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ミラネスのマイアミ・コンサート、キューバで議論に

2011年8月27日キューバの伝説的歌手、パブロ・ミラネスがマイアミにあるアメリカン・エアラインズ・アリーナにて、彼の音楽家人生の中で初めての南フロリダでのコンサートを開いた。キューバについてのブログやニュースサイトでは公演中の数週間、コンサートの政治的影響をめぐる激しい反対意見が波紋を呼んだ。

ミラネスのコンサートは、マイアミに住む多くの反カストロ主義者のキューバ人の怒りをかきたてた。ミラネスを革命政権の「スパイ」や「手先」と呼び、会場の外では抗議が行われた。

Pablo Milanes in concert. By KATREyuk (BY-NC-SA).

コンサート中のPablo Milanes (写真: KATREyuk, BY-NC-SA).

ミラネスは1943年に生まれ、キューバで暮らしてきた。1960年代彼と、彼の同志であるフォーク歌手、シルビオ・ロドリゲスは、新しいスタイルのnueva trovaを作り上げた先駆者だった。Nueva trovaとは、伝統的なフォーク音楽をカストロ政権を支持する力強いメッセージと融合させたものである。2人は文化的アイコンとなり、彼らの音楽はキューバとラテンアメリカの共産主義・社会主義の社会的流れに深く根ざすこととなった。

現在まで断固としてキューバ革命の支持者であり続けるロドリゲスとは違い、キューバの政治体制とミラネスの関係性はより難解だ。

8月中旬、El Nuevo Heraldでのインタビューでミラネスは自分の立場を語り、「私は社会主義体制を信じているのであり、それを実施する人間を信じているのではない」とサラ・モレノに語っている。政治犯Orlando Zapata Tamayo死後のカストロ政権への批判について論及し、現在ではBlack Springとして知られる2003年の75人のキューバ人ジャーナリストの投獄を支持することにも公に反対した。また、ほとんどの国民が政府によって渡航を制限されていることについても率直に非難した。

“Gregorio Milanés o Pablo Samsa?” [es] と題したネット記事の中で、Carlos Rodriguez Almaguerはキューバ在住のブロガー Yohandry Fontanaのブログに書きこみ、キューバ革命に敵対し、マイアミの反カストロ感情に迎合しているとして、ミラネスを糾弾した。

Habría que preguntarse cómo Pablo ha podido saltar del sitial en que el pueblo cubano lo ha mantenido por largo tiempo al pantano moral en que hoy se hunde con cada nueva declaración.

「キューバ人が長い間おいていてくれた台座から、パブロはどうして道徳の沼地に飛び降りて、今や言葉を発するたびに溺れているのか、疑問に思わずにはいられないよ」

シルビオ・ロドリゲスは、自らのブログSegunda Cita [es] でのコメントへ次のように返した。

Coincido con Pablo en muchos de sus juicios críticos sobre la realidad cubana. Lo que escandaliza a algunos no es el contenido de sus críticas sino la forma, que además de burda parece desamorada, sin el más mínimo compromiso afectivo. Otra cosa que duele es que haya manifestado esas críticas en Miami, a unos días de [su] concierto…

僕は多くの部分で、パブロのキューバでの生活に批判的な見方に賛成しています。人々にショックを与えたのは彼の批判的意見そのものではなく、冷徹で、愛のない、無感情なものの言い方でした。もう1つ酷いのは、彼のコンサートの直前にマイアミでその批判をしたことですね。

 

もう一方の政治的意見では、ミラネスは劣勢である。ブログAlberto de la Cruzにマイアミ在住のBabaluは次のように書いた。

ハバナのカール・マルクス劇場でコンサートをする前に、パブロがキューバでのさらなる自由を国際的報道機関に訴えかけるのを聞きたい。もちろんそんなことは起こりっこないけれど。だって、豚がうるさく鳴かないのは餌場で食べている時だけだから。

Image by Rene Massola, BY-NC-ND

写真: Rene Massola (BY-NC-ND)

マイアミに住むキューバ人レポーター、Edmundo Garciaは、ミラネスに公開文書を送り、その文書は多くのブログにも載せられた。ニュースサイトKaos en la Red [es] は、自分の利益のためだけに議論の両者に迎合しているとしてミラネスを批判した。

Sin esa Revolución a la que tantas manchas le ve y a la que tanto critica; sin esos dirigentes que la hicieron y hoy la reforman y perfeccionan junto al pueblo cubano; sin las dinámicas que generaron la estética cultural en la cual el querido Pablo se insertó para beneficio de su crecimiento como artista, no hubiera pasado (pienso yo) de ser un bolerista con una guitarra en un bar de Bayamo, o en el mejor de los casos de La Habana.

彼は汚点ばかりをみてかなり批判をしているが、そのキューバ革命が起こらなければ・・・キューバ人のために革命を起こし、今日も革新を続けるリーダーがいなければ・・・文化的美学を生んだ原動力がなければ・・・人々に愛されるパブロは自分の音楽のためにそこに乗っかることも出来なかったし、(僕に言わせれば)バヤモか良くてもハバナのバーでギターを持ってボレロをやってるくらいだったろうね。

ブログCafé Fuerte [es] でミラネスはGarciaの批判に公開返信をし、Garciaはマイアミの極右に転身してしまっていると批判した。直接的にGarciaに向けて、彼はこう書いた。

[Estás] ingresando en ese grupo selecto de la ultraderecha miamense que no admite reconciliaciones, críticas…[No] quieres amor, quieres odio, tú al igual que ellos, no quieres reconciliación, quieres rencores y desunión…no quieres al pueblo cubano, ni de allá ni de acá. Edmundo, tú no quieres a nadie…

あなたは和解や批判を許さない、極右のマイアミ人の中でもえり抜きの集団の1人になろうとしている。愛を求めず、嫌悪する。他の皆と同じように、和解をしたがらず、恨みや分裂を求める。どこにいるキューバ人も愛していない。Edmundo、あなたは誰も愛していないのです。

多くの反カストロ政権のブロガーはミラネスを糾弾したが、El Blog del Compañero [es] はこのコメントを真摯に受け止め、ミラネスのような人の批判はキューバの政治家に大きな影響を与えたかも知れない、と述べた。

Al leer estas declaraciones pienso que quienes deben estar sudando con cada gira de Pablo Milanés a los Estados Unidos y al mundo son los ancianos militares que oprimen a Cuba.

[…]

No creo este tipo de critica sea “preparada” ni coreografiada, sino espontánea y auténtica.

ミラネスの意見を読んで、彼がアメリカや世界でツアーをする度に必死になる人は、キューバを抑圧する昔ながらの過激派だと思います。。

[…]

このような批判は、用意周到に準備されたものではなく、衝動的なものであると思います。

El Compañeroは、もしミラネスが同じような声明をキューバで出していたとしたら、恐らくキューバの報道機関は公開していないだろう、と述べた。キューバにいながらにして世界に働きかけるには、キューバのアーティスト達はたびたび綱渡りをしなければならない。ミラネスは、このマイアミでのコンサートが国内外のキューバ人の和解の架け橋になれば、と希望を語った。しかし、今回の議論で明らかとなったように、初期の頃のキューバ革命と結びつきの強い作品を作るミラネスのようなアーティストでは、その達成は難しい。

この記事の校正はNobuko Shimazuが担当しました。

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