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水はエクアドルのサラヤク住民の命

カテゴリー: エクアドル, 先住民, 市民メディア, 環境, ライジング・ヴォイセズ
サラヤク村動画の上映フォーラムへの招待

サラヤク村動画の上映フォーラムへの招待

エクアドルアマゾン地帯の南中央に位置する、サラヤク村に住むキチュア族の人々は、長年にわたりこれまで何度も報道されてきた闘争を抱えてきた。彼らの居住地域で石油や天然ガス、鉱物資源を採掘することへの反対闘争である。土地を守るため、サラヤク村はデジタルメディアの伝播力を利用し、地域での掘削反対の話を語っている。サラヤク村との共同制作による、受賞歴のある [1]ドキュメンタリー「Children of the Jaguar [2](ジャガーの子どもたち)」では、この抵抗運動を垣間見ることができる。

このドキュメンタリーの成功により、先住民の若い世代の映画製作者たちは、自分たち自身の映画を作ろうと意欲をかき立てられた。映画製作者のエリベルト・グアリンガはこの地域のリーダーのひとりで、自分のYouTubeチャンネル [3]に短編動画をたくさんアップロードしている。動画だけでなく、サラヤク村ではウェブサイト [4]も立ち上げ、ツイッター(@Sarayaku_Libre [5])やフェイスブック [6]などのソーシャルメディアをこまめに更新している。それによって、援助者との繋がりを保ち、新たな進展を直に伝えることができるのだ。

米州人権裁判所(IACHR)は2012年、サラヤク村に有利な判決を下し [7]、エクアドル政府は調査や掘削の契約を結ぶ前に、影響を受けるコミュニティと協議するべきだとした。とは言え、サラヤクの人々はいまだに圧力に直面し続けていている。

一般参加型動画ツールのさまざまな利用法を探り続ける手段として、サラヤク村はエル・チュロ・コレクティブ [8]とパートナーを組み、若い人々を訓練 [9]している。他の周辺の先住民コミュニティと同様に、サラヤク村の人々も自分たちの現実を捉えるデジタル動画の制作方法を学び、周囲の自然を守るという自分たちの義務を再確認するためである。このプロジェクトは、ライジング・ヴォイセズのアマゾン地域の取り組みの一環として、2014年度ライジング・ヴォイセズ助成金 [10]を授与されている。

この動画はこのプロジェクトで初めて制作したもので、ナレーターがキチュア語 [11]で話し、サラヤク住民にとっての水の大切さを語っている。Amara [12]という字幕作成サイトの利用により、動画には現在英語の字幕がついていて、他言語の字幕も誰でも追加可能である。

この動画はキト市やサラヤク村のさまざまなイベントで初上映され、それに続いて、動画の中で取り上げられたトピックに関する討論会が行なわれた。私たちはこれから数週間、このプロジェクトの動画をどんどん取り上げていく予定だ。

校正:Yuko Aoyagi [13]