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ブラジルの最高峰 自然環境保護を条件に先住民ガイドによる登山を解禁

訳注:この記事の原文は2016年8月16日に公開されました。

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ブラジル最高峰へ新たな挑戦 エコツーリズムの道を探る 写真 ギレルム・ナイパー/フナイ 掲載許可済み 

この記事は当初マルコス・ウェズリーが、社会環境協会のメディウム紙に掲載したものである。グローバルボイスとの提携の一環としてここに再掲する。

ネブリナ山(霧の峰)登山に、もう期待で胸をときめかせているのだったら、ヤノマミ族のシャーマンにガイドしてもらう登山に思いを巡らせて欲しい。彼らは青年期をずっとこの山の裾野で生活してきたのだ。

「ここは、私たちの家だったのです。そしてそこをイロカエ(ホエザルの叫び)と呼んでいました」と、シャーマンのカルロス・ヤノマミは森を指し示しながらヤノマミ族の言語で語る。その場所で彼らの親族は60年前、一つの家に住み祝宴を開いたり儀式をしたりしていた。

世界中の登山家がネブリナ山を知っている。標高​​2995​mのブラジル最高峰である。アマゾンの森林の真ん中に位置するこの山へは、2003年以来連邦検察当局の勧告に基づきブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)が、入山を禁止している。入山を禁じられたことに不満を示す登山者もいる。しかし、アマゾンの環境劣化を食い止め、ヤノマミ族の権利を保護するためには入山禁止は、やむを得ないことだと政府当局は応じてる。

ヤリポ・エコツーリズム・プロジェクト(Instituto Socioambiental [社会環境協会]の支援を受けてヤノマミ族が運営)は、2018年には入山禁止を解除する予定であり、ヤノマミ族の管理の下にハイキングコースへ踏み入ることが可能になる。入山者は、ガイドを伴って入山することでヤノマミ族の文化を学び、彼らのおもてなしを受け、そしてアマゾンの自然とそこに住む先住民に対する認識を新たにすることができるであろう。

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ネブリナ山近景 写真 ギレルム・ナイパー/フナイ 掲載許可済み

今年7月、入山解禁前の下見山行が行われた。この山行には32名が参加し10日間かけてヤリポ(ヤノマミ族によるネブリナ山の呼称)の山頂を目指した。その間、登山道を調査しその状況を地図上に記録した。この登山隊にはカルロスのほかに、18名のヤノマミ族が参加した。そのうち16名が男性で2名は女性だった。2名の女性の名はマリアとフロリザである。隊員は登山道の観察訓練をし、またガイド、ポーター、料理人として働くための訓練も行っている。さらに、今後進展を図ろうとしているエコツーリズム・プロジェクトの運営に関する訓練も行っている。 ICMbio(ブラジルの環境保護団体)、検察庁、およびブラジル陸軍の担当者もこの登山に参加した。

GPS追跡装置、カメラ、その他たくさんの装備を詰め込んだ背負い籠を背負った登山隊員は、シャーマンのカルロスの話を聞きながら​​36kmに及ぶ登山道を歩行した。この登山道は、ブラジルのアマゾナス州サン・ガブリエル・ダ・カショエイラの町近くのヤノマミ族保留地内にあるイガラペ・トゥカノ村から始まる。

ヤノマミ族の隊員は、長大で峻険な登山道の踏破を続けている間、動物を目撃した場所や動物の通った跡の位置に印を付けたり、飲み水のある場所、改善が必要な登山道の位置、野営の適地にも印を付けたりもした。また、周辺環境の影響を受けやすい区域の特定も行った。

マリア・ヤノマミ(52歳)は、ヤリポの山頂に立った初めてのヤノマミ族女性として歴史的快挙を遂げた。しかし、彼女に同行したフロリザ・ヤノマミは、種族の因習を配慮して山頂を踏むことを断念した。登頂を予定していた日の前日に、生理が始まったのだ。そこで彼女は、因習を無視して山頂に住む精霊の怒りを買うようなことは避けて引き返すこととした。もし彼女が生理中に山頂を踏んでいたら、言い伝え通り、彼女が同行した登山隊全員の生命に危険が及ぶこととなったであろう。

ヤリポ・エコツーリズム・プロジェクトは、ヤノマミ族の新たな収入源を探っている。彼らは、農耕機具、台所用品、寝具、衣類など日常生活に必要な製品を買うための資金を必要としているからだ。

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ネブリナ登山に参加したヤノマミ族の青年。写真 ギレルム・ナイパー/フナイ 掲載許可済み

地域密着型のエコツーリズム事業を実施することで、80名のヤノマミ族が登山者に対して定常的に業務を提供することができるようになるので、彼らの収入確保が期待できる。また、間接的効果として、800人の親族や扶養家族が便益を受けられるようになると見込まれる。

登山道の整備は、ヤノマミ族全員が加盟する自治会 AYRCAにも利益をもたらすはずである。

やがてヤリポが、登山者に開放されれば、カルロスを初めヤノマミ族の人たちの語る話は、新たな活力を得、この山を目指した登山者によって世界中に広められるであろう。

ヤリポ・エコツーリズム・プロジェクトは支援を求めています。このプロジェクトの支援に関心のある方またはさらなる情報を必要とする方は、下記のアドレス宛にメールをお送りください。
marcos@socioambiental.org.
校正:Misaki Sato

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