See all those languages up there? We translate Global Voices stories to make the world's citizen media available to everyone.

日本:ツイートが露呈する地震への意識

画像:FlickrユーザーのNATSUKO KADOYAMAにより2011年3月14日に撮影されたもの。CC BY-NC-ND 2.0

画像:FlickrユーザーのNATSUKO KADOYAMAにより2011年3月14日に撮影されたもの。CC BY-NC-ND 2.0

先日、長野県で震度6弱(マグニチュード6.8)の地震が起きた。今回の地震により41人が負傷、54棟が全半壊するなど、被害はこの記事(注:リンク先は英語表記)にある数々の写真が示すように、大きなものだった。

 
それにもかかわらず、メディアでの報道は従来ほど大きくないようだ。死者が1人も出なかったことも一つの要因かもしれないが、地震発生時に速報は流れたものの、その後も大きく取り上げているメディアは少ない。

震度6弱という規模の地震が起こっていながら、その取り上げられ方は以前とは明らかに異なる。メディアそのものが、地震に対する人々の意識を表しているようにも思える。

 
一方で、地震関連のツイートは数多くつぶやかれている。今回の長野での地震に対する報道の少なさを指摘する声や、大きな地震に慣れてしまった結果など、Twitter上での反応は地震に対する様々な意識を可視化する。

 
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(以下、3.11とする)を経験してから、地震そのものに対する人々の意識が大きく変わってしまった。今回長野で起きた地震が浮き彫りにしたのは、日本に住む人々の地震への「慣れ」だ。Twitter上では、以前は一大事と感じていた地震に対し現在はそれほど恐怖心を抱かなくなったことに、危機感を示すツイートが多く見られた。

 
別のユーザーは、個人だけでなく社会全体の雰囲気が変化したことを指摘する。

 
この「慣れ」に対する危機感を抱く者は、3.11からわずか1年後の2012年の時点でも多く見られた。頻発する余震を経験することで、被災地から離れた場所では「異常」な環境を「異常」と感じなくなった人が多くいたためだ。

 
「慣れ」という言葉が蔓延してしまっていること自体を危惧する声も上がる。

 
3.11以前は、震度6といえばかなり大きな地震を指すものだったはずである。たとえば、1923年(大正12年)に起こった関東大震災では、東京などの最大震度は6。しかもこれは、当時はまだ震度7以上の震度階級が設定されていなかったため、結果として震度6という数字となったのだ。実際の被害状況などから判断すると、震源地である小田原などは震度7に達していたと推定されている。関東大震災が起こるまで、「震度6」というのは予想され得る中で最大の震度だったのだ。

気象庁が10階級で示す震度の分類によると、今回起きた「震度6弱」の地震は8階級目に属する。最高階級からわずか2ランク下がっただけなのだ。実際、一般的な「大地震」の定義が「マグニチュード7以上」であることを考えると、今回の長野で起きた地震(マグニチュード6.8)は限りなく「大地震」に近い。

地震に対する意識の変化は、同時に被災者への意識の変化にもつながる。3.11当時頻繁に叫ばれていた「復興」や「絆」という声は、時が経つにつれて少なく、小さくなってきている。ジャーナリストの石島照代は、2013年の記事の中で震災後日本が抱えている問題は「『絆』という言葉だけでは覆い尽くせない」という。

彼女の記事の中で、ある大学教授がこう述べる。「東北の人の耐える姿が美談として語られ、そのことによって耐えることが求められる地域にもなってしまい、震災1年後の時点ですでに限界が見えているケースもありました」苦境を耐え忍ぶ姿は美談として語られがちだが、あまりにも大々的に、そしてより美化されて取り上げられることで、それが当然であるかのような錯覚が生まれる。そしてそういった美談は、本当に見つめるべき問題を、「強さ」や「美しさ」の影に覆い隠してしまう。

あるツイッターユーザーは3.11からわずか5日後、地震への「関心」の高まりとともに低下する「意識」を指摘する。

 
そして被災者たちが、政府からも市民からもしばしば政治的に利用されてしまうこともまた事実である。政治家が選挙で市民の共感を得るために、ほかの政党を批判するために、あるいは逆に市民が反原発などの政府批判をするときに、それぞれの主張のために真っ先に引き合いに出されるのは、被災者たちである。その様子に苦言を呈する者も多い。

 
タレントで衆議院議員の山本太郎が、震災後の現状を伝えようと天皇に直接手紙を渡したことに言及し、こう述べる市民もいる。

 
主張ばかりが先立ち被災者を置き去りにしてしまうものが多いとの意見もある。

 
こういった地震関連のツイートが露呈したのは、地震に対する私たちの意識の薄れだ。未曾有の大震災からもうすぐ4年。その意識をもう一度、見直すべき時期に来ているのではないだろうか。

現在までにグローバル・ボイスにて執筆された日本の地震・震災関連の記事は以下。記事内容は特に言及がない限り英語表記である。
-Strong Earthquake in Japan's Nagano Injures Dozens, Topples Homes
-1,000 Days Since 2011′s Great East Japan Earthquake and Tsunami
-20 Bitter Voices Rise From Fukushima After Japan's 2011 Nuclear Disaster
-Mapping Earthquake Reconstruction in Tohoku, Japan
-Fukushima: No Place Like Home
-Earthquake Hits Awaji Island in Japan
-Evacuate the Children of Fukushima
-Fukushima's Children Are Getting Sick
-Earthquake Debris Disposal Divides Japan
-After Japan Earthquake, a New Local Newspaper by Citizens
-Japan: Citizens Respond to New Nuclear Power Policies

コメントする

Authors, please ログイン »

コメントのシェア・ガイドライン

  • Twitterやfacebookなどにログインし、アイコンを押して投稿すると、コメントをシェアできます. コメントはすべて管理者が内容の確認を行います. 同じコメントを複数回投稿すると、スパムと認識されることがあります.
  • 他の方には敬意を持って接してください。. 差別発言、猥褻用語、個人攻撃を含んだコメントは投稿できません。.