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日本:映画『靖国 YASUKUNI』

(追記:東京の映画館で予定されていた映画『靖国 YASUKUNI』の上映はすべてキャンセルされている)

自民党の一部の議員が「中立性」を確かめるために上映会を行ったことを受け、日本の政府機関からの助成金を受け中国人監督が制作した靖国神社のドキュメンタリー映画について議論が巻き起こった。4月12日に公開予定である李纓(リイン)監督の『靖国 YASUKUNI』は、現在のところ映画館1館が問題がおきる可能性があるとして上映を取りやめている。問題となっているのは、1933年から1945年の間に靖国神社で作られ戦場で使われた8100振りの刀をとおして靖国神社の歴史を追うこの映画の題材とその表現だ。自民党の稲田朋美議員は、外国人記者クラブで記者会見を行い、映画の制作や議論となった公開前の上映会について自らの見解について話した(日本語・英語のオーディオビデオ)。

Yasukuni
靖国神社 (Wikipediaより GNU Licensed)

多くの人が政治的見解を表現しているものに政府が助成金を出すことの妥当性に疑問を投げかけた。ブロガー武田じゅうめい氏は、この映画への税金の使用について指摘している:

中国人監督のドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」。
何と日本の文化庁から750万円の助成金が出るのだという。
この反日映画に日本の税金が投入されるというのは、文化庁のノー天気ぶりだ。
日本は、映画製作はもちろん言論の自由の国だが、中国の政治指導部の支援を受けなければ活動できない中国人監督の映画は、日本の税金を使わずに中国の金で制作するべきだ。

しかし、dj19は「反日」とは何なのかという疑問を投げかけている

だいたい、この人達の言っている「反日」ってなんでしょう。靖国神社が現在かかえている様々な問題が記録映画によってあからさまにされることを恐れ「反日」とレッテルを貼って攻撃し「表現の自由」を規制するような圧力を加え人々の目と耳をふさごうとすることの方がよっぽど国民を侮辱した反日活動だと思うんだけど。

一方でブロガーponko69は映画に対し、この様な立場をとっている

いかにもサヨクらしい言いがかりだ。
稲田朋美議員は「検閲の意図はまったく無い」と言ったが、国の在りように係わる靖国神社の映画であり検閲して当然である。
反日的な日韓合作映画「あなたを忘れない」や「パッチギ」に文化庁はそれぞれ3000万円の奨励金を与えて話題を呼んだ。
またもや日本の文化庁は反日活動を支援している。
反日イデオロギーを主張する映画に私たちの税金を使ってはならない。

対照的に、chidakatsuはこれは「右・左」の問題ではないと言っている

もう一つ。これは、本来なら左右関係ないことなんですが、自分のイデオロギーに自信があるなら、こういう、些細なことでガタガタ騒ぐなよ、と。
この作品を観て、国籍関係なく、靖国神社の存在に興味を持って、それこそ、遊就館を訪れたりとか、そういうことがあれば、“そっちサイド”としてはポジティヴなことなんじゃないの、と。
”反対意見”の存在自体、というか、あること自体が許せない、みたいな雰囲気がある気がするんですよ。国会議員という立場にある人たちの口調の中にも。

virginia-woolf は、750万という助成金の金額の小ささについて言及している

だいたい、偏向のない映画なんてゴミに決まっているということもわからない政治家たちの文化レベルの低さにも呆れるし、芸術文化振興基金のたった750万円程度の助成を問題視って、たったの750万にケチをつける、まさにその「どケチ」ぶりに唖然としましたね。

基金サイドも一応の審査はやるわけですが、公序良俗にでも反しない限りはイデオロギー的な検閲はやらないわけだし、映画制作における750万なんて、極めてつましい予算で作られ公開されるドキュメンタリー映画の予算を考えれば、政治家が目くじらを立てるほどの話とは、とてもわたしには思えない。

Wallyは、偽善だと言い批判している

この作品の監督・リ・イン氏は日本在住の中国人、映画内容は反日ではなく日本ラブだと述べている。なぜ「ヤスクニハンタイ」の声がアジアから聞こえてくるのか、そのことも知らない日本人は少なくないはずだ。靖国神社についての性格を知り、靖国神社について考えていくことこそ、明日の日本を考えていく国民を生み出すことにつながる。靖国を教えられない靖国親派こそ、反日分子ではないのかな?

その一方で、Ampontan[En]は、これは「政治家が正しいが理由はまったく見当違い」という事例で、意見によってどの映画が政府助成金にふさわしいかを判断してはいけないと言っている:

とちらにしても意見(それが何であろうと)が問題になってはいけない。 靖国訪問に反対する人たちも先頭に立って映画への政府助成金に反対するべきだ。道徳的見地からしても、反対しなければこの議論は自分のチームを応援するようなレベルにまで下がってしまい、論点がずれてしまう。

稲田氏が、この問題の最も重要な憲法で保障されている表現の自由についてもっときちんと考えていなかったのは残念だ。

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