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ラテンアメリカに広がる「Humans of …」写真集

カテゴリー: ラテンアメリカ, アルゼンチン, エクアドル, コスタリカ, コロンビア, チリ, ニカラグア, パナマ, パラグアイ, ブラジル, ペルー, ボリビア, ホンデュラス, メキシコ, 写真, 市民メディア, 意見
"「長距離便を待っている間、彼女は笑って笑って、笑い続けた。コチャバンバ県ティラケにて」 Mijhail Calle撮影「Humans of Bolivia(ボリビアの人々)」より 。許可を得て使用 [1]

「長距離便を待っている間、彼女は笑って笑って、笑い続けた。コチャバンバ県ティラケにて」
Mijhail Calle撮影「Humans of Bolivia(ボリビアの人々)」より 。許可を得て使用

ブランドン・スタントンさんのブログ「Humans of New York [2] (HONY、ニューヨークの人々)」の影響を受けて、プロ・アマチュアを問わず世界中の [3]写真家達がブログやFacebookページを立ち上げて、あらゆる階層の人々の写真とそこに付随するストーリーを集めてきた。そしてラテンアメリカでも、それは例外ではない。

さまざまな人々の写真を通して自分たちの国や街を紹介したい、という思いを持つラテンアメリカの写真家達は、スタントンさんの発想に感化を受けてきている。

この記事では、以下にざっと、ラテンアメリカ発「Humans of…」の企画をいくつか紹介しよう。

Humans of Buenos Aires(ブエノスアイレスの人々)

"He lives on the street with a friend. They have 2 mattresses, a couch and 3 chairs (one for guests). He invited me to sit down besides him, after some minutes chatting." Photo by, Shared on Facebook and used with permission. [4]

「いつでも遊びにきなよ。残念ながらお湯を沸かす場所がなくてマテ茶はふるまえないけどね。」
ジメーナ・ミズラヒ撮影 、許可を得て使用

フリーの写真家ジメーナ・ミズラヒさんは2012年5月に「Humans of Buenos Aires [5] (ブエノスアイレスの人々)」を開始し、Facebookページには11,000以上の「いいね!」が集まっている。

彼女の企画は市職員の目にとまり、「Humans of Buenos Aires(ブエノスアイレスの人々)」の第一回展示会 [6]が開催された。ニュースサイト「The Argentina Independent [7] 」によると、「展示会『Micro historias del Microcentro』の特色は、ブエノスアイレス市の中心ビジネス街に住んでいたり働いている人々の写真を展示していることである」

そのニュースサイトで、ジメーナは「Humans of Buenos Aires(ブエノスアイレスの人々)」に取り組む理由をこう語る。「単純に人々と交流を持つことが好きというだけではなく、その交流一つ一つに学べる事があるんです。一人ひとりが独自の世界観を持っているんですよ」

"「-信じられない!女性のタクシー運転手がいるなんて! -当然よ、女性がタクシー運転手になれないって思ってるの?女性らしくないって驚くのはもうやめましょうよ、性別なんて関係ないわ 」 ジメーナ・ミズラヒ撮影 、許可を得て使用 [8]

「-信じられない!女性のタクシー運転手がいるなんて!
-当然よ、女性がタクシー運転手になれないって思ってるの?
女性らしくないって驚くのはもうやめましょうよ、性別なんて関係ないわ 」
ジメーナ・ミズラヒ撮影 、許可を得て使用.

Humans of Colombia(コロンビアの人々)とHumans of Bogota(コロンビアの首都ボゴタの人々)

"A Wayuu girl, daughter of a restaurant owner in Uribia. We got a delicious sancocho for 3500 pesos in their restaurant after a successful hitch on the top of a water truck on our way back from Cabo de la Vela." Photo by Gábor Szentpétery, used with permission. [9]

「ワユ族の少女、ウリビアにあるレストランオーナーの娘さん」
Gabor Szentpetery撮影、許可を得て使用

Humans of Colombia [10](コロンビアの人々)」はデザイナーMaurent Roaさんと建築家Gabor Szentpeteryさんが立ち上げた。 彼らが旅先で出会ったMauricio Romeroさんも、この企画に加わり、写真を提供している。彼らは旅行しながら、コロンビアについてあまり知らなかったり、よくないイメージを持っている人が多いことにも気がついた。それで、この企画では、コロンビアの違った一面を見せようと試みている。

「人々を通してコロンビアという国を表現しようと思ったんだ。だってコロンビアの民族多様性は信じられないほどすごいから。ネイティブアメリカ人にスペイン人、アフリカ人の子孫たちの融合。これぞ私たちが世界に見せたい、コロンビアという国なんだ」とMaurentは説明する。

