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「世界を違う角度から」津久井やまゆり園事件から1年、伝えたい思い

(原文掲載日は2017年7月30日です。また、記事中のリンク先には英語のページも含まれます)

Japan disability

障害者福祉施設で暮らし、手すき和紙を作る幸子さん。戦後最悪の大量殺人犯と言われる加害者が書いた手紙を切り刻んで、和紙を作っている。YouTubeからのスクリーンショット

東京から西に50kmほどのところに位置する相模原市で、福祉施設の知的障害者19人が殺害されてから7月26日でちょうど1年となる。この事件の犯人、植松聖は、施設の19人を殺害し、26人に重軽傷を負わせたことを認めた。計画的な刃物による犯行で、冷酷無情に自身の思想を実行に移した。事件の公判はまだ開かれていない。(訳注:2017年9月28日に第1回公判前整理手続きが行われた)

相模原殺傷事件と、それに関する全国的な議論(というより議論の欠如)は、日本の社会がいかに障害者から目をそらしているかを浮かび上がらせた。被害者全員が障害者であるため県警が実名を非公表にしたことも、この事件が深い議論に至らない要因の1つだ。

殺人の容疑を認めた犯人、植松聖は、以前この施設で働いていた。入居者にとって危険な人物であると感じた施設側は、この襲撃より前に彼を解雇していた。実際、植松は施設の入居者に対する殺意を手紙に書いて議員へ送っている。手紙には、綿密な入居者殺害計画や、「障害者は不幸を作ることしかでき」ないため抹殺すべきであるという主張が記されていた(全文はこちらで読むことができる)。しかし議員からは相手にされなかった。

植松の手紙への返答として、また、相模原殺傷事件から1年が経過したことを機に、国際非営利団体のラルシュは#As I Amシリーズとして「十九の折り鶴」という短い動画を公開した。ラルシュは知的障害者の生活改善を支援する団体である。

この動画は、日本のラルシュ「かなの家」が制作した。「かなの家」は静岡県で知的障害者を対象としたグループホームを営んでいる。相模原殺傷事件が起きたのは隣の神奈川県だ。この短編動画の主役、幸子さんは、「かなの家」の入居者で、和紙を作っている。

2016年7月26日に起きた相模原事件と犯人の動機を知って、衝撃を受けた幸子さんら入居者メンバーは、和紙で19羽の折り鶴を作ることで彼らの答えを示した。折り鶴の数は、相模原事件の犠牲者の数である。幸子さんは、犯人の手紙の複製から作った和紙で鶴を折った。議員宛に送られたこの手紙には、障害者は無用であるという主張が記されていた。

動画の最後には「世界を違う角度から」という言葉が現れ、障害と共に生きる人々に対して思い込みはないかと視聴者に問いかける。

この動画は、ラルシュがインターネットで公開している#As I Amシリーズの1つである。同シリーズは、世界中の知的障害者の生活に光をあてることを目的としている。

YouTubeのコメントにはラルシュのスタッフからこんな返信がついている。「この動画シリーズを作ったのは、知的障害者の人々が、ある固定観念の陰で生きていると思ったからです。どの文化にも見られることですが、彼らは好ましくないものと見なされています。これは、この世界における重大な不当行為の1つです。でも、変えられるものでもあります」

校正:Mami Nagaoka

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