イラン:イランの新年から金魚がなくなる?

Traditional table decoration of Persian New Year

ペルシャの新年を祝う伝統的なテーブル装飾Greg DunlapによるFlickr投稿画像(CC-BY)

金魚はイランの新年に欠かせない特別な役割をもつ。イランでは新年を春分の日(3月20日)に祝い、Nowruz(ノウルーズ)と呼んでいる。しかし、毎年、動物の権利保護者たちやブロガーたちが金魚を買わないよう推奨する運動を行っている。ノウルーズ用の金魚はしばし粗悪な環境下に置かれ、何百万匹という金魚たちが毎年死んでいるのだ。

この新年の慣習の要は、「Haft Sin」(ハフト・スィーン)という、名前の頭文字がすべて「S」(ペルシャ語でسین)の七つの象徴的な食材で飾るテーブル装飾である。また、このテーブルは蝋燭や、鏡、色のついた卵…そして生きた金魚(赤い魚と呼ばれている)で装飾される。多くのイラン人がこの方法に反対している。

Jadid Onlineは2008年に短編ドキュメンタリー映像(英語字幕付き)を製作し、ノウルーズ用の金魚がどのように工業生産され、売買されているかを伝えている。

Red fishes for Nowruz

ノウルーズ用の金魚Parmida RahimiによるFlickr投稿画像(CC-BY)

イランのブロガーであるNasim Sabahaは以下のように書いている。 [fa]:

どうか金魚を買わないで。ここ数年、動物愛護運動家たちは、この美しい動物を守ろうと、金魚を買わないよう促すオンラインキャンペーンを始めている。毎年、彼らの活動はますます好調となっている。人々が新年のお祝いのために買い物に行くため、金魚は次から次へと店頭に並べられていく。活動家たちはこのおぞましい流通に対してボイコットを始めた。金魚はイランの伝統ではなく、中国のとある伝統に由来する。イランでは毎年、5百万の金魚たちが正月の期間に死んでいるのだ。

Nowruz fish for sale in Tehran

テヘランで販売される金魚MahtabによるFlickr投稿画像 (CC-BY-NC-ND)

 

Greenblogはこの考えに賛同せず、ブログでこう書いている。[fa]:

私たちは金魚を買う事をボイコットするべきではない。動物たちの敵となっている環境をつくりだすかわりに、運送業者から買い手たちまで、人々に金魚の扱い方を教え、訓練するべきだ。そして、金魚に対する消極的な考えの受け売りより、金魚の売り手の監視を改善すべきである。この消極的な活動の影響を受けて、近年では金魚の代わりに亀を使用するイラン人がいるくらいだ。

また、Greenblogはこう付け加えている。「ある人たちはこの金魚の伝統は中国に由来すると言うのに対し、私がGoogleで調べたところ、中国のそれはイランに由来するということが分かったのだ!」

https://pt.globalvoicesonline.org/?p=25165

この記事の校正はKazumi Tomitaが行いました。

 

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