(原文掲載日は2016年7月14日)
人気漫画キャラクター「セーラームーン」に扮した演技で、ロシアの人気フィギュアスケーターが日本のスケートファンとおたく(アニメや漫画のマニア)双方の心を掴んでいる。
ニュースサイト「Meduza」によると、7月10日に日本で行われた「ドリーム・オン・アイス2016」でのエフゲニア・メドベージェワの演技がテレビで放映されるや否や、TwitterなどのSNSで急速に広まったという。
旧アニメの変身バンクと重ねてみたけどもうメドべちゃんがセーラームーンだった。こんなにセラムンを愛してくれてありがとう pic.twitter.com/B0kJYW5ugF
— フク@出張で多忙 (@Fuku_shiorin) July 12, 2016
「ちゃん」は、かわいらしい人やものに使われる日本語の敬称である。
若干16歳にして、メドベージェワは既に数々のメダルを獲得している。2016年の世界フィギュアスケート選手権とヨーロッパフィギュアスケート選手権、2015年のISUグランプリファイナル、2016年ロシアフィギュアスケート選手権を制しているのだ。
— Evgenia Medvedeva (@JannyMedvedeva) April 8, 2016
ドリーム・オン・アイスは、夏でもフィギュア人気の高い日本で開催されるショーである。日本や世界のトップスケーターたちを引きつけており、この年はメドベージェワがゲストスケーターとして招待された。
日本のファンの中には、夢が叶ったように感じる者もいた。
メドベージェワちゃんが本物過ぎる件。 pic.twitter.com/diIJczSGTA
— ネガソニック・モンマゴウ・ウォーヘッド (@monmago) July 2, 2016
日本でセーラームーンの演技を披露する前にも、メドベージェワはTwitterでアニメ関連の投稿をすることが多かった。これはアニメ『黒執事』のセバスチャン・ミカエリスというキャラクターに関するツイートである。
done. Which next? pic.twitter.com/0FdgFYhb60
— Evgenia Medvedeva (@JannyMedvedeva) May 25, 2016
これは、アニメコンベンションでコスプレイヤー(衣装を着て架空のキャラクターになりきる「コスチューム・プレイ」をする人物の略称)と一緒にポーズをとるメドベージェワだ。このコスプレイヤーは、2004年のアニメ映画『ハウルの動く城』のハウルに扮している。
Мечта ребёнка исполнилась pic.twitter.com/ts80ZfRf93
— Evgenia Medvedeva (@JannyMedvedeva) March 7, 2016
子どもの頃からの夢が叶ったわ。
メドベージェワは日本のファンに対し、異文化の橋渡しを手伝ってほしいと呼びかけてもいる。これはファンアートの翻訳を求めるツイートだ。
Please translate anybody pic.twitter.com/dssugOEE0N
— Evgenia Medvedeva (@JannyMedvedeva) April 5, 2016
上のファンアートでは、右に描かれているメドベージェワが、アニメおたくではない日本人フィギュアスケーターの浅田真央にセーラームーンの一節を披露している。メドベージェワはこの年の初めに、アニメについて日本のメディアに語ったことで有名になった。このファンは、人気アニメシリーズ『ルパン三世』を知らなかった浅田が、より複雑な内容のセーラームーンになじみがあるのだろうかと疑問を投げかけている。
このファンアートは、メドベージェワがアニメを愛し、そして新たな日本人ファンたちが彼女のスケートはもちろん、そういった面も同様に愛していることを暗に意味しているのである。