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カザフスタン: 道路の安全の宣伝に羊を使った奇抜なキャンペーン

カテゴリー: 中央アジア・コーカサス, カザフスタン, 市民メディア, 意見

7月17日、カザフスタン最大の都市、アルマトイの市民たちは、町の至る所に貼られた新しい看板広告を見て笑った。そこには刺激的なメッセージが書かれていた。「人は道路を渡るときルールに従う。羊は道路を渡るときどこであろうとも好きな所を渡る」。

この看板広告は、道路を渡る際にシンプルなルールに従うことの重要さを伝えることで人々の生命を守ることを目的としている。アルマトイ文化局、地元の広告代理店、交通警察の共同で、制作・設立された。

この看板広告は、交通ルールの順守から天然資源の保護まで幅広く地域の人々の考え方を変えるためにデザインされた公共広告プログラムの一環である。 アルマトイ文化局 はこのように [1]述べる。 [ru]:

Что может повлиять на поведение людей, пробудить в них ответственность за себя и за других? Только социальная реклама с сильным эмоциональным посылом.

人々の行動にインパクトを与えて、彼らがより責任感のある人間になるように誘導することができるものは何でしょうか?強く感情に訴えるメッセージを伴う公共広告のみがそれを可能にするのです。
[1]

この看板広告はアルマトイの新しい公共広告キャンペーンの一環である。アルマトイ文化局作成の画像。使用許可済み。

看板広告の刺激的なメッセージは、カザフスタンのソーシャルメディアユーザーの間に議論を引き起こした。アルマトイ文化局(AlmatyMADENIET)によって投稿された 画像 [2] に対して、フェイスブック上で Ruslan Kuvatovは このように [3]コメントした。 [ru]:

Отличный постер. Надеюсь их много будет по городу. Еще надо сделать креатив на тему культурного вождения и уважения друг к другу на дроге. Короче говоря надо идентифицировать баранов за рулем :).

素晴らしいポスターだ。町中にこのポスターがたくさん貼られることを願っているよ。今度は、運転マナーと尊重しあうことについての面白いポスターがいるね。要するに、車を運転している「羊」を見分けなければならないんだ。

大多数のネット市民はこの新しい広告を支持しているが、ある人々はこの広告を攻撃的だと見なしている。カザフスタンのブロガーGizatmは こう [4] 述べる。[ru]:

Просто нельзя называть людей баранами за то, что они переходят дорогу в неположенном месте. В США и Канаде тоже так же переходят… Если машины за км нет, то почему бы и не перейти.

ルールを無視して道路を渡るからって人間を羊に例えるべきではない。アメリカやカナダでだってみんな同じように道路を渡る…1キロ範囲で車がなかったら渡っちゃいけない理由がどこにある?

当局はこのような批判に 対応 [5] しなければならなかった [ru]:

Мы никого конкретно не называли баранами. Это шуточный плакат с небольшой издевкой… Мы хотели максимально привлечь внимание аудитории.

私たちはいかなる人をも羊とは呼んでいません。これはちょっとふざけたポスターです…私たちは可能な限り広い層の人々に注意を引きたかっただけなのです。

しかし、大半のネット市民はこの独創的な取り組みを評価しており、路上の人々の生命を守る様々な方法を提案している。 Salken BalbayevはFacebookに このように [6] [on] 書いている。:

Хороший проект. Еще хотелось бы, чтобы сами пешеходные переходы освещались в темное время суток и знаки были видны издалека.

いいプロジェクトだ。また、暗い時に光る交差点なんていいね。遠くからしっかり見える道路標識もいい。

全体として、カザフスタンのネット市民は、当局が現実的な問題に対してこのような独創的な方法で取り組んでいることを温かい目で見守っている。彼らはまた当局が自分たちの提案やコメントに対応したことも知って満足している。 この公共広告キャンペーンの成功に続いて、文化局は運転中の電話をやめさせることを狙った広告の新しいメッセージを発表 [7] [ru] した: 「これが最後の電話になるかもしれない」。

校正:Mayuko Alamillo