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セントルシア、セントビンセントの皆さん、カナダに行くならビザが要りますよ!

特に断りのないリンク先は英語のページ。

市民権・移民省(CIC)は、2012年9月11日、セントルシア、セントビンセント・グレナディーンのカリブ諸国2国を含む5カ国からの入国には、ビザの取得を必要とする規制措置を施行した

「東部夏時間の本日午前零時1分よりセントルシア、セントビンセント・グラナディーン(以下、セントビンセント)、ナミビア、ボツワナ、スワジランドの国民はカナダに入国時にビザが必要となる」とジェイソン・ケニー市民権・移民・多文化主義相は発表した。ビザ規制措置が発効してから最初の48時間、すなわち2012年9月12日午後11時59分までは、上記各国からカナダへ入国しようとする者は、到着時に一時的在留許可を無償で受けることができる。ただし何らかの理由により入国が認められない場合を除く。

「合法的に入国される人々は、これからも歓迎します」とケニー氏は述べた。「ビザ規制の変更は、許容しがたい多数の不法入国を減らすこと、ひいては公平で寛大なカナダの入国管理制度を守るためにために必要である。」

この声明は新しい方針を簡潔に説明している。

政府がセントルシアとビンセントからの入国者にビザ規制を課した根本的理由はパスポートが信頼性に欠けるためである。特に、これらの国の犯罪者は合法的に名前を変更し、新しいパスポートの取得が可能であるのだ。カナダから危険人物とみなされ、追放された者たちが後に異なるパスポートで再入国していたという事例も数件ある。

セントルシア政府は記者発表で、この決定に対する失望感をあらわにした。

・・・幾人かのセントルシア人が持っていたとされる「疑わしいパスポート」への懸念に対する善処の機会を、カナダ政府が与えてくれなかったことを非常に残念に思う。

セントビンセント・グレナディーンのラルフ・ゴンザルベス首相は、ビザ規制の実施は難民認定の大量申請が原因だと考えているが、一方でセントビンセントのニュースサイトのVincy Viewは、不法移民こそ咎められるべきだとする総領事の見解を掲載した。

ビンセント・グレナディーン(以下、SVG)の在カナダ総領事、スティーブ・フィリップスは、ビンセント人へのビザ規制の主な原因は、カナダから国外追放処分を受けた後、偽名を使ったパスポートで再入国する不法移民である、と述べた。
フィリップスはさらにビンセント人による不法移民はこれまでにもあり、カナダ国境サービス庁から随時報告を受けていたと語っている。

Vincy Viewはさらにフィリップスが総領事名で難民認定申請を支援する文書を発行したことに触れている。

SVGの政府当局および野党双方が、難民認定申請を支援する文書を発行している。2008年、在カナダ総領事、スティーブ・フィリップスは、SVGで家庭内暴力により身の危険を感じていたLeila Brown-Trimminghamの申請を支援する文書を発行した。

バルバドスのニュースサイト Bajan Reporterのビッキー・オーグスティンは移民当局内部の人物に接触し、これは長年の問題で、政府もビザ規制の実施をあらかじめ知らされていたことがわかった。

過去5年間にセントルシアからカナダへ受け入れがたいほど大量の庇護申請があったが、その数は人口の1.5%にも及んでいる。

セントルシア政府が同国民による不法移民問題を認知してから数カ月経っている。だが、この問題は解決へ向かうどころか、悪化の一途を辿っている。

ジュリアン・ウィリアムズは、カナダ政府の決定は避けられないものだったと考えている。

トルドー政権下時代は、全ての英語圏のカリブ諸国はカナダとのビザ免除協定の恩恵を受けていた。しかし、80年代後半ジャマイカが麻薬密売と暴力犯罪が原因で初めて害を被った。続いて、ガイアナ、トリニダード・トバゴ、グレナダがGDPの低下とカナダ国内での犯罪率の高さを理由に、ビザ免除の恩恵を受けられなくなった。しかし、軽卒な難民認定申請を始めたのはトリニダード人である。そして今回、セントルシアとセントビンセントにビザ規制が出た。アンティグア島、セントクリストファー島・ネイヴィス島のみがビザ免除の特権があるが、彼らがこの特権を守り切ることを願うばかりだ。

ウィリアムズはさらに、海外駐在のカリブ諸国の外交代表はひどいものだと思うと、批判している。

しかも、東カリブ諸国機構(以下 OECS)の大使館は去年閉鎖されたのだ。カリブ諸国の外交官が国民を見捨てたなんて、他国にどんな印象を与えるか想像してみたまえ! この外交官達がビザ免除協定の廃止によって外交官としての地位とパスポートを剥奪されると立ち場だったらどう対応することだろうか!

Abeniは、ビザ申請はビンセント人にとっては手間のかかる手続きのようだし、他に行ける国を探した方がいいのではと提案した。

経済が低迷する中で、ビンセント人はカナダを目指して北上しようと荷造りをしているようだ。なかには労働市民として入国申請する以前に、法に触れ、結果として強制送還された者もいる。私の見方では、両政府とも確かに言い分はあるものの、少しでも譲歩するくらいなら国が滅んだ方がましとでも考えているようだと推察する。そして、今ビザが必要となり、その申請用紙は申請者の意志を削ぐほど煩雑である。例えば、申請者の異父・異母兄弟姉妹、実の兄弟姉妹、義理の兄弟姉妹すべての生年月日と職業を記入しなければならないのだ。うーん、カリブ諸島の家族構成の複雑さを考慮すると、このリストはとっても長くなるだろうな。

また、Darby EtienneはOECS大使館の閉鎖が投げかけた波紋について考えた。

なぜセントルシアとセントビンセント・グラナディーンは外交特権とカナダ政府からの敬意を失うことになったのだろうか。両国を管轄するカナダの在オタワ東カリブ諸国機構大使館の閉鎖によるものか。あるいはトロントの領事館に対する両国の依存関係が外交問題への取り組みの権限を欠如していたため、不利益ををもたらす怒りにさらされてしまうことになったのだろうか。

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校正:Fumio Takeuchi