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フォトグラファーが見せる。シンガポール満員電車の現状。

カテゴリー: 東アジア, シンガポール, 写真, 市民メディア, 意見, 旅行

transit photos [1]

2011年以降、フォトグラファーのエドウィン・クーさんは社会の中における人々の姿を描くため、シンガポールの地下鉄(MRT)に乗る人々の写真を撮り続けている。特に彼は、大混雑により乗車口に詰めやられる人々に起こる日々の演劇を捉え続けている。およそ280万人のMRT乗客がおり、そのうちの多くが政府に対しMRTサービスの向上を求めている。

「私はMRTの現状がどれだけ悲惨かを伝えるためドア付近に詰めやられる人々の写真を撮りました。これらの写真はMRTに対するいらいらや、うとましさの気持から生まれました。満員電車は、ドアが開きそして閉まるたびに違う光景を見せてくれました。興味深い出演者達、多種多様の生活や無数の感情を見せてくれました。カメラは自分が今まで見逃していたシンガポールの交通機関での人々の日常姿を見るチャンスをくれました。」

エドウィンさんは、なぜ彼が見知らぬ人々の写真を撮り、乗客の方々にその理解を求めているのかをこう説明する。

「ありのまま、その一瞬だけ、撮り直しはなし、ぶっつけ、これが今に至るまでのこのプロジェクトの本質です。いずれにせよ撮られた写真全ては私たち。私たち全員が280万人の乗客です。これらの写真は、自己満足的な行為ではない、嫌がらせの手段でもない、そしてもちろん一瞬の罪を負わせるための道具でもない。これらの写真は、今日私たちが生きている社会における人々の姿です。」

以下の写真は、エドウィンさんがフェイスブックに投稿したいくつかの写真だ。

singapore train [2]

transit singapore [3]

transit [4]

transit photo [5]commuter train [6]

 

エドウィンさんの写真は今週出版される彼の写真集Transitに掲載されるだろう。(訳注:原文掲載日は2015年4月5日)彼は、読者の方々に対し彼がこの写真集に利益を求めているわけではないと約束している。

Transitに掲載されている全ての写真は許可を得られているが、もしMRTの乗客の方々による拒否の申し出があれば、いくつかの写真は消去されるかもしれない。

校正:Maki Kitazawa [7]