4月1日がジョークや罪のない嘘を祝う一方で、4月2日は、酔いを覚まして真偽を確かめる日となった。今年から、世界の真実追求者たちが自らの祝日を導入したのだ。国際ファクトチェッキングデーである。
エイプリルフールの起源は、 おそらくローマのサートゥルナーリア祭だろう。この祝祭の期間中は、社会的役割が逆転し、普段は禁じられていた賭博などの行為も許された。それが2千年後も、その日限りのなりきりやモラルの逆転という形で残り、いたずらや罪のない嘘が許されている。
国際ファクトチェッキングデー を推進しているのは、国際ファクトチェッキング・ネットワークである。このネットワークは、ポインター研究所(訳注:フロリダ州に本拠を置くジャーナリズム研究機関)が世界中の何十ものファクトチェック団体と協力して立ち上げた組織だ。国際ファクトチェッキングデーは一つの催しではない。政治やジャーナリズムや、それに日々の暮らしにおける、事実とファクトチェックの重要性を人々に認識してもらうことを目指して、様々な活動をする日なのだ。
デューク大学においてジャーナリズム学と公共政策学の教授であり、ポリティファクト(訳注:ファクトチェック専門の政治ニュースサイト)の創設者であるビル・アデアは、こうツイートした。
Ten years ago there were a handful of fact-checking sites; today, the world’s 115 sites celebrate Intl. Fact-Checking Day. A great day!
— Bill Adair (@BillAdairDuke) April 2, 2017
10年前、ファクトチェックのサイトはほんのわずかでした。今、世界の115サイトが国際ファクトチェッキングデーを祝います。素晴らしい日です!
国際ファクトチェッキングデーを祝う人たちは、公開イベントやワークショップさらにはポリティファクトが主催した偽ニュース・マラソンなど、幅広い活動を宣伝するのに、#FactCheckItのハッシュタグを使う。
Celebramos el día internacional del Fact-checking. Esta noche, verificamos a políticos extranjeros #Factcheckit https://t.co/02GbayS3zD pic.twitter.com/iIWG2Cin4I
— El Objetivo (@ObjetivoLaSexta) April 2, 2017
We celebrate the international day of Fact-checking. Tonight, we check foreign politicians.
私たちは国際的なファクトチェックの日を祝います。今夜、海外の政治家たちをチェックします。
国際ファクトチェッキング・ネットワーク責任者である、アレクシオス・マンツァーリスは、国際ファクトチェッキングデーに世界中で行われた多くの活動を、ツイッターで記録し発信し続けている。
In Braamfontein, @AfricaCheck got students to “vote with their feet” on whether a news story was fake https://t.co/9m9KiklBa1 #FactCheckIt pic.twitter.com/015S20lEOP
— Alexios (@Mantzarlis) April 2, 2017
ブラームフォンテンでは、AfricaCheckが、あるニュースが偽物かどうか、学生たちに「歩いて投票」させました。
In Rio, at @agencialupa‘s workshop, journalism students said fact-checking should be in the curriculum https://t.co/0ZrhKzOh78 #FactCheckIt pic.twitter.com/Q8DTl7BiZl
— Alexios (@Mantzarlis) April 2, 2017
リオデジャネイロでは、agencialupaのワークショップで、ジャーナリズム学科の学生たちが、カリキュラムにファクトチェックを取り入れるべきだと発言しました。
In Milan, @factcheckers_it is holding 4 back-to-back hands-on fact checking workshops with high school students #FactCheckIt pic.twitter.com/YjGH910aoF
— Alexios (@Mantzarlis) April 2, 2017
ミラノでは、factcheckers_itが、実践的なファクトチェックのワークショップを、高校生向けに4回も行いました。
In Nairobi, @PesaCheck held a seminar with tips on fact-checking claims about public finances #FactCheckIt https://t.co/mfCMipaFPX pic.twitter.com/ZpdS83hHI1
— Alexios (@Mantzarlis) April 2, 2017
ナイロビでは、PesaCheckが、財政に関する主張をファクトチェックする方法についてセミナーを開きました。
ファクトチェッキング・ネットワークのメンバーたちは、メディアリテラシーとりわけファクトチェックを早急に教育システムに組み入れる必要があると考え、無料のレッスンプランを用意した。そのプランは既に12言語に翻訳されており、他の言語への翻訳も進行中である。
Introduce your class to the basics of fact-checking, and help them navigate through an ocean of information, rumors, hoaxes and lies with our lesson plan. The lesson plan was designed by fact-checkers and endorsed by instructional designers. It is conceived for students aged 14-16 but can be used with students of other ages too.
あなたたちの授業に、ファクトチェックの基礎を取り入れてください。そして、生徒たちが情報や噂、作り話、嘘の海をうまく通り抜けられるよう、私たちのレッスンプランで水先案内してください。レッスンプランは、ファクトチェッカーたちが作り、教材製作者たちが承認したものです。14歳から16歳の生徒を想定して作られていますが、他の年齢の生徒たちに対しても使えます。