韓国で2011年6月4日、海兵隊員が同僚の兵士に発砲し、4人を殺害、2人に負傷をおわせた。
事件当日は犯人に非難が集中したが、日が経つにつれ集団いじめの慣習がこれらの死の一因となったと考えられるとして、海兵隊基地の指導に非難が集まり始めた。
19歳のキム上等兵は(法律により身元保護)、武器収納庫から弾薬を盗み出し、同僚の海兵隊員に発砲し致命傷を負わせた罪で7月4日に逮捕された。
この飲酒の上での銃乱射事件で、チョンと呼ばれている人物がキムを援助したと疑いをかけられている。キム容疑者自身は、手榴弾を爆発させ自殺しようとしたが、失敗し現在入院中である。地元のリポーターが明らかにしたことによると、キムは捜査官にこの銃乱射事件を計画したのは、基地でのいじめのためだと話している [1]。
「期数例外」
韓国社会では壮健な男性は2年間兵役につかねばならず、高い評価を得ている海兵隊で組織的ないじめが発覚したことに、人々は恐れと怒りを感じている。
この暴力事件がおこった動機のひとつとして非難されている「期数列外」(韓国語で「기수열외」、発音は「Gi-su-yeol-wae」)は、ほとんどの韓国人にはなじみがない新語である。単語を直訳すると、「軍隊期数または同僚集団の列外におく」となる。この締め出しには公的な効力はないが、非常に威力がある。その人の期数を考慮しないということは、軍隊では社会的な死の判決を下されたのと同じだ。
これの犠牲者を同僚は存在しないものとして扱う一方、犠牲者の部下や後輩はもはやその人を上位者として扱う必要がないとして見下した態度で話し、肉体的かつ精神的に苦しめる。それは年長者に一定の敬意を払い、かつ若年者から敬意を受け取るという社会規範がある中で成長する韓国男性に、耐えがたい屈辱をもたらす。
事件があった翌日、自身も海軍基地で集団いじめにあったという匿名の海軍兵卒が書いた投稿記事 [3]がインターネットに掲示された。
선임병들은 저에게 “너는 기수열외라고 후임병들하고 너는 아무 사이가 아니니 후임병들이 저에게 반말을 해도 되고 불만삼지말고 후임병들에게 저는 마치 민간인 아저씨같은 존재”라고 말합니다[…] 소등 이후 침대 2층에서 자고있으면 제가 코곤다고 하루에 2~4번씩은 제 옷의 카라 부분잡고 단추가 뜯어질 정도로 끌어당겨서 깨우는데 저는 아프고 깜짝놀라서 허둥지둥 깨어서 멍하게 있으면 제 옷잡고 코골면 죽여버린다고 잠깰때까지 밖에 나가있으라고 합니다 저가 자다가 깨서 잠시 정신을 들어서 다시 잘려고 눈감았는데 그때 와서 저깨우는데 그거 보고 이건 뭐지 할정도 입니다. 진짜 새벽에 2~3번 그렇게 당하고 잠못자고 갈데 없어서 화장실에 있다가 돌아오면 누워서 자고있는 머리통을 부셔버리고 싶은 충동도 생길정도입니다.
この記事の投稿者が言及する嫌がらせには、たとえば持物や訓練計画をめちゃくちゃにしたり、肉体的に脅しをかけたりなど、より激しい苦痛を与える方法もいくつか含まれている。投稿者は、当局が基地でいじめにあっている者を他の基地に移してその問題を解決しようとしたが、現在いじめている人物が新しい基地に連絡してその犠牲者をいじめ続けるようにと依頼するので失敗に終わったことを知っていると書いている。
ソーシャルメディアの反応
進歩的な新聞の熱心な読者だと自己紹介している、ツイッターユーザのSpecialshs [4]はつぶやいている [5]。
해병대의 기수열외 그 자체가 인격살인입니다 총기난사는 보복의 한 형태이지요 왕따가 가장 비열한 짓이라는 인식이 확산되어야 합니다[…]
ブロガーのFilefreeは、生活環境がどれほど厳しいものだとしても、殺人を可とする弁解にはならないと書いている [6]。
김상병… 당신이 있는 곳은 학교가 아니라 군대다…그것도 우리나라에서 가장 힘들다는 해병대로 지원을 해놓고…'기수열외'때문에 너무 힘들어서 다 쏴죽였다는게 핑계거리나 되는건가? […]그리고 기수열외 한마디에 동정론이 왠말인가. […] 저긴 엄연한 군대이고 해병대다. 전쟁만 안났을뿐 목숨이 위태로운 전장이란 말이다.
大多数のツイッターユーザがこの邪悪な伝統に対して怒りを表している一方、漢方医および鍼療法師であるE.S.Bahk(@holistic64 [7])は、海兵隊を擁護している [8]。
해병대의 군기를 나무라는 말들이 많은데..해병대던 군대던 시회이던 학교던 어떤 조직에서도 왕따는 존재한다.[…] 그 조직의 아주 극히 일부분의 행동때문에 전체 조직을 폄하 할수는 없다.
ツイッターのユーザRyunan(@Ryunan9903 [9]) は、システムが支持するに値しないと強調している [10]。
해병대의 기수열외는 암묵적으로 ‘왕따'와 ‘타인에 대한 배척’ 등의 사회에서 없애야만 할 잘못된 병폐를 오히려 하나의 문화로 인정하고 적극적으로 권장하는 앞뒤가 안 맞는 제도라고 생각한다.
同様の証言が増えるにしたがい、主流メディアでさえいじめの事件に注目し始めた。韓国のオンライン報道機関、クッキー・ニュース [11]は7月6日に、銃乱射事件がおこる前日、同じ基地のある兵士がいじめを受けた後自殺したというツイッターのつぶやきを紹介している。ユーザTennis*****(プライバシー保護のため匿名)が書いたツイッターでは、海兵隊がそのことを隠そうとしているのではないかと疑っている。
自殺の申し立てをまず検証する必要があるが、しかし、海兵隊内部の残忍性が深刻な問題として上げられたという事実は否定できない。地方紙が明らかにした [12]ことによると、2011年3月に韓国の人権委員会は、集団いじめに関して厳しい規則を設定するように海兵隊に勧告したが、軍は単に6月下旬に変更を約束しただけだった。
人権委員会は、この事件の徹底的な調査を始めた。