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イエメン:統一記念日の前日に自爆攻撃

カテゴリー: 中東・北アフリカ, イエメン, 市民メディア, 戦争・紛争, 政治, 災害

5月21日、イエメンの首都サヌアにて行われた軍事パレードのリハーサルを標的に自爆攻撃 [1]が発生した。およそ100人が死亡し、少なくとも200人が負傷した。

軍服を着た自爆犯は、イエメン南北統一 [2]22周年を記念するパレードのリハーサルを行っていた兵士の一団の真っただ中で、爆薬を爆発させた。

この襲撃についてアルカーイダ(アラビア半島のアルカーイダ [3]) は、南イエメンで アメリカが自分たちに仕掛けた戦争 [4]への報復だとして、犯行声明 [5]を出したようだ。しかし、イエメン人の多くは疑念を示している。

次の 動画 [6][ar]には、サヌアのSabaeen通りでの爆発直後の映像が映っている[警告:悲惨な映像です]。

ジャーナリストのトム・フィンは現場にいた.

@tomfinn2 [7]: Sabaeenにて。警察がいたるところにいて、舗装道路の上には飛び散った肉片。負傷者はすべて病院に収容された。‬

@tomfinn2 [8]: 救急車は今もなお、サヌアを奔走している。病院は大わらわだと医者たちは言う。‬

Yemen Updatesは自爆攻撃で殺害された兵士らの凄惨な写真 [9]をツイートし、Ibrahim Mothanaは生々しい動画 [10]へのリンク [11] をツイートした。

ベイルートを拠点にする学生活動家のFarea Al Muslimiはこうコメントした。

@almuslimi [12]: イエメンが恐怖に包まれた一日。そしてその一方、軍改革のために早急かつ強硬な措置を取ろうとしている大統領のアブド・ラッボ・マンスール=ハーディーにとってはまたとない好機だ。

襲撃の後、ハーディー大統領は、前大統領アリ・アブドラ・サーレハの甥を含む治安当局の幹部連は交代させる法令 [13] [ar]を発布した。

マイ・サーレハはこうツイートした。

@A4Mai [14]: ハーディー大統領の法令により、Fadhel Al Qawsiが中央治安部隊の新しい司令官に任命された。

彼女はこう付言する。

@A4Mai [15]: だからアマル(サーレハの甥)は罷免されたのですか?私たちは法令の施行のために、このような災厄を目撃しなければならなかったのですか?‪#Yemen‬

[16]

少なくとも96人の兵士らが犠牲になった、イエメン・サヌアの自爆攻撃の現場。写真撮影Luke Somers、copyright c Demotix (2012/5/21)

アルカーイダが襲撃について犯行声明を出したと言明する情報源もある中、多くの人々はより詳細な情報を待っている。

イエメンの学者グレゴリー・D・ヨンセンはこうコメントした。

@gregorydjohnsen: [17] 本日のイエメンでの襲撃の噂を広めないでください。こう言っても構わないと断言します。「知りません」。

そして、より多くの証拠を求めるべく、マイ・サーレハはこうツイートした。

@A4Mai: [18] 是非ともアラビア半島のアルカーイダ(AQAP)による襲撃についての犯行声明文を見たい。‬

爆破の12時間前、News of Yemen Revolution [19]のフェイスブックのページには、サーレハの支持者によるフェイスブックのページが掲載されていた。ページには爆破の予見が書きこまれ、リンクが貼られていたが、のちに削除された。

ムハンマドはなぜ自爆犯が気付かれなかったのか疑問に思った。

@Yemen4Change [20]:噂によると:自爆犯は身につけた軍服やベルトに爆薬を詰めこんでいた。誰も気付かなかったのだろうか?

一方、Farea Al Muslimiはこう質問した。

@almuslimi [21]: なぜサウジアラビアはアメリカに送りつけられた爆弾に関しては情報提供をしたのに、アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)に関しては情報提供をしなかったのだろう? ふと思ったこと

多くの推測とクエスチョン・マークが渦まく中、イエメンの人権大臣Hooria Mashhourはこうツイートした。

@Hooria_Mashhour [22]: 人権を侵害する集団犯罪のすべてに対して透明性のある調査がなされるべきだ。‬

著名な活動家で、ブロガーでもあるAtaf Alwazirは、何度も同じ内容を繰り返すニュース報道よりも、深く事件について洞察してほしいと人々に働きかけた。

@WomanfromYemen [23]: いつも心を広く保ち、すべてをあるがままに捉えないこと。コピー&ペースト人間になってはいけない。疑問を持ち、吟味しよう。私たちには心があるのだから。

爆破が起きた日は、サヌアとイエメンが未曽有の深い悲しみに包まれた日であったに違いない。この襲撃により、アメリカ―イエメン間の反テロ戦略の有効性に疑問の声が上がった。そして、アメリカの無人偵察機による攻撃は非生産的で、単に熱に浮かされているにすぎないという主張 [24]を確かなものにした。

校正:Yukari Sugimoto