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先月、サウジアラビアとその同盟国による爆撃計画がイエメンで開始されたとき100人を超えるタジキスタン人の医師がイエメンで働き、家族と生活していた。Shahnoza Gadoevaさんもその一人だった。フェイスブックのグループ内で、避難するための救助要請を投稿したとき、彼女は自身の願いがネット上を駆け巡るとは思いも寄らなかった。
И кто нас спасет? Мы живем в Йемене ,работаем медиками , нас здесь больше 300 ,400 человек счетая с детьми . Со вчерашней ночи Йеменскую столицу бомбят Саудовские самалеты. Наш МИД молчит … Мы в страхе . Россия пока не соберется отправить самалеты МЧС .
誰が私たちを助けてくれるのでしょう? 300人以上の医師がイエメンに住んでいます。子どもたちを含めると400人以上。イエメンは昨夜からサウジアラビア機に爆撃されています。タジキスタンの外務省は何もしてくれません。怖いです。ロシアからの(非常事態省の)飛行機の派遣もまだです。
何十人ものフェイスブックユーザーが彼女を慰め励まそうとした。ある人は彼女に国際赤十字やタジキスタン当局のことを紹介し、またある人はタジキスタン人医師にイエメンでの仕事を斡旋したロシアの人材紹介会社に助けを求めるよう彼女にアドバイスした。イエメンに足止めされている彼女や他のタジキスタン人のためにただただ祈りを捧げる人たちもいた。
Shahnozaさんの投稿はタジキスタンのトップニュースとなった。ジャーナリストは彼女のことをロシア語やタジキスタン語、英語の記事の中で紹介し、タジキスタンの外務省には、回答を求めるメディアからの声が殺到した。
イエメンに取り残されたShahnozaさんや他のタジキスタン人たちにとって幸運だったのは、フェイスブックがその日はブロックされていなかったことだ。フェイスブックは、この中央アジアの国の過度に熱心な通信サービス局によって、たびたびアクセスが遮断されている。
夕刻までに、外務省はサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、クエート、エジプト、そしてロシア(イエメンにはタジキスタンの外交官は駐在していない)のタジキスタン大使館に対し、タジキスタン国民の避難の準備を進めよというエモマリ・ラフモン大統領の指令を発表した。
2010年、タジキスタンや他の独立国家共同体(CIS)加盟国の市民をイエメンから退避させたロシア航空機は、今回も現地に入った。避難するタジキスタン人の最初のグループは、4月3日にドゥシャンベ(訳注:タジキスタンの首都)に到着。現在までに少なくとも3回の航空輸送が実施され、約100人のタジキスタン人がイエメンから避難した。
Shahnozaさんはその後、ロシアのテレビ局に取材を受けた。彼女はフェイスブックのグループメンバーへの感謝の気持ちを忘れてはいなかった。
Дорогие земляки огромное спасибо за поддержку. Я счастлива что смогла выбраться оттуда с детьми живой здоровой, в этом заслуга каждого из вас кто звонил, переживал, поддерживал морально, помогал решить нашу проблему. Низкий поклон всем вам .
親愛なる同胞たち、多くのサポートを本当にありがとうございました。子どもたちに何事も無くあの地から離れることができ、本当に嬉しいです。私たちに連絡をくださったり、心配してくださったり、精神的に支えてくださったり、問題解決にご助力くださったりした、皆さん一人一人のお力添えのおかげです。皆さん、ご協力本当にありがとうございました。
イエメンのタジキスタン人は子どもたちを含めて400人、とShahnozaさんが推定する一方、これを800人近いとする見方もある。なぜならば人材紹介会社を通さずに多くの人が現地入りするためだ。戦争で荒廃したイエメン政府の状況下においては、現地タジキスタン人の人口に関する信頼できる唯一の情報元は人材紹介会社なのだ。
これらの医療専門家たちは、技術力があり経験豊富であり、旧ソ連時代の価値ある大学学位を持っていると思われる。タジキスタンの高い失業率と低賃金により、彼らは否応なくイエメンに渡り、看護師は平均600〜800ドル(訳注:約74,000〜98,000円)、医師は1,200〜2,000ドル(訳注:約148,000〜246,000円)の収入を得る。これは彼らがタジキスタンで得られる収入の数倍以上の額だ。
タジキスタン人の看護師が凶悪な部族民に誘拐された事件の後、外務省はイエメンで働かないよう市民へ警告を発したが、イエメンのタジキスタン人医師たち、特により安全とされる地域で働く医師たちは失業に直面することよりもイエメンに残って働くことを選んだ。