ネパールの首都カトマンズは、近年最悪の大気汚染に直面している。粉塵がいたるところに舞い、呼吸器疾患が増えている。そして政府はお気楽なことにこの状況に無関心なため、ある学生グループが町中の象徴的な像にマスクをつけて大気汚染に対して抗議することを決めた。
Finally ! The statue wears a mask by youth to show symbolic protest against air pollution in #Kathmandu Nepal pic.twitter.com/LgGcc5ZhAr
— SMRITI DHUNGANA (@aesmriti) March 20, 2017
やったぜ!カトマンズの大気汚染への抗議の証として、若者がこの像にマスクをつけたぞ。
住民も、「カトマンズ」と「埃」、「マスク」と「カトマンズ」などマッシュアップして作られた単語にツイッターのハッシュタグをつけることで、この活動に参加した。有名なネパールの仏教僧院イ・バハ・バヒで行われた公演に出てくる神様でさえマスクをつけるようにアレンジされていた。
Even #gods need a #mask here! #Maskmandu #dusty #kathmandu #airpollution PC: Baha and bahi of #Nepal pic.twitter.com/rK7oacmkLm
— Krity Shrestha (@Dankrity) February 17, 2017
ここでは神様でさえマスクを必要としてるわ!
ネパールの元首相ジュッダ・シャムシェ氏の像がマスクをつけている画像は広く拡散された。
I am against the vandalizing of public property, but this to poke government regarding duskmandu #duskmandu #kathmandu PC:Facebook pic.twitter.com/p5obIM1yHx
— Sabin Rimal (@rimalsabin) March 18, 2017
公共物を故意に破壊することには反対だけど、この埃まみれのカトマンズに関して政府を突き動かそうとするこの活動は別だ。
カトマンズの大気汚染レベルは世界保健機関が定めた最低許容水準を超えている。町のいたる所にある何百ものレンガの焼き釜や道路を埋め尽くす大量の車から排出されている元々の汚染に加えて、2015年に起きた地震に伴う復興作業、道路の拡張工事、メラムチ給水事業(MWSP)に関連したパイプラインの敷設などが、カトマンズにおける大気汚染の悪化を助長する原因になっている。
カトマンズ渓谷はボールのような形をしており、この地形が風の動きを制限して大気中に汚染物質をとどめる手助けをしている。クリーンエアネットワークによると、冬の間は大気汚染の被害をより受けやすくなっている。
ネパール健康調査委員会によると、カトマンズの空気は2.5ミクロン未満の粒子状物質(PM2.5)を含んでいる。この物質は発ガン性があることで知られている。人の髪の毛の直径よりも小さい、直径10ミクロン以下の粒子は小さすぎるため肺に入りこみ、深刻な健康被害を引き起こす可能性がある。
Valley Pollution Index | https://t.co/yTmGtZWlaM pic.twitter.com/c9kEkk9urH
— myRepública (@RepublicaNepal) February 2, 2017
渓谷汚染指標
このインスタグラムの画像は#Dustmanduのハッシュタグをつけて掲載された。
埃まみれのカトマンズ! ガウサラのメイン通りは粉塵まみれ!
アップエンドラ・シュレスタがこの風刺画を共有。
Reality of #dustmandu Kathmandu pic.twitter.com/csMkPlzhGC
— Upendra Shrestha (@upensth) February 3, 2017
埃まみれのカトマンズの現実
政府はここまでの事態になる前にこの破壊的な粉塵の嵐を避けるための手を打つことができたはずだが、やっとゆっくりとこの危機的状況に応え始めた。
政府は最近、首都とその周りの渓谷において20年経つ車の利用を禁止した。それに加えて、議会の環境保全委員会は、粉塵の汚染を軽減するために水道局に水をまくことを命じた。また、BBCの報道によると10台のレンガの焼き釜に新しい技術が導入され、この技術により約60%の汚染の軽減が見込まれている。
しかし、当面、カトマンズ市民はマスクをして顔を覆う以外の選択肢がない。それは街の彫像たちと同じだ。