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#Lobbytweetでドイツ政治の透明化を進めよう。

カテゴリー: ドイツ, デジタル・アクティビズム, メディア/ジャーナリズム, 市民メディア, 政治

多くの国でツイッターの利用者はますます増え、フェイスブックに次ぐ最も重要なソーシャル・ネットワークになっている。しかし、ドイツにおけるツイッターの人気は、ブラジルやアメリカ、スペインそれにトルコといった国々に及ばない。

Die Wirtschaftswundertüte. Ein Geschenk der Initiative Neue Soziale Marktwirtschaft an die gründe Bundestagsabgeordnete Tabes Rößner.

“経済の奇跡“と書かれた紙袋。 the Initiative Neue Soziale Marktwirtschat (New Social
Market Economy Initiative)から緑の党の連邦議員、タベア・レスナーに贈られた物。タベア・レスナーのフェイスブックページに掲載された写真。

オランダにおけるツイッター利用者数は極めて少ないのだが、ドイツでの利用者数もそれに近い。ドイツの人口はオランダの約5倍であるにもかかわらずである。ある経済誌のブログではすでに「なぜドイツ人はツイッターを避けるのか」 [1]という疑問を挙げ、その結論として、ツイッターの透明性がプライバシーを確保したいというドイツ人の要求と相いれないため、と述べている。

しかし今や、ツイッターの透明性は、ドイツ政治におけるロビー活動の闇に光を当てる一つの方法になるかもしれない。政治顧問でブロガーのマーティン・フクスは最近、彼のブログHamburger Wahlbeobachter「ハンブルクの真実監視人」 [2]で、ドイツの政治家達に呼びかけをした。ツイッター上でハッシュタグ#Lobbytweet [3]を使い、政治家とロビイストの面会を公表しよう、というものだ。すでに面会の様子をウェブサイトに掲載している政治家もいる。例えば、緑の党の国会議員タベア・レスナーは、彼女のフェイスブック [4]にロビイストから贈られた一風変わった品々を載せている。Lobbytweetとタグづけされた投稿が、このような面会の情報を集めるようになれば、市民、ジャーナリス、およびNGOはドイツにおけるロビー活動を垣間見ることができるようになるであろう。もっとも、窓からのぞき見るほどの効果は期待できないが。

ブログHamburger Wahlbeobachter「ハンブルクの真実監視人」で提案されたこの取り組みは、そもそも緑の党の国会議員アニエスカ・ブルガーのツイートが発端だ。彼女はロビイストから贈られた物は規定どおり送り主に返しているが、10月にもthe Initiative Neue Soziale Marktwirtschaft(INSM、英語でNew Social Market Economy Initiative)から贈られた物を送り返し、それをツイートしたのだ。

#INSMさん、贈り物をお返しします。

フクスのブログHamburger Wahlbeobachter「ハンブルクの真実監視人」は、#Lobbytweetを使ってロビイストとの面会を報告することに同意した全ての連邦・州議会議員の名前をリストアップしている。今現在、ドイツ連邦議会(Bundestag)と州議会から合わせて7名の議員がこの取り組みに協力することに同意している。他の議員も参加するかはまだ定かではない。

#Lobbytweetを使うことに最初に興味を示した議員たちは、この取り組みの責任者フクスから大歓迎された。

すごいよ。最初に興味を持ってくれた議員たちが、国会議員の@marcobuelow [8]や州議会議員の@netnrd [9]@mmarsching [10]たちと一緒に#Lobbytweet [11]タグを使ってる。
http://t.co/Ke26ZF1w1c [12] #PIRATEN [13] #SPD [14]

ツイッターでの反応は、今のところとても好意的だ。ヨナ・ヘルダールはツイートし、フクス(@wahl beobachter)について述べた。

透明性のためにツイートしよう。(http://t.co/q4pjQMgP4R [16]@wahl_beobachter [17]からの。#LobbyTweet [11]の提案はいいね。

ヤニック・ディリンジャーは#Lobbytweetの取り組みにわくわくしているようだ。

いいぞ!国会議員マーティン・フクス(@wahl_beobachter [17]) これは@agnieszkamdb [19]の写真から始まったhttp://t.co/Hnu5Ukaze7 [20] #LobbyTweet [11]

ジャーナリストのクラウス・ヘスリング(@the claus)も、勧める価値のある取り組みだと感じている。

@wahl_beobachter [17]のアイデアはすばらしいね。政治家は、企業から贈られた物についてツイートすべきだよ。#LobbyTweet [11]http://t.co/KLYR8l84uH [22]

#Lobbytweet [3]の活動によって、政治がより高い透明性を求める法案を可決する義務が免除されるわけではない。非営利組織であるLobbyControl [24]をはじめ、様々な組織は、ロビー活動の記録を義務化することや、連邦議員の間での贈収賄を防ぐ法案を可決することを、政治家にずっと働きかけてきた。#Lobbytweetの取り組みは、正しい方向へ向かう小さな一歩になるかもしれない。

校正:Sayuri Ishiwata [25]