"「カルメン・ロレーナはボゴタから3時間程の所にあるコーヒー農園で育った。都会の生活は自分には合わない、卒業後は故郷のような田舎に住みたいと言う」  Mauricio Romero撮影、許可を得て使用 [11]

「カルメン・ロレーナはボゴタから3時間程の所にあるコーヒー農園で育った。都会の生活は自分には合わない、卒業後は故郷のような田舎に住みたいと言う」
Mauricio Romero撮影、許可を得て使用

"「あなたにとって愛とはなんですか?好きな愛し方はなんですか?」  「僕にとって愛は全てです。僕たちの周りにある全てのものは愛で成り立っています。好きな愛し方は…息をすることですかね」  ジョン・カルドナ撮影、許可を得て使用 [12]

「あなたにとって愛とはなんですか?好きな愛し方はなんですか?」
「僕にとって愛は全てです。僕たちの周りにある全てのものは愛で成り立っています。好きな愛し方は…息をすることですかね」
ジョン・カルドナ撮影、許可を得て使用

コロンビアの人々の写真をもっと見たい方は、「Humans of Bogotá [13](ボゴタの人々)」のページも見てみよう。このページはジョン・カルドナさんとジョナサン・アレバロさんが2013年8月に立ち上げたものだ。

閲覧者から反応をもらうことや、新たな人と会って話を聞き、それをこのページで世界に見せるような機会があることが、ジョンとジョナサンの原動力になっている。「住んでいる場所の距離は関係なく、皆が一体感を持つことができる方法」をこの活動が教えてくれる、と彼らは言う。

"「願いが一つ叶うとしたら?  -ボゴタの皆の安全  -平等  -平穏と平和」  ジョン・カルドナ撮影、許可を得て使用" [14]

「願いが一つ叶うとしたら?
-ボゴタの皆の安全
-平等
-平穏と平和」
ジョン・カルドナ撮影、許可を得て使用

Humans of Bolivia(ボリビアの人々)

"「コチャバンバ県シぺシぺ地区にて。『この曲を聞いて行きな』そう言って男はチャランゴを弾き始めた」  Mijhail Calle撮影、許可を得て使用 [15]

「コチャバンバ県シぺシぺ地区にて。
『この曲を聞いて行きな』そう言って男はチャランゴを弾き始めた」
Mijhail Calle撮影、許可を得て使用

2013年11月に作成された「Humans of Bolivia [16] (ボリビアの人々)」も、この地域で「Humans of New York(ニューヨークの人々)」をまねて新たに作られたFacebookページの一つだ。「Humans of New York(ニューヨークの人々)」やその類似の企画、たとえば「Humans of Amsterdam [17](アムステルダムの人々)」などには、人々への共感が見られる。同じような共感を、Esteli Puenteさんと Mijhail Calleさんは「Humans of Bolivia(ボリビアの人々)」でも創り上げたいと思っている。「人類は個々人によって、それぞれの物語から創られている、という感覚」である。

ほとんどの写真はMijhailが撮っているが、彼らはさらにボリビアの別の地域の写真をシェアできる写真家ともやり取りをしている。
「この活動は、私たちボリビア人の国民性を築くために写真や画像に何ができるかについて、共有したり議論したりする場にもなっていて、今のところ、ただの写真の羅列を超える価値を持ちつつあるように思えます。 これが自分たちについて顧みるきっかけになればいいと思っています」とEsteliは語る。

"「女性のアマウタはそう多くはいないの、なるのはとても難しいからね(訳注:アマウタはアンデス先住民の高位のシャーマン)。でも私はアマウタよ。今や私もシャーマン組織の一員だよ」  Mijhail Calle撮影、許可を得て使用 [18]

「女性のアマウタはそう多くはいないの、なるのはとても難しいからね(訳注:アマウタ [19][ja]はアンデス先住民の高位のシャーマン)。でも私はアマウタよ。今や私もシャーマン組織の一員だよ」
Mijhail Calle撮影、許可を得て使用

Humans of Honduras(ホンジュラスの人々)

 "「私の一番の願いは、政治家に自分たちの政党のことばかり考えるのをやめて、国を良くしたり結束 を固めることだけに専念してもらうことです。ホンジュラスが前に進むにはそれしか方法はありません」 Claudia撮影、許可を得て使用 [20]

「私の一番の願いは、政治家に自分たちの政党のことばかり考えるのをやめて、国を良くしたり結束 を固めることだけに専念してもらうことですね。ホンジュラスが前に進むにはそれしか方法はありません」
クラウディア撮影、許可を得て使用

