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オーストラリア: カンクンへの歩み

カテゴリー: オセアニア, オーストラリア, 市民メディア, 環境

カンクン会議(COP16、気候変動に関する国際枠組条約と京都議定書についての会議)が近づくにつれ、オーストラリアではオンライン上の議論がいよいよ急増してきた。

オックスファム・オーストラリアのAndrew Hewett氏はABC局のUnleashedコーナーに投稿し、バングラデシュでの経験を引き合いに出して途上国のニーズに緊急対応すべきだと強調した。

コペンハーゲンの会議で主に難航した議論のひとつが、気候変動への適応に対する資金提供の必要性だ。言い換えれば、途上国の貧しい人々が気候変動の影響に適応するために必要な支援だ。気候変動の影響は既に現実のものとなっている。

・・・バングラデシュの人々には、困難の中で生きる才覚や困難から立ち上がる力がある。しかしその他途上国の何百万の人々と同様に、彼らにとって気候変動に対する地球規模の行動がこれ以上遅れるのは許されないことなのだ。
カンクン会議では行動を勝ち取らねばならない [1]

本職の政治ブロガー、Duckpond氏は、機能不全の政治状況を乗り越えよう、と訴えた。

私たちは何もせず、地球が破滅するのをただ待つのか?そしてその理由は、人類として私たちが集合的な大脳容量を使えないから?その脳みそがあるから、人類は地球上の他の生物と比べて優れているんだ、と誇らしげに言い張るというのに。そのような主張をするとき、人類は自然システムの外側に位置づけられているけれど、実際は他の種と同様に、私たちも自然システムに依存しているし、相互依存の関係にある。国民国家のリーダーたちは、なぜこんなに情けないのだろう?

気候変動について何もしないでおく? [2]

元オーストラリア民主党上院議員で、現在は緑の党の候補者であるAndrew Bartlett氏は、Asian Correspondentに投稿し、我が国のシンボルの将来が危機に立たされている今、再び気候変動に対する行動が盛り上がるかもしれない、と期待をにじませた。

グレート・バリア・リーフは自然界の不思議であるだけでなく、観光業界に直接的に何千、何万という雇用をもたらしており、また輸出収入の源泉でもある。そんなグレート・バリア・リーフの未来が危機にひんしている。現政権が強い政治的リーダーシップを発揮すると仮定すれば、気候変動に対するより強い行動への一般市民の支持は、再び増えていくだろう。

CO2のレベルはグレート・バリア・リーフの脅威だ [3]

環境活動家へ向けたCrikey氏のブログは、カンクン会議に焦点を当てている。ブログRootedで、私が以前触れたブロガーを何人か特集している。

気候変動会議が今日、カンクンで始まる。Adopt-a-negotiatorのPhillip Ireland氏や、Youth Climate CoalitionのEllen Sandell氏など、様々な人々が現地からブログで発信しているが、まずはClimate SpectatorのGiles Parkison氏が書いた記事の抜粋を読んでほしい。Parkison氏は、ムーンパレス・リゾートのプールサイドにあるバーでカンクン会議についての記事を書いている。

カンクンへの招集。国際的協定はありえないだろうが、プールサイドのバーは素晴らしいようだ

ところで、メディアがまたしてもニュースになっている。Andrew Dodd氏は、Crikeyのウェブサイトで気候変動に関するメディア報道についてレポートしている。

元ニューズ社の上級記者だったJulia Posetti氏は、人が誘発した気候変動についてAustralian紙で書こうとすることは「拷問」に等しいと述べ、また、編集長の政治的な考えによって気候変動についての報道が制限された、と編集長を非難した。

さらにこの問題には別の側面がある。つまり、ツイッターへの投稿や、議論を支配することについての主要メディアの役割だ。

Posetti氏のコメントはすぐにツイッターに投稿された。これを受けてChris Mitchell編集長は、ツイッターにそのような投稿をした者、また「うそ」の情報を発信した者に対して法的手段に出ると警告を発した。

Australian紙で気候変動について書くのは「拷問」だ [4]

ブログGrog's GamutのGreg Jericho氏は、まさにそのAustralian紙に追放されるまでは匿名のブロガーだった。このダビデとゴリアテの戦い(小さな者と巨人との戦い)についてのJericho氏の見方はこうだ「最初から最後まで、完全にばかげていると思う」。
Jericho氏の投稿では、なぜこれが「ばかげている」のか、より真剣に分析されている。
本気じゃないだろう?パート2 Posettiほか

今後2週間、カンクン会議についての主要メディアの報道と、Australian紙界隈のブログに注目していくつもりだ。盛り上がることを期待しよう。