世界で先住民族の問題に対する関心が高まる中で、英国の新聞ガーディアン紙とオブザーバー紙は、現在、先住民族を周縁化し非正当化する二つの表現の使用に関する新しいガイドライン [1]を設けている。
「原始的民族」や「石器時代」といった言葉の使用に反対するキャンペーンが、サバイバル・インターナショナル(Survival International)の主導で行われている。「Stamp It Out [2](”撲滅しろ”の意味)」プロジェクトは、メディアの部族民に対する軽蔑的な表現に目を光らせ、ウェブサイト経由で編集者にハガキまたはEカードを送るよう、サポーターに呼びかけている。
Survival International Blog [3]は、先住民族に関する報道をめぐる英国メディアでの議論について詳しく述べている:
英国のインディペンデント紙は、今日、サバイバルの代表スティーヴン・コリー(Stephen Corry)による優れた意見記事を掲載した。元BBCのマイケル・バーク(Michael Buerk)の失言もあったため、部族民を表すのに「原始的」といった言葉を使用することをめぐる世界的な議論は新しい局面をむかえている。
[…]ガーディアンやオブザーバーは、改訂版スタイルガイドで「原始的」や「石器時代」といった言葉の使用に対する注意を喚起している。
「熱心な多神教論者」であるジェイソン・ピツル=ウォーターズ(Jason Pitzl-Waters)のブログ The Wild Hunt [4] は、このように伝えている:
サバイバルの「Stamp It Out」キャンペーンは、つい最近、英国の新聞ガーディアン紙とオブザーバー紙に、部族民についての表現に「原始的」や「石器時代」などの言葉の使用を禁止するよう説得することに成功した。
Here In The Cave of Wonder [5]は、ピツル=ウォーターズのエントリーについてコメント [6]し、こう書いている:
「原始的」や「石器時代」という言葉は、両方とも進化に関する時代遅れの考えからきている。「原始的」な生命体や人類など存在しない。進化は、単に環境への適応方法であって、梯子ではない。だから、「原始的」から「先進的」へと進む道などない。
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要するに、これらの言葉は何年も前に科学者や人類学者が科学的に正確ではないとしてはねつけた、19世紀の自文化中心主義・人間中心主義のようなものだ。