Humans of Honduras [21](ホンジュラスの人々)」というFacebookページを立ち上げたクラウディア・エルヴィルとダニエラ・メジアは、ページ上で「現地の人々を通じてホンジュラスという国を知ってください」と言う。

クラウディアはスタントンさんのブログをフォローするようになって、「単に印象的な人物写真を撮るというだけでなく、人物写真を使ってその裏にある人間性を撮っていること、さらに写真一枚一枚が読み手の心と共鳴するストーリーを語っていること」に感銘を受けた。

彼女の友人のダニエラがインタビューを行う。クラウディアとダニエラは、世界中の人々がホンジュラスに対して持つ、危険でネガティブなイメージを変えたいと思っている。それだけでなく、ホンジュラス人自身が自国に対して持つイメージも変えたいと思っている。

写真やインタビューを通し、ホンジュラスが「世界のどの片隅とも同じで、勤勉に働く人々、夢や情熱、喜びや悲しみを持つ人々でいっぱいの」国だと示せるよう、二人は願っている。

"「彼に笑ってもらえるようにお願いすると、彼は『できればそうしたいが、仕事上真顔でいなきゃならんのだよ』と愛想よく言った。見た目がいかに当てにならないかということの、いい見本だった」  クラウディア撮影、許可を得て使用 [22]

「彼に笑ってもらえるようにお願いすると、彼は『できればそうしたいが、仕事上真顔でいなきゃならんのだよ』と愛想よく言った。
見た目がいかに当てにならないかということの、いい見本だった」
クラウディア撮影、許可を得て使用

Humans of Guatemala(グアテマラの人々)

"「ゆっくりだけど着実に!長い道のりだけど必ず歩き切るの」  エルメル・アルバレス撮影、許可を得て使用 [23]

「ゆっくりだけど着実に!長い道のりだけど必ず歩き切るの」
エルメル・アルバレス撮影、許可を得て使用

エルメル・アルバレスさんが「Humans of Guatemala [24] (グアテマラの人々)」のFacebookページを始めたのは2013年9月だが、それより以前からグアテマラ周辺の人々の写真を撮り続けていた。現在「Humans of Guatemala(グアテマラの人々)」のキャプションを書いているウェンディ・デル・アグイラさんが、エルメルに「Humans of New York」のことを話した。エルメルは、同じようなグアテマラ版のページをやってみたくなった。

エルメルとウェンディが写真に収めようと [25]しているのは、「こうした風変わりな人たちが自発的に浮かべる、笑顔、情熱、好奇心、きつい仕事、恥じらい、親切、そして何より大事なユニークさ!」などの瞬間である。

La Teacher-"先生「笑顔で世界を変えよう!」  エルメル・アルバレス撮影、許可を得て使用 [26]

先生「笑顔で世界を変えよう!」
エルメル・アルバレス撮影、許可を得て使用

他のいろいろな「Humans of…」

&quot「Don Pedroさんは2年間毎朝、この小さな村でタケリア(訳注:タコスの屋台)をオープンしている。 彼には常連客がついており、店の近くに停まったミニバスのドライバー全員に無料でタコスをふるまっている」  Humans of Mexico(メキシコの人々)より、許可を得て使用 [27]

「Don Pedroさんは2年間毎朝、この小さな村でタケリア(訳注:タコスの屋台)をオープンしている。
彼には常連客がついており、店の近くに停まったミニバスのドライバー全員に無料でタコスをふるまっている」
Humans of Mexico(メキシコの人々)より、許可を得て使用

上の写真は2010年の3月開設の「Humans of Mexico [28](メキシコの人々)」から提供していただいた。 他にメキシコには「Humans of Mexico City [29](メキシコシティの人々)」もある。「メキシコシティの写真市勢調査。街角の写真を一回一街」を目指している。

2013年7月に立ち上げられた「Humans of Costa Rica [30](コスタリカの人々)」には1,700以上のいいね!がついている。

ブラジルでは、「the Humans of Rio de Janeiro [31] (リオ・デ・ジャネイロの人々)」のフェイスブックページが地域で最もアクティブなメディアの一つで、9,000以上のいいね!がついている。

Humans of Nicaragua [32](ニカラグアの人々)」、「Humans of Panama [33] (パナマの人々)」、「Humans of Santiago, Chile [34] (チリ、サンティアゴの人々)」のように、ユーザーに写真を投稿してもらうようにお願いしているFacebookページもある。「Humans of Quito [35](キトの人々)」、「Humans of Lima [36](リマの人々)」、「Humans of Peru [37] (ペルーの人々)」、「Humans of Asunción [38](アスンシオンの人々)」など、このひと月以内に立ち上がったページもある。(訳注:原文掲載日は2013年11月14日)

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