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ツイッターがメキシコ国民を「戦争特派員」に変える

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メキシコで麻薬に関する犯罪を報道することは命取りになる。ジャーナリストや市民は、この国を覆い尽くしている暴力事件について報道すれば、脅されたり、ときには殺されたりもする。しかし、このような危険があるにもかかわらず、メキシコに住む人々の多くはソーシャルメディアを使って、銃撃、ハラスメント、殺人や逮捕について公にし、国の主流メディアが報道しない情報を補っている。

Sara Plaza Écijaは、Periodismo Ciudadano [es](市民のジャーナリズム)というウェブサイトで、メキシコにおける市民ジャーナリストの「新しい戦争特派員」という役割について、最新の調査結果をまとめている。このSaraの記事をクリエイティブ・コモンズ:表示3.0非移植ライセンス(CC BY 3.0)のもとで、以下に引用する。

Imagen base | Power_Surf bajo licencia Creative Commons (CC-BY-3.0), via Wikimedia Commons

画像はPower_Surfによるもの。クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY 3.0)のもと、ウィキメディア・コモンズより掲載

デジタルイノベーションの分析を目的としたアメリカの調査によると、メキシコのツイッター使用者は、国内の麻薬取引に関するトピックについて信頼できる情報源となっており、従来の主流メディアに代わる役割を果たしていることがわかった。

The New War Correspondents: The Rise of Civic Media Curation in Urban Warfare」(新しい戦争特派員:都市での闘争における市民メディアキュレーションの台頭)という論文によると、メキシコの都市レイノーサ、モンテレイ、ベラクルスそしてサルティーヨなどのツイッター使用者は、逮捕、銃撃、麻薬取引による対立について公にするという働きをしており、従来型のメディアに代わる特徴や役割を担っている。国の主流メディアの信用性が失われている中、これらの情報はメキシコの人々にとって影響力を増している。

マイクロソフトリサーチの下で行われたこの調査は、メキシコの麻薬戦争の影響を最も強く受けている都市の人々がどのような方法で情報交換を行っているかについて分析している。これによると、市民が暴力行為について自らのコミュニティの人々に警告するために、どのくらいの頻度でソーシャルメディアを使っているかが分かる。また、市民メディアの「キュレーター」、つまり情報を広く伝えるという意味で「戦争特派員」とも呼べる人々が台頭してきていることについても調査された。調査者の一人、Andrés Monroy-Hernándezは「私たちがキュレーターと呼ぶこのグループの人々には、ソーシャルメディアネットワークで多くのフォロワーがいる。このことは彼らがそのコミュニティーの信頼を得てきたということを意味する」と述べている。

その調査は、麻薬戦争の暴力の影響を最も強く受けている4つの都市、レイノーサ、モンテレイ、ベラクルス、サルティーヨに焦点を当てている。調査者らは、ツイートの内容やハッシュタグ、そして情報を広めているユーザーについて共通する特徴を探した。その結果、ツイートの多くは、地名、上記のいずれかの都市名、そして「shooting(銃撃)」という言葉を含んでおり、ある地域に近寄らないようにと人々に注意を喚起する公共広告のような役割を果たしていた。「キュレーター」は情報を見つけて広める人々であり、ツイートとフォロワー数の多さで定義される。Monroy-Hernándezはこう付け加える。「この調査によると、メキシコ人の61パーセントがソーシャルメディアを使っているが、ツイッターを使用しているのは20パーセントの人々に過ぎない。メキシコのインターネット人口の約4.2パーセントの人が、ツイッターで麻薬や麻薬取引に反対する何らかの書き込みを行っている」

メキシコでの暴力事件は麻薬戦争によって増加しており、メディアもその標的となった。このことにより、メキシコ国内のいくつかの報道機関は、麻薬に関する話題を扱うことにより多くの注意を払うようになっている。そのため「キュレーター」が必要不可欠な情報源となっているのだ。調査者はこの新しい「戦争特派員」たちにインタビューを試みたが、彼らのは従来のジャーナリストたちが直面しているような危険を避けるため、大半は名前を伏せたままである。

校正:Takuya Oshige