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アルカイダに殺害されたフォトジャーナリスト、ルーク・サマーズのジャマイカとの深いつながり

カテゴリー: カリブ, ジャマイカ, メディア/ジャーナリズム, 市民メディア, 戦争・紛争, 政治, 教育, 旅行
Luke Somers in Yemen, wearing a TrenchTown Reading Centre T-shirt, shortly before being captured. Photo courtesy the TrenchTown Reading Centre, used with permission.

イエメンでのルーク・サマーズ。トレンチタウンリーディングセンターのTシャツを着ている。この後間もなく拘束された。写真はロレンチタウンリーディングセンターのご厚意により使用。

アメリカ人フォトジャーナリストのルーク・サマーズは、先週(訳注 原文掲載は2014年12月10日)イエメンで実行され、失敗に終わったアメリカ当局の救出作戦の際に、アルカイダに殺された。友人や同僚たちが彼の死を悲しんでいるさなか、思いもかけない地域から追悼が届けられた。カリブ海からだ。

ジャマイカを拠 点とするペッチャリーブログは、旧知のサマーズへ 暖かな心のこもった追悼文 [1] を掲載した。また、南アフリカ人の教師 ピエール・コーキー [2] もこの救出作戦中にアルカイダに殺害されたことを確認し ている。

ブロガーはサマーズの懐かしい思い出を語る。

We in Jamaica knew Luke Somers. He was a volunteer at the Trench Town Reading Centre in the summer of 2010. He took over the Grade Three class at the Centre and focused on teaching them creative writing. The children loved him (especially the boys, who thought he was cool). The community loved him; he embraced them and they embraced him back.

ジャマイカにいる私たちもルーク・サマーズを知っています。 彼は2010年の夏にボランティアとしてトレンチタウンリーディングセンターにやって来ました。 彼はセンターで3年生を受け持ち、作文を教えることに取り組みました。子供たちはサマーズが大好きでした(特に男の子たちは、彼はクールだと思っていました)。町の人たちも彼を気に入りました。彼はみんなを受け容れ、みんなに彼は受け入れられました。

Luke Somers with a class at Jamaica's TremchTown Reading Centre. Photo courtesy the centre, used with permission.

ジャマイカのトレンチタウンリーディングセンターの生徒たちとルーク・ サマーズ。写真はセンターのご厚意により許可を得て使用。

サマーズは、イエメンでそうだったように、ジャマイカでも会った人々と密接に交わった。彼はトレンチタウンリーディングセンターの所長ロズリン・エリソン と連絡を取り続けていたが、彼の再訪の願いにもかかわらず、イエメンに行く前にジャマイカに戻ることはなかった。

ブログは続く [1]

Needless to say, the community of First Street is grieving […] Luke was kind and generous. Everyone loved him. What more is there to say?

言うまでもありませんが、ファーストストリートの住民は悲しんでいます。[中略] ルークは思いやりがあって、心の広い人でした。みんな彼が大好きでした。もうこれ以上何も言うことはありません。

Somers taking a lunch break with some of the kids from the TrenchTown Reading Centre. Photo courtesy the centre, used with permission.

トレンチタウンリーディングセン ターの子供たちと昼食をとるサマーズ。写真はセンターのご厚意により許可を得て使用。

サマーズを悼む言葉はトレンチタウンリーディングセンターのフェイスブック [3]にも次々と寄せられている。センター所長のロズリン・エリソンはサマーズとの思い出をeメールで語った。

[His] death was a very sad loss for us all [in] Jamaica. He was a wonderful, caring young man of action. Luke visited several times and volunteered at the TrenchTown Reading Centre, on First Street, during the summer of 2010. He helped bring our Summer School to life. Luke chose to live in the community, on the same street as the centre, rather than coming and going from this challenged inner city area. [He] quickly became an integral part of life in the area and was fully engaged with the children and people.

Everyone is terribly upset and shocked. Trench Town has a global perception of being an incredibly violent place. Yet the people there are very distressed that such a thing could happen to someone they know. We were looking forward to seeing him again as he planned to return. Sadly this is not to be. Luke’s life was short but he lived to the fullest and contributed much.

彼が亡くなって私たちジャマイカのみんながとても悲しみました。彼は素晴らしい、思いやりのある、行動する若者でした。ルークは2010年の夏に、ファーストストリートにあるトレンチタウンリーディングセンターを何回か訪れ、ボランティアで働きました。 彼のおかげでサマースクールは活気付きました。ルークはこの問題の多いスラム街を出たり入ったりするよりも、センターと同じ通りにあるこの町に住むことを選びました。すぐに彼はこの町の風景に欠かせない一部となり、子供たちや町のみんなと深く関わり合いました。
町の人たちみんなが、ひどく動揺してショックを受けています。トレンチタウンは非常に治安の悪い場所として世界的に知られています。それでも、自分たちが知っている人にこんなことが起こるとは、とみんな嘆いています。私たちは再び彼に会うことを楽しみにしていました。彼も戻ってくるつもりだったのです。悲しいことに、それは叶いませんでした。ルークの人生は短かったけれど、彼はたくさんの恩恵をみんなに与え、十分に生きたのです。

同じくサマーズを知るオー ウェン・ブラッカ・エリス も フェイスブックに コメントを載せている [4]

Rest in Peace and Rise in Power Luke! Your spirit and your good works live on.

安らかに眠り、そしてよみがえれ、ルーク! あなたの魂とあなたの偉業は生き続ける。

ルーク・ サマーズの仕事は人々の心に測り知れないほどの感動をもたらし、 「素晴らしく優しい若者」 [5] として記憶され続けるだろう。

校正:Koichi Higuchi [6]