めてきた。その中で、彼はコメント欄の読者のコメントを合わせ、ここ数日間でカストロについて書かれた最もばかげたもののトップ10を始めた。あるひとりの読者は、最近の映画『シッコ』の一部をキューバで撮影し、受賞スピーチをしてもらうためにカストロを呼ぶことができないか考えている映画監督のマイケル・ムーアによる発言について言及している:

5時間以内におさめられるならね。言っておくけど、これは視聴率が上がるんじゃないか?彼はくると思う?もしジル・ケイツ(オスカーのプロデューサー)に話ができて、受賞式の始めにダンスナンバーでカストロを登場させたられたらどうかな?すごくいいね。

Claudia4Libertadが集めた最近のアメリカの深夜テレビ番組での彼についてのジョークで分かるように、カストロはエンターテイメントとユーモアの恰好のネタであることが分かる。以下で、「フィデル・カストロが引退する10の理由」というリストを作ったデイヴィッド・レターマンの番組からの例だ。

辞任した今、「カストロ」は彼の弟ラウルかばか息子のフィデル W. カストロが後を継ぐと専門家は見ている。

このラウンドアップをまとめるにあたって、Enrique del Risco [es] のブログに書かれた実例を示したちょっとした例え話を紹介する:

[…]子どもが遊び友だちに、解かれるまで公園で見張りに立つと言う。数時間が経過し、子どもは寒さでこわばりながら見張りに立つが、誰かから解かれるような気配もない。最後には、通りがかりの人が何をしているのかと彼に尋ね、彼は説明する。男性はこれはただのゲームだ、他の子どもたちは自分たちは暖かい家にいるのに彼を見張りに付かせたのだと説得しようとするが、子どもは約束を守ろうとする。しまいには、この子の頑固さが分かった男性は、警察官を見付け状況を説明する。そして警察官は子どもに質問をし、彼は高級警官でこの子に勤務の終わりを告げにきたと良い、この半分凍り付いた子どもは、これは約束を破ることではなくて新しい命令に従うことだと理解し、軍隊式敬礼をし去って行った。記憶が正しければ、警察官を探してきた男性がこの子どもの断固とした態度にいたく感心してこの話は終わる。言うまでもないが、これは断固とした態度を褒め讃えるものではなく、従順さを再確認する話だ。

私たちはもう子どもではないし、もうずっと昔にこれはただのゲームだと気がついた。古い命令に、与えられた古い言葉に私たちのノスタルジアが漂う始めに命令を出した者は暖かい家の中に居るか、もう死んしまっている。私は彼らにただこう言う:現実はこの話ほど寛容ではない。もし新しい警察官が現れたら、まだ何時間か見張りに立つ時間が残っていると知らせるだろう。

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