ロミオとジュリエット アンリ・ピエール・ピクー 画 クリエイティブ コモンズ
かつてのソビエト国家、タジキスタンで悲運の恋人たちが、彼らの結婚に反対する両親の意に背き、自らの命を犠牲にしようとする行為は、ソーシャルネットワーク上に悲しみと怒りをもたらした。16歳の少女は自殺を遂げ、一方、少女の20歳のボーイフレンドは重傷を負い病院に搬送された。
タジキスタンで、この恋人たちは丘の頂上から飛び降りて自らの命を絶とうと決心した。
ハトロン州ドゥスティ地区出身のこの恋人たちは100メートルの高さから飛び降り自殺を図った。16歳の少女と20歳の男性は、彼らの両親が結婚に反対したことを引き金に、こうした行動に踏み切った。タジキスタン総務省の公式ウェブサイトのレポートによると、事件は6月7日早朝7時30分に発生した。
これまでのところ、警察が実名を伏せるこのカップルは、タジキスタンのフェイスブックを利用する都市型中流層の間に、伝統的な価値観とお見合い結婚について一石を投じた。しかしながら、価値観の壁がこの2人の仲を阻むものなのかは定かでない。
Алина Уланова [1] Родителей нужно казнить таких,21 век на дворе и все ж отдают замуж не по любви …идиотизм просто
Alina Ulanova [1]: そんな親は処刑されればいい！21世紀のこの時代に、恋愛を許さずに親が自身の子供の結婚を決めるなんて。ばかげている。
Ольга Шумилина [2] Бедные детки…Очень жаль их: бездушие взрослых и горячность юности вон как обернулись…
Olga Shumilina [2]: 気の毒に。彼らがとてもかわいそう。大人の心無さと若者の情熱が交わると、どんな悲劇を招くのか思い知ればいい。
この事件にそれほど同情的ではない人々もいた。中には、16歳の年齢では少女が法的に結婚するには若すぎるとして、男性生存者に冷淡な目を向ける人も。
しかしこれには、「タジキスタンの村々では市民的な結婚を避け、イスラム式の婚姻儀式に従い結婚する人が多数派なのだ」という反論が起きた。
あるフェイスブックユーザーは、この恋人たちの話から、近頃の地元メディアで取り上げられた他の悲劇的な話の共通点を挙げる。 [3]それは家族間のいさかいと経済的な苦境のはざまで困窮する年若き母親が、自身の子供と共に川へ身を投げるというような話だ。
まさに、自己犠牲による悲劇的な自殺の話だ。このような出来事は人口8百万人を超える内陸地の国家タジキスタン、また中央アジア諸国一帯で増加傾向にある、ありふれた話だ。
英国人劇作家、ウィリアム・シェイクスピアの特に有名な一節を、お決まりのごとく引用するコメントを最後にご紹介しよう。
Olim M Shirinov [4]: Нет повести печальнее не свете, чем почесть о Ромео и Джульетте ….” ((((
И ведь это продолжается из покон веков , из века в века, из года в год… Печально..
Olim M Shirinov [4]: 「数ある悲恋の中でも／ロミオとジュリエットの物語ほどいたましいものはない。」（松岡和子訳）
代々にわたり、めぐりめぐる年も、めぐりめぐる時代も続く……悲しみ……
校正：Eiko Asano [6]