コンゴ民主共和国:再び紛争勃発?

この記事は特集 「難民」の一部です。

コンゴ民主共和国の北キヴ州は2年間の比較的平和な状態の後、再度状況が悪化している。2012年3月14日、国際刑事裁判所(ICC)が イトゥリ紛争 (1999–2007)の中心人物、 トマス・ルバンガ をオリエンタル州のイトゥリでの戦争犯罪と人道に対する罪と、15歳以下の子供を入隊させたということから有罪を確定した数日後にすべては始まった。

この判決により人民防衛国民会議 (CNDP)の元リーダーであり、2006年からICCからルバンガと似た罪で逮捕状が出ている ボスコ・ヌタガンダ にも矛先が向くことになるだろう。

ヒューマンライツウォッチのビデオがボスコ・ヌタガンダの経歴を紹介している。

離反兵士

トマス・ルバンガの有罪判決が確定した数日後、ボスコ・ズタガンダの指示に従っていたCNDPの元兵士達が政府軍から離反した。 これらの兵士は2009年にCNDPとコンゴ政府の間で結ばれた和平合意を受け、FARDC(コンゴ民主共和国軍)に参加していた。 同じ合意の中で、ボスコ・ヌタガンダもコンゴ民主共和国軍の将官に昇進した。

ゴマにて、メラニー・グービーは兵士の離反についてこう 書く 。 [fr]

Une défection des plus de 300 soldats appartenant à l’ex rébellion du CNDP Congres national pour la défense du peuple CNDP ont désertés les rangs des Forces armées de la République démocratique du Congo (FARDC) L’armée régulière de la RDC en répondant vraisemblablement à L’ordre du General Bosco Ntaganda Commandant des opérations des FARDC au Nord Kivu.

300人以上の元人民防衛国民会議(CNDP)の兵士達の離反はコンゴ民主共和国軍の階級を乱した。これらの離反した兵士達は、北キヴ州でFARDCの司令官を務めるボスコ・ヌタガンダの指令に従いがちである。

政府軍内での兵士達の離反が続く中、コンゴ政府は国際社会からボスコ・ヌタガンダを抑止するようにと圧力を受けている。 また、北キヴ州の人権擁護 NGO グループもヌタガンダの逮捕を強く求めているが、最近までコンゴ政府はヌタガンダを逮捕しないという頑なな姿勢を保ってきた。

いかにも、東部コンゴ民主共和国の変化が著しい状況下で、ヌタガンダは政府に 安定要因 [fr] と見られていた。

 Surnommé “Terminator”, le général Ntaganda est visé depuis 2006 par un mandat d'arrêt de la CPI pour enrôlement d'enfants quand il était dans une milice au début des années 2000. Le gouvernement de RDC a toujours refusé de l'arrêter, estimant que la paix dans la région du Nord-Kivu déchirée par une succession de conflits prévalait sur la justice internationale.

2006年からICCは『ターミネーター』の名で知られる将官ヌタガンダが武装軍団に所属していた2000年度頃に、子供を入隊させたという罪で逮捕状を出している。 コンゴ政府は、今まで国際法がために北キブ州の平和が絶え間ない紛争によって侵されてきたと言い、長らくヌタガンダの逮捕に拒み続けてきた。

紛争が始まる以前、ゴマ訪問の際に大統領ジョセフ・カビラは、「絶対に国際社会のボスコ・ヌタガンダの逮捕を求める圧力に屈しない。」と断言していた。 しかし、今回初めて大統領は ヌタガンダを引き渡す意思を示した

このカビラの発言が転機となり、ボスコ・ヌタガンダは裁判に臨むことを避けことを決めた。実際、カビラの決意に対して不満を示すため、ヌタガンダはジャングルに戻り、新しい反乱を起こし始めた。 この状況の変化によって、北キヴ州の住民は大きな不安を抱え始めている。

脅かされる市民

People displaced by war. Photos by the ENOUGH project on FlickR license (CC-BY).

戦争によって難民になった人々 ENOUGH プロジェクトによる写真 FlickR license (CC-BY)

新たな 戦闘がマシシとルシュル地方で始まった 。それによって、何千人もの人々が家を失くし、ムンバンビロやゴマなどの紛争地帯ではない地域に逃げ場を求めている。

サケとムグンガの村や、ゴマの街でさえも現在、ひどい生活環境で暮らす難民の受け入れを行なっている。 難民キャンプの責任者であるビコレラ・クロードによると、ゴマの近くのムグンダ第三キャンプでは、戦闘が続くマシシ、ルシュル、ワリカレ出身の マシシ、ルシュル、ワリカレ出身の 6,700人 以上の難民を受け入れているそうだ。5月4日に同キャンプは武装集団に襲われ、少なくとも5人が負傷したとクロードは言い足した。

また、この状況下で難民は ルワンダにまで流れる結果となった 。[fr]

  Plus de 20.000 Congolais, pour plus de la moitié des enfants, ont fui au Rwanda pour échapper aux violents combats opposant depuis le début du mois l'armée aux soldats ex-rebelles dans l'est de la RD Congo.

半数以上の子供を含む2千人以上のコンゴ人が東部コンゴ民主共和国の軍隊と元武装グループ間の紛争を逃れるために、ルワンダにまで流れ込んでいる。

ラジオ・オカピは こう報道している 。 [fr]

Les réfugiés congolais continuent à affluer au camp de Nkamira, à plus ou moins 20 Km de la ville de Gisenyi au Rwanda. Leur nombre est passé, en l’espace de quatre jours, de cinq mille à plus de sept mille, ont indiqué, ce vendredi 11 mai, des sources locales. Au moins deux mille personnes se sont rajoutées, depuis dimanche dernier, aux cinq mille autres réfugiés congolais enregistrés à Nkamira au Rwanda. Ces derniers ont fui les récents affrontements de Masisi au Nord-Kivu entre les militaires des FARDC et les déserteurs jugés proches du général Bosco Ntaganda.

ルワンダのギセニの街から20キロ程離れた所に位置するヌカミラ・キャンプはコンゴ人の難民であふれかえっている。 5月11日金曜日の地元情報によると、たった4日間で難民の数は5千人から7千人以上に膨れあがった。 日曜日から、少なくとも新しく2千人のコンゴ人が、ルワンダのヌカミラで既に難民登録された5千人に加えられた。これらの難民は最近起こったコンゴ民主共和国軍と将官ボスコ・ヌタガンダを支持していると思われる脱走兵の間の紛争から逃れてきた。

しかし、何人かのムグンダの難民の証言によると、ルワンダにまで逃げてきた難民の中には実はルワンダ出身の者たちもおり、故郷に戻りたいと考えているという。

紛争によって難民が大量に難民が発生した後、コンゴ政府は、すでにCNDPの支持軍の支配下にあったいくつかの地域を取り戻した。 しかし、ヌタガンダを見つけ、このような状況下でICCにヌタガンダを引き渡す事は可能であろうか?

この記事は特集 「難民」の一部です。

校正 Ayumi Nakajima

コメントする

Authors, please ログイン »

コメントのシェア・ガイドライン

  • Twitterやfacebookなどにログインし、アイコンを押して投稿すると、コメントをシェアできます. コメントはすべて管理者が内容の確認を行います. 同じコメントを複数回投稿すると、スパムと認識されることがあります.
  • 他の方には敬意を持って接してください。. 差別発言、猥褻用語、個人攻撃を含んだコメントは投稿できません。.