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ミャンマー:女性はアルコール飲料購入禁止に?

(リンク先には英語とビルマ語のページも含まれます)

※訳注:国名表記について
1989年に軍事政権によって国名の英語表記が「ビルマ(Burma)」から「ミャンマー(Myanmar)」に変更されました。政治的な信条から「ビルマ」を使い続ける人もおり、原文記事の中でも両方の表記が混在しています。日本語訳では原文記事の表記に従いました。
参考)ウィキペディア>ミャンマー>国名

A beer station in Hpa-An, Myanmar. Image under Creative Commons by Flickr user Axelrd

ミャンマー・パアンのビール店。画像はFlickrユーザーのAxelrdより、クリエイティブ・コモンズに基づいて使用

報道によると、ミャンマー政府は大都市のヤンゴンとマンダレーに、女性のアルコール飲料購買を禁止する地区の導入を検討しているという。世界保健機構の2009年の統計では、ミャンマーのアルコール消費量は東南アジアの中で最も低く、女性のわずか1.5%、男性の31%しか飲酒をしないとのことであるが、この状況は変わってきていると考える者も多い

ブロガーのアン・チン・チョウ氏はこの傾向について次のように書いている

As Burma opens its doors to the outside world, there seems to be a loosening of social mores. For instance, on social media, I’ve noticed a surge of Burmese youths (often around my age or younger), both friends and relatives alike, casually drinking alcohol in social settings.

世界に門戸を広げるとともに、ビルマの社会道徳が崩れているように思える。たとえば、友達同士でも親戚の集まりでも、気軽にお酒を飲んでいるビルマの若者たち(私と同年代やもっと若い人もいる)が急に増えていることに、ソーシャルメディアから気付かされる。

Beer advertising in Yangon, Myanmar. Image licenced under Creative Commons by Flickr user markku_a

ミャンマー・ヤンゴンにあるビール広告。画像はFlickrユーザーのmarkku_aより、クリエイティブ・コモンズに基づいて使用

Wagaungは、アン・チン・チョウ氏のブログで次のように賛同のコメントを寄せている。

The consumer society — especially the conspicuous consumption seen on Facebook — inevitably encourages it so that you begin to see Burmese women, young and not so young, with a glass of wine in their hand almost like a status symbol or a fashion statement.

消費社会、特にフェイスブックに見られる派手な消費活動は、必ずこの傾向を助長し、年齢にかかわらずビルマの女性たちが、地位の象徴やファッションとしてワイングラスを手に持つところを目にするようになるだろう。

この法案が一部地域で女性の飲酒を禁止するためのものだと報じたのは、現在までに、ビルマ語の新聞1紙だけである。MadyJuneは、議論が公平になされていないと指摘する

Even before this news came out, local media has been targeting female drinkers by using the picture of women sitting at beer stations on news articles about the rise of alcohol consumption in the country.

I’m not advocating for alcohol. In fact, I hate alcohol and I can’t stand the stench of it, but it’s not fair to limit women from drinking alcohol just because we are women. I believe we have the choice to choose whether we drink or not and nobody has the right to dictate [to] us.

このニュースが出る前から、地方メディアは飲酒する女性を標的にしてきた。ミャンマーのアルコール消費量増加に関する記事には、居酒屋にいる女性たちの写真が掲載されていた。

私は飲酒を薦めているわけではない。実際、お酒は嫌いだし、その悪臭には耐えられない。しかし、女性だからという理由だけで飲酒を制限することは不公平である。私たちは飲むか飲まないかを選択する権利があり、誰も答えを強制する権利など持っていないのだ。

ビルマ女性連盟によると、男性は様々な側面においてビルマ社会で優位を保っている。2012年のOECDによる「社会制度とジェンダー指数」では、男女共同参画の統計において、OECD非加盟国102ヶ国のうちミャンマーは44位であり、これはギニアビサウやベトナムと同じレベルであった。

この潜在的な飲酒禁止に反対しながらも、MadyJuneは自分の意見に賛同する女性はほとんどいないだろうと考えている。

I doubt the entire female population in Myanmar will be outraged with this unfair prohibition. In fact, some of them (or the majority of them) might even support it.

ミャンマーの女性たちがこぞってこの不公平な禁酒法に憤慨するとは、私も思っていない。それどころか、一部ならず大半の女性たちがこれを支持することすらあり得るだろう。

アン・チン・チョウ氏はブログの別の記事で、アルコールを控えることはテーラワーダ仏教(上座部仏教)の倫理観において基本的な考え方である、と説明している。テーラワーダ仏教では、飲酒は他人を傷つける行動に結びつきやすいと考えられている。

女性だけに制限を課す理由は不明確であるが、ミャンマーでは女性より遥かに多くの男性が飲酒をすることは、多くの研究によって認められている。一方、制限が課せられる地区もどうなるかは予測できない。保健大臣は、アルコール消費に関する制限を検討していると2014年7月に述べているが、最近の報告によると、多くの議員がアルコール関連法の改正について優先順位を低くとらえているという。

飲酒習慣について議論することで、ミャンマーの主要都市で西洋文化の影響が高まっていることへの懸念が浮き彫りとなる。たとえこの制限地区がヤンゴンやマンダレーに導入されなくても、男性と女性に別々のルールを適用すべきという考えだけで、ミャンマーの変貌しつつある社会においてジェンダーの問題がますます論争の的となっていることがわかる。