- Global Voices 日本語 - https://jp.globalvoices.org -

スカーフが意味することは? バングラデシュのロボットレストランが議論の的に

カテゴリー: 南アジア, バングラデシュ, テクノロジー, 人権, 写真, 女性/ジェンダー, 宗教, 市民メディア, 抗議, 教育, 芸術・文化
[1]

スカーフをしたロボットがレストランで商品を提供している。画像はシャリーフ・サラディン・サルカールからのもの。掲載許可あり。

バングラデシュの首都ダッカのレストランは、最近ロボットのウェイターを雇用したことで注目をあびている [2]。今では別の理由でも注目をあびている。それは、1体のロボットがスカーフを身に着けているという点だ。

ロボットレストランのオーナーが「女性の」ロボットにスカーフをさせた動機に多くの人が疑問を抱き、バングラデシュで保守主義の範囲についての議論が始まった。

性別を反映したロボット

ビデオ [3]の中で、市民ジャーナリストのナズムル・シャハダットはロボットウェイターの役割について説明した。カフェがオープンしてすぐに作られたクリップでは、胸のある女性ロボットはスカーフをしていないことに注目していただきたい。

このレポートによると、ロボットレストランというシンプルな名前のレストランでは、客に食べ物を提供するロボットが2体存在するという。1体は男性ロボットで、もう1体は女性ロボットである。それぞれのロボットの体重 [4]は30キロで、身長は1.6メートル。どちらも9750ドル相当の値段で、電池で約18時間稼働することができる。

しかし、バングラデシュのソーシャルメディアチャンネルには、技術的な革新に歓喜する雰囲気は全くなかった。そうではなく、女性ロボットが「オルナ」(スカーフ)を身に着けていることに着目していた。これはバングラデシュで思春期を過ぎた熱心なイスラム教徒女性が身に着けているものである。

「オルナ」とは、パルダと呼ばれるシステム [5]の一部である。パルダとは男女隔離制度の宗教的かつ社会的な慣習であり、南アジアのイスラム教やヒンドゥー教の間で一般的なものだ。パルダには多数の趣旨がある。それは、女性を隔離すること、女性として認識すること、女性独特の体の形を隠すためにスカーフで体を覆うという条件を満たすことである。

イシュラット・カリン・イブ [6]はフェイスブックで以下のように述べている。

অবিশ্বাস্য! আমরা এ কেমন সমাজে বসবাস করি। নারীর প্রতি কোনো ধরনের সম্মান নেই। তারা একটি রোবটের গলায়ও ওড়না তুলে দেয়।

পিতৃতান্ত্রিক সমাজের জন্য এটা লজ্জাকর।

信じられません! 私たちは一体どんな社会に住んでいるのでしょうか! 女性尊重なんて全くありません。この社会ではロボットにさえスカーフをさせるのです。

父系社会の恥じるべき行動です。

今年初めに、バングラデシュの初等教育の教科書改訂 [7]が議論をかき立てた。「オルナ」という単語がベンガル語の「o」の文字を表すために導入されたというのだ(これまで、「o」の主な例として使われる単語は「ol」(野菜)だった)。

ニューヨーク・タイムズの意見記事 [8]によると、そのような教科書の例示の変更はバングラデシュでイスラム教の影響力が拡大していることを示唆していると言及している。

レストランの代表者は、スカーフをすることで女性ロボットを識別する目的があったことを地元メディアに述べた [4]

メイシャ・エアフィン [9]はフェイスブックで以下のように非難した。

আমাদের সমাজে রোবট বেচারাদেরও ওড়না পরিধান করতে হয়!ওড়না এর আগে রোবট নিশ্চয় একটা সাধারন উন্নতমানের যন্ত্র ছিল তবে ওড়না পেচানোর পর এটা মেয়ে রোবট হয়ে গেছে,তারমানে রোবটের লিঙ্গ নির্ধারণ করা হয়ে গেল শুধু মাত্র ওড়নার কারনে…

তবে কি সমাজের চোখ রোবটের বক্ষেও যায়?? /

私たちの社会では、女性ロボットでさえ「オルナ」を身に着けなければならないのか。世間が騒ぎ立てていることは、ロボットは賢い機械だが、スカーフをされた後では性別が変わってしまうということだ。スカーフは女性を認識するための主要な手段だということなのか。

人々がロボットの胸を色目で見ているということだろうか。

シャハーナ・ハニフ [10]はメイシャ・エアフィンの投稿に次のようにコメントした。

We all know why that robot has a scarf/orna around the chest. In patriarchal society this is what happens #modestrobot #bukdhakarobot #sarcasm

