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ボーイフレンドから花を贈ってもらえるサービス、ロシアで誕生

カテゴリー: 東・中央ヨーロッパ, ロシア, 女性/ジェンダー, 市民メディア, 経済・ビジネス, 芸術・文化, RuNet Echo

(リンク先はすべてロシア語のページです)

画像:ケヴィン・ロスロック

画像:ケヴィン・ロスロック

ロシアで始まった新サービス、「アイ・ウォント・フラワーズ [1]」のウェブサイトを訪れると、「ボーイフレンドに花を買ってもらったのって、ずっと前じゃない?」と問いかけるトップページに迎えられる。そして、このサイトならあなたの力になれること間違いなし、と明言する。その方法を説明する前に、どうしてボーイフレンドは花をプレゼントしてくれないのか、サイトではまず、その理由を挙げている。忙しいから。花を贈られることが女性にとっていかに重要かを理解していないから。花を買うのはお金の無駄だと思っているから。花を贈るのはバカンスの時だけと思っているから。この4つだそうだ。

こうして花を贈らない理由を整理したうえで、この「アイ・ウォント・フラワーズ」が一体何をしてくれるのか、という説明が次のように続く。このサイトから誰かに花を贈ることはしない。対象となる男性のソーシャルメディアのアカウントに、ガールフレンドへ花を買ってあげようという内容の広告を掲載するのだ、と。

「最新のインターネット広告技術を駆使して、最近花を贈っていないこと、女性にとって花は大切なのだということを、男性にさりげなく伝えます」と、このサイトには書かれている。

利用者は、50ルーブル(約84円)から150ルーブル(約250円)の間の料金で3種類の「呼びかけ広告」をボーイフレンドに送ることができる。高額になるほど大きくて目立つ広告になる。料金の支払い以外に必要なのは、ボーフレンドのフコンタクチェ(訳注:ロシアで運営されているSNSサービス)のアカウントをサイトに教えることだけだ。そうすれば、自動的にロマンスが動き始める。

「ボーイフレンドに気づいてもらおう」と書かれたボタン。写真:アイ・ウォント・フラワーズのウェブサイト [1]

「ボーイフレンドに気づいてもらおう」と書かれたボタン。写真:アイ・ウォント・フラワーズのウェブサイト

ニュースサイトのTジャーナル [2]によると、このサービスは1月下旬に立ち上げられたそうだ。運営しているのは、サンクトペテルブルクやヴェリキー・ノヴゴロドを拠点としている、AddZIPというマーケティング会社。彼らはTジャーナルの取材に対し、このサイトは既に利益を生み出しており、商業的な事業として成立していると述べている。また、「アイ・ウォント・フラワーズ」と同じように、ボーイフレンドやガールフレンドにはたらきかけ、パートナーに対して様々な行動を起こさせるサービスを企画中だという。(どうやら、同性カップルに関する言及はないようだ。)

このサービスは、確かにフコンタクチェユーザーの一部には注目されている。とはいえ、ネット広告にお金を払ってパートナーとの関係改善という話に、すべての女性が飛びついているわけではない。たとえばエレナ・オシュコワさんはこの「アイ・ウォント・フラワーズ」に対して、フコンタクチェの自分のページでこう述べている [3](現在は非公開設定)。「こんな無意味で品のない、ふざけたサイトにお金を無駄に使うくらいなら、自分で小さなチューリップでも買った方がずっとましよ。そうでしょ?」

校正:Rie Tamaki [4]