(記事中のリンク先で[fa]はペルシャ語、他は英語のページです。)
2012年4月15日月曜日、イランのコルデスターン州マリーヴァーンの通りで、赤いドレスにヴェールを被せられた男性が、治安部隊に練り歩かされた。家庭内争議で有罪になったと報じられる3人の男性に対し、これをもって処罰とすると地方裁判所が定めたのである。正確な状況は定かではないが、この処罰の考え方そのものに多くの人が腹を立てている。
マリーヴァーンの女性たちは、これは処罰を受ける男性に対してよりも女性に対しての侮辱だとして、火曜日にはこの判決へ抗議行動を起こした。ある人権活動家によると、治安部隊は抗議行動を起こした人たちに身体的暴力をふるったという[fa]。街を練り歩く女性たちの動画がある(5月18日現在、閲覧できなくなっています)。
ネット上で、数人のクルド人男性が女装した自分の写真を撮っている。「女性であることは誰かを罰したり辱めるための道具ではない」という、Facebook上のキャンペーンの一環である。写真は「クルドの男は平等のために(Kurd Men for Equality)」というFacebookのページで見ることができる。
Namo Kurdistani は書いている。
To show my solidarity and support to the “womanhood” and their suffers and torments during the history mostly have done by “men” [sic]. as we have faced recently a stupid judge”s order to punish a person by putting on him the feminine customs, so it is one of the times that we should gather around each other and condemn this stupidity, brutality and inhumanity against the womanhood; the half of society as well as at least half of the human being on the earth. I am supporting womanhood by the at least I can do for them.
「女性」と、彼女らが歴史を通して主に「男たち」から受けた苦しみに対する、連帯と支援の証として。最近、バカな裁判官が人を罰するのに女ものの服を着せろと命令したのを我々は目の当たりにした。だから今なお、我々は共に集うべきだ、そして女性に対するこの愚かさ、野蛮さ、非人間性を糾弾するべきなんだ。社会の半分、少なくとも地球上の人類の半分は女性なんだから。僕は自分に最低限できることで女性を支援している。
マリーヴァーン婦人会のFacebookページも、この行為を非難して、こう書いている[fa]。
Security forces dragged a convicted Marvani’s man in the city. They dressed him as a woman and wished by this act to humiliate him. The Women's Association of Marivan condemn this action and consider it an insult to women. Kurdish women protested against this act [one day after].
治安部隊はマリーヴァーンの有罪男性を市中に引き回しました。男性に女装させることで、辱めようという意図です。マリーヴァーン婦人会はこの行為を強く非難します。これは女性に対する侮辱だと考えられます。クルド女性はこの行為に対し、一日後に抗議行動を起こしました。
イラン人弁護士で人権擁護者のモハンマド・モスタファイは言う[fa]。
Iran’s judiciary has no right to order such punishment which goes against human dignity. Dressing convicts like women is not something you can find in the laws of the Islamic Republic.
イランの司法に、人の尊厳を傷つけるような罰を与える権限はありません。有罪者に女装させるなど、イスラム共和国のどこの法律を探してもありません。
歴史は繰り返す
3年以上前、イラン政府当局はある学生活動家に対し、同じ屈辱的方法を用いようと試みたが、失敗している。
当時、イラン政府当局は、マジッド・タバコリがテヘランで学生の日のスピーチをした後女装して逃走していると主張した。
しかし、イランの人権活動家たちが次のような目撃者の報告を公表した。「国営メディアが公表した写真はウソばかりだ。イランの学生や市民活動家に対して、汚い手を使おうとしたのは明らかだ。」その時、何百人ものイラン人男性が、タバコリを支援するために、ヒジャブを着て女装した自分の写真を撮影した。