4月の第1週、3日間に渡ってカンボジアの衣料品工場で集団失神が発生し、その様子が 報じられた。 カンボジアの首都プノンペンでは、 337 人が治療のために4つの病院へ搬送された。そのほとんどは女性であった。
一週間にわたって、Vattanac工業団地の 3社の11の 建物で労働者が失神した。 その3社とはShenzhou、Daqian Textile、そしてNew Wideである。 これらの企業はカンボジア国外では知られていないが、これらの工場で世界的スポーツブランドのアディダス、プーマ、ナイキの服を生産していた。
衣料品部門はカンボジアで50億ドルを誇る輸出産業で60万人が働いている。何年にもわたって労働者たちはわずかしかもらえない賃金について不満を訴えていた。
労働者グループは当初、「不衛生な水と食べ物、そして生地の強い匂い」が労働者たちの失神の原因になったと疑っていた。集団失神 は繰り返し報告されており、工場内の酷い労働環境が原因だとされてきた。
2013年12月、衣料品工場で働く労働者たちは最低賃金を月80ドルから月160ドルに上げるよう政府に頼んだ。しかし政府は今の経済状況ではわずか15ドルから20ドルの賃上げにしか耐えられないと主張した。 それを受けて、服飾組合は全国でストライキを行ったが、1月に警察により暴力的に解散させられた。
流血を伴ってストが弾圧されたのは、労働者の集団失神が今週起きたすぐ近くだ。
This April 3, more than 200 garment workers fainted in Canadia Park, where bloody strike in Jan 2014. CMO reported. pic.twitter.com/S5RUQQDjwn
この4月3日、Canadia工業団地内で労働者200人以上が気を失った。 CMOの報道によるとそこで2014年1月に流血を伴うストライキがあった。
The community Legal Education Center(訳注:カンボジアのNGOで人権保護などの法的アドバイスを行っている。以下CLEC)はこの集団失神は衣料品工場の労働者の栄養失調と低い賃金に 関係している という。 CLECは世界的ブランドにサプライチェーンの労働者たちの環境改善を促している。
アディダスやプーマ、ナイキのような世界的ブランドがこの問題に対して大きな責任がある。 これらの企業が自分たちで定めた規則や基準では、労働者の基本的な生活に必要なものや適切な貯金や支出ができる賃金が必要だとうたっているが、これらのサプライチェーンで働く人々にとっては絵に描いた餅でしかない。
CLECでは、基本的ニーズや人間としての尊厳を満たせない賃金の低さに対して具体的な措置をとるよう、アディダスやプーマ、ナイキなどの世界的ブランドに求めている。
CLECは政府にも労働者の給料を上げるよう 促している 。
CLECはすぐに賃金の交渉の場に戻ってくるよう政府を説得しています。そしてカンボジア関連企業の間にはこびっている汚職をなくすよう促しています。