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「妖怪ウォッチ」に夢中な日本の子どもたち

カテゴリー: 日本, 市民メディア, 芸術・文化, 若者

ニンテンドー3DS専用のゲームソフト「妖怪ウォッチ」 [1]が、今から約1年前に日本で発売された。その半年後にはアニメ版 [2]が始まり、小学生を中心に瞬く間にブームが広がった。

アニメの中で妖怪が起こす事柄は、子どもたちが日常的に経験するちょっと困ったことが多い。10/17の放送 [3]では、家庭内のテレビのリモコンがすぐに無くなるが、それは「リモコンカクシ」という妖怪の仕業だった。それに対し、主人公「ケータ」は、特別な時計で妖怪を見つけ、問題を解決していくストーリーで、ギャグアニメとなっている。

トラブルが起こった時のケータのセリフ「これは妖怪のせいだ」が入ったテーマソング「ようかい体操第一」や、「ゲラゲラポーのうた」も、子どもたちが楽しめるメロディーや振付で人気だ。

大ブームの「妖怪ウォッチ」だが、人気の理由は他にもあるようだ。
ゲームソフトの開発、販売を手掛けた会社レベルファイブ [4]は「クロスメディアプロジェクト」、いわゆる「メディアミックス [5]」と言われる広告手法を、この「妖怪ウォッチ」に取り入れている。これは、ひとつの娯楽作品を、様々な娯楽メディアを通して多数製作し、ファンサービスと商品販促を拡充する手法だ。

「妖怪ウォッチ」も、ゲームソフトに始まり、アニメ、CD、漫画、映画、関連グッズなどへと間口を広げていった。その結果、子どもたちが目にする機会が増え、作品の魅力と相まって、一大ブームへとつながった。

今年9月には、マクドナルドが販売するおもちゃ付き子ども向けメニュー「ハッピーセット」に「妖怪ウォッチ」カードが登場したところ、販売開始から5日間で、予想を大きく上回る予定の約3倍の販売数となった。

あまりにもブームとなったため、twitter上では、子どもへの影響を指摘する声も上がった。

一方で、妖怪の存在は、問題を外在化し客観視させる心理的効果があるとする声もある。妖怪「コマさん」を例に上げている。

それに、大人が思うよりも、子どもたちは案外しっかりしているのかもしれない。

「妖怪ウォッチ」イベント会場でインタビューを受ける、小学生の男の子たち。

「なんでも妖怪のせいにしてしまう
我々が一番の妖怪かもしれませんね。」

最近の子供は大人だなぁ。お前らと違って
― もみじちゃん11/8誕生日(@Hosa_1108) [9]3:18 – 2014年9月29日

ブームのさなか、ネコの妖怪「ジバニャン」は、ハロウィンでもひっぱりだこのようだ。