疑う余地なく、文学界は悲嘆におおわれている。ガブリエル・ガルシア・マルケス、愛称「ガボ」は「マジックリアリズム」(訳注:現実的なものと非現実的なものを融合させる手法。魔術的リアリズムともいう)の先駆者であった。彼の作品には恋愛や憤怒をえがいたものの他、彼の生まれた村アラカタカにまつわる空想的物語群がある。にもかかわらず、中国やイランといった遠く離れた地でもその作風を慕われている。
彼の作品をくまなく愛読してきた米国人は、彼の死に衝撃を受けた。その影響範囲は非常に強く、高名なオプラ・ウィンフリー(訳注:TV司会者)はブッククラブ(訳注:彼女が選んだ本について議論する書評番組)で「コレラの時代の愛」を取り上げ、「これまで読んだ中で最も偉大なラブストーリーの一つ」と評している。
4月17日午後、彼の死が公になるとすぐに、ホワイトハウスは#GraciasGabo(ありがとうガボ)のハッシュタグを使ってツイッター上に声明を出した。
#GraciasGabo. http://t.co/6krPIVgzDO, pic.twitter.com/E7NIo24f3y
#GraciasGabo(ありがとうガボ)
ホワイトハウス報道官室 2014年4月17日即時発表
ノーベル賞受賞者ガブリエル・ガルシア・マルケス逝去に伴う大統領声明
ガブリエル・ガルシア・マルケス逝去により、世界は最も偉大な空想小説家の1人を、そして私も若い頃からの愛読作家の1人を失いました。何百万ものファンから「ガボ」の愛称で親しまれた彼は、代表作「百年の孤独」によって初めて世界に名を馳せました。私は一度メキシコで拝顔の誉に浴したことがあり、その時献呈いただいた本は、今日まで大事にしております。誇り高きコロンビア人、かつ南北アメリカの人々の代表で代弁者として、また「マジックリアリズム」分野の巨匠として、彼は数多くの他者を奮い立たせ、時には自分でペンをとることさえ促してきました。ガボの作品がこれからの世代に確実に生き続けるだろうことで、ご家族ご友人がいくばくかの慰めを得られますように、心よりお悔やみ申し上げます。
ツイッター上では、もっぱら彼の作品から有名なフレーズを引用している人が多く見受けられた。
“A person doesn’t die when he should but when he can.”-Gabriel García Márquez #RIP
— mrs saripali (@leelah_veevie) April 18, 2014
「人は、死ぬべき時でなく、死ぬことができる時に死ぬ」 ガブリエル・ガルシア・マルケス追悼
#GabrielGarciaMarquez passes, age 87. Possibly the greatest writer of our time, perhaps among the greatest ever. http://t.co/ezeenCxrqk
— Jonah Blank (@JonahBlank) April 18, 2014
ガブリエル・ガルシア・マルケス、87歳で死去。今の時代で、たぶん歴代の文豪の中でも、おそらく最も偉大な作家。
RIP Gabriel Garcia Marquez, a monument in literature, thank you dear man for enlightening my life with your writing.
— Sebastian Roché (@sebroche) April 18, 2014
文学の金字塔、ガブリエル・ガルシア・マルケスのご冥福を。ありがとう先生、あなたの著作は私の人生を明るく照らしてくれました。
Thank God for Magical Realism. RIP Gabriel Garcia Marquez
— Marisa (@marisazavala) April 18, 2014
マジックリアリズムの在ることを神に感謝します。追悼ガブリエル・ガルシア・マルケス
他方では、ジャーナリストのヨアン・グリロのように、ガボと米国の関係が彼の思想的偏向の結果どうなったかについて、興味深い情報を提供する者もいる。
Los Estados Unidos nego Gabriel Garcia Marquez una visa durante 30 anos por ha sido “comunista.” Bill Clinton (fan) al final le dejo entrar.
— Ioan Grillo (@ioangrillo) April 18, 2014
米国は30年にわたって、「コミュニスト」だという理由で、ガブリエル・ガルシア・マルケスへのビザの発行を拒んだ。最後には、愛読者だったビル・クリントンが入国を許した。
他に、ガボと米国外交の間にあったあつれきを証言するツイッターユーザーもいる。
#GabrielGarcíaMárquez debido a sus puntos de vista sobre el imperialismo de Estados Unidos, fue etiquetado como subversivo
— Maria Jesus Pola (@susipolaz) April 17, 2014
アメリカ帝国主義に対する見解のせいで、ガブリエル・ガルシア・マルケスは破壊分子のレッテルを貼られていた
1 コメント
米帝に対する複雑な(笑)感情がうかがえる。
一番 好きで 一番 嫌いな国なんだろうな。
気の毒なESTAどす 雲丹どす で 亜米利加w