タイの反政府赤シャツ隊は、数千人のメンバーをバンコクの中心部に集結させ、政府のさらなる民主化を引き続き強く要求した。警察は参加者の数を3万人と見積もったが、集会の幹部によると6万人が通りに集まったという。
これは、 政府による抗議集会の武力鎮圧が起こってひと月後に召集された中では、もっとも大規模な赤シャツデモだった。同時に、首都の非常事態宣言を解除してから起こった初めての主要なデモでもある。
赤シャツ隊の幹部たちは失脚したタクシン・チナワット首相の支持者であり、首相の失脚以来、タイ政府とタイ社会の本質的な変革を要求する大掛かりな運動へと成長を続けている。
Bangkok Punditは、この日曜日に起こったデモは、昨年通りが封鎖されて以来、最も大規模なデモだったことを確認している。
3月から5月にかけて発生した反対運動よりも、段違いに大規模なデモだ。9月、初めての大規模な武力鎮圧が起こったバンコクでのデモにはおよそ1万人の参加者が集まっていた。10月10日にはバンコクにおよそ8千人が、10月17日にはアユタヤへ1万2千人が集まった。そして11月19日には、5月19日の武力鎮圧から6カ月がたったことを記念すべく、のべ1万人が再び集結した。
Richard Barrowは、このデモに関して、ポイントとなる見解を述べている。
デモは民主記念塔のところから始まった。赤シャツ隊の主導者Jatuporn Prompanは、デモに出向いて演説をしないよう、裁判所から禁止命令を出されていた。しかし今日、彼はその命令を無視した。彼はデモに姿を現しただけでなく演説もしたのだ。まさにこのことが、今回のデモを、91人の死者を出した血の武力行使以来私たちが目にしてきた出来事とは全く性質を異なるものにした。われわれははじめて、スピーチをする人間を得たのである。
デモは、バンコクを通る道々を事実上立ち往生させた。にもかかわらず、私は、店員たちが店から出てきて、目の前を通り過ぎるデモ参加者たち―今日のデモに参加するため、めいめいの交通手段でやってきた何千人もの人々―に拍手喝采をあびせる姿を目撃した。参加者のほとんどは、バンコクやその周辺の地域から来た者だった。
彼らの要求はシンプルだ。投獄中の赤シャツ指導者の保釈である。彼らは、官邸を占拠し空港を封鎖した黄シャツ隊の指導者がいまだ自由に歩き回っているのは不当だと声を荒げているのだ。
バンコクから寄せられたツイッターでの反応は、以下のようである。
Fridaylovesong: また赤シャツが仕事を始めた…。交通渋滞は序の口で、すぐに金融と経済の問題が続いて出てくるだろう。政治のことはからっきしの私にとっては、彼らのしている活動はいまだに謎だ。結局のところ、私は「世紀の瞬間」を信じてはいないし、民主化を心の底から望んで戦っている人もそんなに多くはいない。生計を立てるため私たちは働かなければいけないんだ…現実的に考えて。
leosia: 今日は赤シャツ隊への批判がたくさんあったけれど、僕は彼らの断固とした姿勢に驚いたし、勇気づけられもした。
MrMCos: @Saksith 通りに群がる烏合の衆よりも進歩した集団になりたいのなら、赤シャツ隊はタクシン首相の陰から抜け出すべきだといいたい。新しいリーダーシップ。
GiantRobot7: @Saksith 赤シャツのデモは、株式市場にボディーブローを食らわせた…。タイ証券取引所では今朝12ポイントの下落…カシコーン・バンクは3.8%の下落だ。
NickDay13: 赤シャツ隊はデモに30000人が集まった。PAD(黄シャツ隊)は官邸の正面に10張りのテントを建てた。どっちのグループのほうがより社会的に意味があるのだろう?
choochiiz: RT @PeaceinThailand 赤シャツ運動へ提案、デモは夜10時以降に始めてください。そうすれば平和に買い物ができるから。 (^^)いいね!
赤シャツ隊がデモ行進している画像は、Matichon OnlineとThai Free Newsから見ることができる。