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南アジア:70億人目の子どもを祝福

カテゴリー: 南アジア, インド, スリランカ, バングラデシュ, 国際関係, 女性/ジェンダー, 市民メディア

2011年10月31日、この地球に Oishiという新生児 [1] が誕生した。 この女児がバングラデシュの首都ダッカで誕生したことには、特別な意味があった。彼女は、世界で70億人目に生まれた子どもだったのだ。

The Editor.net はこのニュースを、下記のように報道している [2]

世界で70億人目に生まれたというこの子どもはここ、ダッカにいる。この子どもを授かった幸せな夫婦、Mohsin HossainとTonni Hossainは、3人目の子どもには男児を望んでいたのだが、この3人目の子どもは、世界で70億人目に生まれた子ども(の象徴)となったのだ。

この可愛らしい女児は、未明の午前12時1分、Azimpur Maternity and Child Care Hospitalで生まれた。

どの子どもが世界で70億人目に生まれたかを正確に認定するのは難しく、世界中で象徴の祝祭がとり行われている。国連人口基金(UNFPA)はOishiに、バングラデシュにおいてのその象徴として、名誉を与えたのだった。
同ウェブサイトは次のようにも言っている。

Oishiの誕生は、ケーキやキャンドルとともに、公に祝福された。病院は、70億人目に生まれた子供を一目見ようと訪れる人々であふれかえった。これは、UNFPA が主催する「70億人のアクション」の広報イベントであったのだ。

グループブログ Somewhereinblog.net のブロガーであるPosha Pakhiは、 「70億人目の子どもはダッカ生まれ」 [3]というタイトルのブログを投稿した。この投稿には多くのコメントが寄せられた。

Journo [4] はこうコメントした。[bn]

バングラデッシュ出身の70億人目の子ども、ようこそ世界へ。彼女が賢明に生きてくれることを願うよ。

Mithapur [5]は、この子どもの誕生を祝福し、そして冗談めかして、彼女を選ばれた根拠について疑問を投げかけた。[bn]

ひとつ質問。どうやって彼女が70億人目になると計算したのだろう?
ダッカで(70億人目ではなく)70億人の子どもが生まれた、というならわかるけれど。これならいつか起こることでしょう?

Atiq [6]には、70億人目と70億とんで1人目の違いが腑に落ちないようだ。

70億人目なのか、70億とんで1人目なのかが、なぜこんなに話題をよんでいるのかが、わからないよ。なぜこんなに話題になるんだい?毎日たくさんの赤ん坊が生まれているんだ。

僕は生まれてきたすべての子どもたちの幸せを祈るよ。

世界はOishiの誕生を歓迎したが、両親にとってはそうでもなかった。なぜなら、Oishiは女児だったからだ。彼女の両親は、第三子には男の子を、と望んでいたのだ。 [7] [bn] (先に生まれた2人は女の子だった)

Sri lankan mother Danushika Perera cuddling her newly born baby [8]

新生児を抱くスリランカ人の母Danushika Perera(撮影:Rohan Karunarathne Copyright Demotix)(31/10/2011))

バングラデシュだけでなく、UNFPAの同様の祝賀が 世界各地 [9]で行われた。
UNFPAは、スリランカにおいてはIshara Madushanka、Danushika Dilani Perera夫妻の女児 [10]、Muthumaniを祝福した。

同様にインドでは、プラン・インターナショナルが、世界で70億人目に誕生した子どもとしてNargis の誕生を祝福した。

LiveIndia.Com [11] では下記のように報道している。[Hi]

インド、ウッタル・プラデーシュ州のLucknowで、月曜未明に生まれたNargis という名の女児が、世界で70億番目に生まれた象徴として取り上げられた。

たとえ増加し続ける世界人口が世界への警鐘だとと捉えられていようとも、Muthumani,、Oishi、Nargisの誕生は、これから女として生まれてくる子どもたちをなおざりにしないように、というメッセージを私たちに伝えてくれているのだ。

校正 Sami Nagato [12]