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英国:ライオン騒動の犯人は飼い猫

英国警察は2012年8月26日(日)の晩に始まった、ある大きな作戦で先週末はかかりっきりであった。これは英国エセックス州でライオンが目撃されたことに始まる。

25人の警官に加え、小火器専門の警官とコルチェスター動物園からの専門家が目撃現場に集まり、2機のヘリコプター (うち1機は赤外線熱画像装置を搭載) が出動し、ライオンの捜索を試みた。エセックス警察は捜査費用 [en] についての詳細はまだ何も発表していないが、そのライオンは「テディベア」という大きなメインクーン猫であることがわかった [en] 。

8月27日に [en] によってアップロードされたこの動画は、「目撃者」の証言を紹介している。ソーシャルメディア上で広まった別の「ライオン」の画像 [en] は後に捏造 [en] されたものであることが判明した。

http://www.youtube.com/watch?v=YwbaNN3AfsE

南フランスに住むイギリス人女性の Vics [en] は、内部事情を添えてこのニュースを次のようにまとめている。

特別目立ったニュースもないこの時期と集団ヒステリーとが相まって今週英国に衝撃が走ったようだ。それはエセックスで休暇を過ごしていた人達が同州のクラクトオンシーのキャンプ場近くの草むらでライオンを見たと報告したことから始まった。彼らはピンボケした写真を「証拠」として撮り、その後何もかもがエスカレートした。家の近くで「大きな唸り声」を聞いたとか、夜キャンプ場をうろついていた「ライオン」から人々が逃げまどうというような目撃者の証言付きで。英国報道機関がこれを聞きつけるとすぐに厳戒態勢に入り、エセックス・ライオンは月曜のほぼ終日トップニュースとなった。私にはクラクトンオンシーに住む家族がいるので、家から外に出ないように、また庭で大きな音も出さないようFacebookで警告メッセージを送るのがとても愉快だった。フォトショップで加工された写真がTwitterやFacebook上で共有され、笑わせてくれる偽のTwitterアカウントがエセックス・ライオンのメッセージを発信した。クラクトンでどんな風に暮らしてきたかとか、彼を追う警察の捜査をどうかいくぐってきたとか。

Twitterアカウント @EssexLion [en]  には2日もしないうちにおよそ37,000人のフォロワーが集まった。最初のツイート [en] だけで1,104回リツイートされ、70回以上、お気に入りされた。

吠えろ、みんな!

「たいそうなブリティッシュユーモアな一週間だったね。」とイタリアに住むあるウェールズ人のブロガー [en] は言う。

武装した警官やヘリコプターが現場に押し寄せたとき、私の友人は監禁状態だったのか?いや、いつもどおり振舞っていたし、「パブ」にも通っていた。現場近くのパブの女主人に話を聞いたとき、思わず笑ってしまった。「ちょっと心配」と彼女は言うものの、お客は普通に来ていた。これは自分が英国人であることをなぜか誇らしく感じさせてくれる態度である!今回もTwitterは、またもや本領を発揮した。「エセックス・ガール」(訳注:教養のない、下品な女性という軽蔑的な意味が含まれている語)と連れの「エセックス・マン」はポップカルチャーのステレオタイプの姿そのままだった。[彼らについてはここを読むと良い [en] ] そして、「ライオン」のニュースが報道されて数分も経たないうちから、「エセックス・ライオン」という名前のtwitterアカウントが立ち上がり、ツイート祭りが一晩中続いた。このことで私のイタリアのtwitter仲間は困惑した。もしもライオンがここをうろついていたとしたら、みんな家に閉じこもっていただろう。と私は思った。[優雅に美味しい食べ物に火をかけ、時間をつぶすためのトランプとともに。と言わなければならない]。夜も更け、日曜から月曜に日付が変わる頃、誰かが Moody's (訳注:米国の金融情報サービス会社で、企業や株券・証券などの世界的な格付け会社、またmoody には気分屋の意味がある) を呼んだに違いない。というのもみじめな年寄りライオンは格下げされて、初めは「大きな犬」、それから「ヤマネコ」になり、ついに昨日「テディベア」という飼い猫になった。しかし多くの侵略しようとしてきた人たち(訳注:大昔からヨーロッパ大陸の人々が英国を侵略しようとしてきたことについて言及している)もご存じの通り、英国人は頑固そのものでなくてはならない。私はこれを水曜の夜 (訳注:2012年8月29日水曜日) に書いているが、ライオンを見たと証言する連中が未だにいる。昨日の朝に警察の捜索が打ち切られたにもかかわらず。

Mark Borkowski [en] は「エセックス・ライオンと群衆の叫び」という記事で、この話がいかにソーシャルメディアを思い知らせてくれたかを書いた。

この逃亡中の大きな猫の馬鹿げた捜索報道は、24分間周期のニュースで無限に繰り返された。Twitterと他のソーシャルメディアはエセックス・ライオン (#Essex Lion) 関連のジョークで溢れ、この愛嬌のあるミームに説得力を与えた。[…] 結局は、セントオシスをうろつく大きな逃亡猫がいたかどうかは関係ないのだ。ソーシャル主導のメディア時代は我々が真実ではなく、ストーリーの可能性やコンテクストの方により興味があるのだということを証明している。特にこんなしらけた公休日 (訳注:イングランドでは8月最終月曜日をバンクホリデーとして休日にあたる) の週末を忘れさせてくれる楽しみが必要な時には。

ブログ Frivolous Monsters は、「日記:エセックス・ライオン捕獲特集 [en] 」を公開し、 Rachel Jones [en] は複数の大きな猫目撃情報へのリンクを貼り、Tony Giles [en] はエセックス・ライオンがなぜこれほど大々的に報道されたのかと冷ややかに自問した。エセックス・ライオンが飼い猫だというニュースを聞いてRishi Dastidar [en] は、こんな詩がお似合いだと述べた。

エセックスの人々よ、恐れるな!
そのライオンは、テディベアという名の猫である。
その大きな動物による脅威は消え始めている。
エセックスの人々よ、恐れるな!
大丈夫、私たちの双眼鏡は間違ったところに置かれたと認めよう、
君たちは気兼ねなく外を歩ける。
そのライオンは、テディベアという名の猫である。
エセックスの人々よ、恐れるな!

エセックスの不気味な草原をうろつくライオンの捜索を写真やビデオとともにまとめたMichael Mountain [en] は「英国人みたいにモンティ・パイソンみたいな警察ごっこをやる人はいない」と言う。締めくくりとして Vics は、とある英国の古典的コメディを引き合いに出す。英国人の気質や彼らがトレーラーハウスで過ごす恒例の夏休み [en] について理解するには必見だ。

できれば次回、警察は思い出してもらいたいものね。みんなの大好きなカトリック牧師「テッド神父 [en] 」(訳注:1990年代のテレビコメディー番組)のアドバイスにある、「小さい」と「遠く」は違うってことをね。

校正:Maiko Kamata

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