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野党党員のVincent Wijeysinghaが同性愛者であることをフェイスブック上で公表し、シンガポールで初めてその事実を公にした政治家となった。彼は現在、シンガポール民主党の党員で、かつては議員候補者であった。同氏は続いて公表した理由を投稿した。
Coming out is not the toughest bit. Well, eventually it becomes easier and easier as more and more people do. The harder thing is to begin and sustain the long and dedicated work that society needs to overcome the oppression that LGBT people experience everyday.
同性愛者であることを公表するのは難しいことでは全くありません。公表する人がいればいるほど、どんどん簡単になるものです。公表すること以上に大変なのは、LGBT(訳注:レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの略、性的マイノリティ)の人々が日々感じている抑圧を乗り越えるために、社会が必要な長期的で献身的な活動に着手し、継続することなのです。
フェイスブック上ではChoo Lip SinがWijeysinghaをたたえるコメントを載せている。
I now feel Singapore can be the place to grow up and grow old in, in a country bonded by kindness and fairness. You have lifted many dying souls from despair by putting yourselves in their shoes and through the hardships they face everyday.
今感じるのは、シンガポールが思いやりと公平さというきずなで結びついた国として成長し、歴史を作って行く場所となりうるということだ。あなたは、絶望の淵で失われかけていた多くの魂と同じ立場に立ち、彼らが日々目の前にする苦難を経験することで、その魂を救ってくれたのだ。
ブログAnyhow Hantamも彼に対し、喜びの言葉を述べている。
The reception to this disclosure has generally been very warm with many praising him for ‘coming out’. In fact he went further to state that he doesn't have any ‘gay agenda’. Personally I felt it was a very gutsy decision on his part and congratulated him personally for admitting such a personal issue just in order to silence the critics.
彼の公表に対する反応は、彼の「カミングアウト」を称賛し、概して非常にあたたかいものだった。実際、彼は「ゲイ・アジェンダ(訳注:同性愛者に関する議題)」など何もないとまで述べている。個人的には、これは彼の勇気ある決断だったと感じたし、非難の声を静めるためだけにこのような個人的問題を認めたことを私はたたえたい。
ブログsimple & gayforwardは、同性愛者であることを公表した政治家が今日シンガポールに存在していることに喜びの意を表している。
Oh wow, we now have an openly gay politician. How amazing is that? This is huge. Needless to say (but saying it anyway), it is incredibly brave of him to do so. He has so much to lose, so much more hardship and obstacles now to face as a consequence, but he did it anyway. Major balls. I hope his family, friends, colleagues, and everyone else who know him personally especially, all rally round him and give him further strength and motivation.
おぉ、私たちには今、同性愛者であることを公にした政治家がいる。なんて素晴らしいんだろう?これは大きなことだよ。言うまでもなく(と言っても、言ってしまうが)公表するなんて非常に勇気のいることだ。公表することで失うものもたくさんあるし、さらなる困難に立ち向かわなければならなくなったのに、それでも彼は公表したんだ。すごい度胸だよ。彼の家族、友人、仲間、そして特に彼を個人的に知る人々がみな、彼にさらなる力とモチベーションを与え、力づけてくれることを祈っている。
しかしBarrieはこの若い政治家Wijeysinghaに、 「ゲイ・アジェンダ」を持っているかどうかを暴かせたがっている。
I have no problem if there's a gay MP in Parliament. Just like I have no problem if the MP is a Christian, Muslim, Hindu, Buddhist or an atheist. My problem with Dr Wijey is that he is the man the LGBT group is putting up, so that he could introduce unwholesome lifestyles into society through legislation. One of them is the legalizing of underage sex.
国会に同性愛者の議員がいたって別に構わない。議員がキリスト教徒であろうと、イスラム教徒であろうと、またはヒンズー教徒、仏教徒、さらには無神論者であったって、別に問題にならないのと同じようにね。私がWijeyについて問題視しているのは、彼がLGBTグループに仕組まれて現れた人物であるということであって、つまり道徳的に害をもたらすライフスタイルなんかを、彼が法律によって社会に導入できうるということなんだ。例えば未成年の性行為を合法化する法律だったりね。
The Independentはシンガポールの政治におけるLGBTコミュニティの重要性について指摘している。
From a political perspective, the change in government attitude reflects the new Singapore reality. The gay community and those who support their cause are generally anti-establishment and as the support for the ruling party at the elections continues to erode, this is a pressure group the establishment cannot afford to ignore
政治的観点からみると、政府の態度の変化はシンガポールの新たな現実を反映していると言える。同性愛者コミュニティやその主張を支持する人々は一般に反体制派だ。そして選挙での与党への支持が徐々に失われ続けていることからも、現体制がもはや無視できない強力なグループである。
ブログThe Sun Shines on SingaporeはWijeysinghaの公表は、「もろ刃の剣」であり、シンガポール民主党の2016年選挙に影響がありうるとして警鐘を鳴らしている。