2014年3月2日の夜、メキシコ人である、アルフォンソ・キュアロン監督と愛称「ヤギ」のエマニュエル・ルベツキ監督のもとに、アカデミー賞受賞の朗報が届いた。彼らが手掛けた映画「ゼロ・グラビティ」での受賞である。
この映画はメキシコの製作ではなくイギリスとアメリカによるもので、そこは注目に値する。同作は、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)でも、いくつかの賞を受賞しているのだ。
今年1月以来、キュアロン監督のノミネートにより、メキシコ人視聴者の間で様々な反応があった。結局 「ゼロ・グラビティ」は7つのオスカー像を手に入れた。キュアロンは、監督賞のオスカーをアンジェリーナ・ジョリーとシドニー・ポワチエから受け取り、同映画で編集賞も受賞した。また、ルベツキは撮影賞を受賞した。
ツイッターでの反応は素早く、様々だった。ユーザーのAlexは、メキシコでの映画製作の現状を、ラテンポップ歌手のフアン・ガブリエルと関連付けて、次のように指摘した。
ultimo comentario de la noche: El Óscar de Cuarón no es para el cine mexicano, el cine mexicano sigue haciendo películas con Juan Gabriel. — Alex ∆ (@Peligrroja) March 3, 2014
(3月3日夜の最後のコメントより)キュアロンのオスカーは、メキシコ映画産業に対するものではありません。メキシコの映画製作者は、フアン・ガブリエルと一緒に映画を作り続けているのですから。
Agustin Basaveによれば、賞はメキシコのものではないが、メキシコ人のものではある、という。
Ya sé que los Óscares del Chivo y de Cuarón no son de México pero francamente me vale madre: un cachito es para cada mexicano. ¡viva México!- Agustín Basave (@abasave) March 3, 2014
ヤギとキュアロンのオスカー像はメキシコのもので無いのは分かるが、正直、そんなことはどうだっていい。そのかけらは、メキシコ人皆のものだ。ビバ・メキシコ!
ネットワーク住人のWeed Brownieは、アカデミー賞の結果について次のように疑問を投げかけた。
Malditasea, qué carajo pasa? La gente de gravity compró las nominaciones o qué? Se llevan todo.
— Weed Brownie. (@MeDicen_Negra) March 3, 2014
まったく、いったい何なんだろう?ゼロ・グラビティの人たちがノミネートを買ったか何かしたの?彼らが全部もらっちゃってる。
アカデミー賞でのメキシコ人の偉業を祝福しなかった人達に対して、ユーザーのAressiaは次のように述べた。
En la resaca de los Oscar conviene preguntarnos ¿por qué el complejo, por qué la insistencia en minimizar el logro de #Lubezki y #Cuarón?
— Alessia (@Alessia_mx) March 3, 2014
オスカーの余韻の中、なぜ人々が、ルベツキやキュアロンの偉業をできるだけ評価しないよう主張するんだろう?この複雑さの理由を問うのは、意味がある。
後に、このユーザーは、次のように付け加えた。
Lo digo porque he leído muchos comentarios negativos como que #Cuarón no vive en México o que los premios estuvieron “arreglados”. #Envidia
— Alessia (@Alessia_mx) March 3, 2014
私がそう述べる理由は、キュアロンがメキシコには住んでいないとか、賞は「八百長」だったとか、そういう否定的なコメントを数多く読んだからだ。(#Envidia)(#ねたみ関連)
「ヤギ」ルベツキへの批判に対しユーザーblurred9は、ゼロ・グラビティはルベツキが初めて撮影した映画ではなく、彼の輝かしい経歴には他にも作品がいくつかあることを、ネットワーク住人に思い出させた。
Cada vez que quieran criticar a Lubezki piensen en la luz en la escena de la fuente de Great Expectations y cállense.
— blurred9 (@blurred9) March 3, 2014
ルベツキを批判したくなったら、「大いなる遺産」の噴水での光輝くシーンを思い出して黙れ。
ジャーナリストであるLeon Krauzeは、アルフォンソ・キュアロンについて次のように述べた。
Un mexicano universal. En todos sentidos. #Cuaron
— León Krauze (@Leon_Krauze) March 3, 2014
世界的メキシコ人。あらゆる意味で。
また、 エンリケ・ペーニャ・ニエト大統領は、受賞した映画製作者らを次のように祝福した。
Felicidades a los mexicanos que hoy ganaron en los Premios #Oscar; son parte de una destacada generación de cineastas mexicanos.
— Enrique Peña Nieto (@EPN) March 3, 2014
オスカーを受賞したメキシコ人監督の方々、おめでとうございます。彼らは、メキシコ映画製作者の傑出した世代において、その一端を担っている人達です。
キュアロンとルベツキが共に製作したメキシコ映画は、「天国の口、終わりの楽園。」と「最も危険な愛し方」である。国際映画では、キュアロンは監督を務めた「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」で知られ、一方、ルベツキはこれまでにもすでに「ツリー・オブ・ライフ」を含むいくつかの作品で、オスカーにノミネートされている。