私たちはみんな、なぜロボットが胸のところにオルナ(スカーフ)を身に着けているかを知っている。父系社会ではありふれた光景だ。 #modestrobot #bukdhakarobot #sarcasm

オルナ(スカーフ)をする習慣を擁護する人もいる。シャイフ・タンジム・アーマッド [11]はフェイスブックに以下のように書いている。

এ কেমন কথা? একটা মেয়ে রোবট (রোবট তো রোবটই) ওড়না পড়েছে তা এতে ‘রোষানল'এর কী আছে? ওড়না না পড়ে বিকিনি পড়লে কি প্রগতিশীল রোবট হয়ে যেতো?

なぜそんなに騒ぎ立てるのだろうか。ロボットは単なるロボットにすぎない。ある女性ロボットがスカーフを身に着けたからといって、どうして私たちが「責められる」というのだろう。もしロボットがビキニを着ていたら革新的だと見られるのだろうか。

イスラム教が多数派であるバングラデシュでは、少女や女性はパルダ [5]の慣習に従うことを強く奨励している。「やぁ女性諸君、君のオルナはどこだい?」などのフェイスブックの人気ページでは、道徳的な治安維持に従い、体の形を隠すためにオルナを身に着けるように女性に伝えている。

ジャーナリストのイシュラット・ジャハーン・ウルミはNTVオンライン [12]で以下のように述べている。

তাই রোবটের গলায় ওড়না পেঁচানো নিয়ে কেন জানি খুব বিস্ময় কাজ করেনি আমার। এইটা কেন স্বাভাবিক নয়? যে দেশে পাঠ্যবইয়ে ‘ও’ তে ‘ওড়না’ পড়ানোর নিয়ম চালু হয়, যেদেশে গর্ব করা জিডিপি গ্রোথে অর্ধেক সমান অবদান রাখার পরও প্রতিনিয়ত কর্মক্ষেত্রে, গণপরিবহনে নারীকে হয়রানির শিকার হতে হয়, নিজেকে ‘কাভার্ড’ করতে করতে যে দেশের গ্রামের, শহরের মেয়েরা ক্রমাগত মমিতে পরিণত হয়, সে দেশে রোবটের গলায় ওড়লা নিয়ে কী বলার থাকতে পারে আমি জানি না।

私はロボットがスカーフをしているのを見ても驚きはしませんでした。なぜならここではそれが一般的ですから。ここは、子どもたちに「o」が「orna(オルナ)」を意味していると教えるように教科書が改訂された国なのです。女性がGDP成長率の半分に貢献しているにも関わらず、公共輸送機関や職場で女性や少女が脅かされ、虐げられている国です。体の形を隠すために、田舎でも都会でも女性や少女が何枚もの衣服を重ねてミイラのようになっている国なのです。そんな国でロボットがスカーフに覆われようと、だれがなんというのだろうか。

アンナ・ナスリン [13]は「女性チャプター」というブログに以下のようにコメントしている。

রোবটের গায়ে ওড়না জড়ানোতে দেখতে পাচ্ছি আমাদের অনেকেরই টনক নড়েছে; আমাদের নৈতিকতার মানদণ্ডে এটাকে খুব আপত্তিকর বলে মনে হয়েছে। তাই অনেককেই দেখছি, রেস্টুরেন্ট কর্তৃপক্ষকে বিকৃত মানসিকতার বলে দাবি করছে। অথচ রক্ত মানুষকে যখন এই বাড়তি কাপড়ের টুকরোয় মুড়িয়ে সংরক্ষণ করা হয়েছে যুগ যুগ ধরে, যা চলছে এখনও তখন কিন্তু আমাদের মনেই হয়নি বিকৃতি, মনে হয়নি এভাবে মানুষকে অসম্মান করা হয়।

私は、人々がスカーフやオルナを身に着けるという習慣を意識し始めたのは、スカーフをしたロボットが注目された後だと思います。私たちは女性にスカーフを身に着けさせることを倫理的に忌まわしいことだと思っています。レストランのオーナーはゆがんだ考えを持っているとまで言う人もいます。しかし、女性や少女が長い間パルダという名のもとに何層もの服を身に着けていて、それは今もなお続いています。人々はパルダをひねくれたことだと思っていません。そして彼らはこの何年もの間、自分たちが軽蔑されてきたとも思っていません。

校正:Kaori Kuwayama [14]