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カンボジアの人権問題を伝えるオンラインマップ

カテゴリー: 東アジア, カンボジア, テクノロジー, デジタル・アクティビズム, 人権, 市民メディア, 抗議, 政治, 歴史, 行政, 言論の自由, 開発

カンボジアの人権擁護者たちは、オンラインマップを用いて、カンボジアの人権侵害の記録、監視、掲示を行っている。カンボジア人権ポータルサイトSithi [1]では、Violation Map [2]というカンボジアにおける人権侵害の範囲を示す地図を掲載している。

以下にあるViolation Mapはカンボジアで起きている様々な人権侵害を表している。まずこのセクションに入ると、最新の人権侵害の記録がSithi上に赤いアイコンでViolaition Mapに示される。サイト閲覧者は、人権や被害者、推定加害者、ケースステータス、場所、日付によって人権侵害の項目を検索できる。

[2]

SithiのViolation Map

ここ何年かのうちに土地をめぐる対立 [3]が増加しており、その多くは何十万人もの居住者を退去 [4]させた開発プロジェクト [5]に関係している。

我々の調査によると、2007年以来ここ四年間で、公有地において223もの対立が報道されている。(中略)我々の調査から明らかになったのは、最も対立の多い地区はプノンペンであり、対立の数全体の10%が、カンボジアの都市および首都であるプノンペンを含む地区で発生している。

[3]

カンボジアの対立

The Cambodian Daily Weekendは、問題視されているカンボジアの土地使用権 [6]について記事 [7]を出している。

393万6481ヘクタールの土地が鉱業および経済利用権を認められた土地とされており、カンボジアの土地の面積の22%を占めている。

190万311ヘクタールの土地に対して企業の鉱業権が認められた。これらの企業は、金、鉄鉱石、銅、ボーキサイトなどの希少鉱物を調査している。

203万6170ヘクタールの土地が、ゴム、砂糖、キャッサバといった穀物を作る農業プランテーションの使用権を認められた土地とされており、カンボジアの耕作地の53%に匹敵する。

34万6000ヘクタールの土地が環境省が統括している保護地域内に位置する。このエリアは環境省が管理している保護地域の約10%を占める。

またLicadhoによると、40万人もの人々が、自分たちの住む地域の土地利用権が認められたのちの2003年以来、12の地区での土地をめぐる対立の影響を受けている。以下の地図はカンボジアでジャーナリスト [8]が殺害された場所を示す。

[8]

カンボジアでのメディア殺し

 

Global Voicesでは、人権団体でもあるLicadhoの収容所マッピング [9]をすでに取り上げている。以下の地図はLicadhoの表現の自由マッピング [10]である。

[10]

表現の自由マッピング

その他の地図

国会議員 [11]のとあるオンライン地図も現在利用可能となっている。先月(2012年2月)、プノンペンでの計画停電 [12]についての地図も公表された。また、プノンペンの道路 [13]やレストラン、官公庁、商店、ホテルの地図もある。カンボジアのインフラ開発 [14]やその他の開発問題 [15]を追うために、あるサイトが立ち上げられた。一方、地図調査員たちは国立公文書館の要求するコスト削減に対し反論している [16]