この記事は元々、ビデオボランティアに掲載されたものだ。ビデオボランティアは、数々の賞を獲得した国際的な地域メディア組織であり、インドを拠点としている。コンテンツ共有合意のもと、編集版を以下に載せる。
世界の多くの地域と同じく、インドでも、森林破壊は環境悪化の主な原因の一つである。最近の研究によると、インドの森林は過去80年間に243,447平方キロメートル(全体の28%)減少した。そしてそのせいで、国中が取り返しのつかないダメージを受けてきた。自然のままの生息環境や繊細な生態系が破壊され、干ばつや熱波など自然災害の引き金になったのだ。サイエンティフィック・リポート(訳注・英国の科学誌)に掲載された研究によると、過去 数十年ほどにわたる森林破壊の影響で、インドの降雨量は大幅に減少している。
毎年、ますます多くのインドの森林が、農地に変えられている。現地人口の増加によりふくらむ食料需要を満たすためだ。商業伐採や採掘、都市化、工業化もまた、森林破壊の原因になっている。ビデオボランティアの現地記者であるアミタ・トゥッティによるニュース映像はインド・ジャールカンド州中の何千本もの木が、道路拡張やインフラ整備計画のために伐採されていると、伝えている。さらに多くの樹齢約100年の木々が、同じ運命に直面する。
複数の市民団体を含む住民たちは、地域の道路舗装を目的とする樹木の伐採に、反対してきた。「木は真夏の間、バイクや自転車に乗る人たち、それに歩行者に、日陰を与えてくれます」と、クーンティ(訳注:ジャールカンド州の県)に住むピンキ・クマリは言う。
政府職員は、道路拡張のために許可が下りたと主張してきたが、ある活動家は、役人は営利目的で倒木を木材業者へ売っているという。
In Junagarh. India. This morning. Sad. Deforestation. pic.twitter.com/E5FRdHAjQE
— shriny (@shriny) December 19, 2016
インド、ジュナガーにて。今朝のこと。悲しいよ。森林破壊。
クーンティの住民たちは、在来樹木を植えることやその地区の緑地の保護を要請してきた。昨年7月には、ウッタル・プラデーシュ州周辺の住民80万人が、伐採に反対して、24時間で4900万本以上の木を植えた。都市化や開発による森の減少を埋め合わせるため、インドには、そのような努力がもっと必要である。