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カザフスタン新紙幣のカモメはパクリ?

写真:マルセル・ブルクハード(User:Cele4) CC 2.0

権威主義的なカザフスタン国立銀行は、鳥類学的な説明でもって著作権侵害の訴えをうやむやにしようとしているが、そこからは何かがおかしいということがはっきりと伝わってくる。

スイスの写真家、マルセル・ブルクハードは、カザフスタンの500テンゲ紙幣(約170円)の最新版に印刷されているカモメは、10年以上前に彼が撮影したものの写しであると主張している。ブルクハードが撮影した写真はロシア語版Wikipediaの「カモメ」の項に掲載されており、「普通のカモメ」と題されている。

ロシア語が広く話され、内陸に位置するカザフスタン。その国立銀行の関係者は、ソーシャルメディア主導で騒ぎが起こったにもかかわらず、著作権侵害を事実と認めていなかった。しかし、いわくありげなことに、政府は紙幣のデザインは「時間の経過と共に」変更されるだろうとの見解を遅ればせながら示した。

ブルクハード撮影のカモメ写真の切り抜きと、500テンゲ札に印刷されているカモメの絵。図はZakon.kz(訳注:ニュースサイト)やその他のカザフスタンのメディアに掲載されたもの。

あるカザフスタンのメディアによると、ブルクハードは12月4日にフェイスブックにこう書いている

В пятницу я получил сообщение от казахстанского пользователя, что на новой казахстанской банкноте есть чайка, которая похожа на мою фотографию. Я посмотрел на банкноту и действительно, она выглядит так, как будто это была одна и та же чайка. Для сравнения, я вырезал чайку с моей фотографии и приложил её над банкнотой. Каждая деталь совпадает, поэтому я на 100% уверен, что это одна и та же картинка

金曜日に、あるカザフスタンのソーシャルメディア利用者からメッセージを受け取った。新しい500テンゲ紙幣に私の写真とそっくりなカモメがいたと言うのだ。問題の紙幣を確認したところ、本当に私が撮影したカモメと同じに見えた。比較のために、私はカモメを自分の写真から切り抜き、紙幣のコピーの上に重ねてみた。いずれの細かい特徴も一致したため、私は両者が全く同一のものだと確信した。

ブルクハードはカザフスタン国立銀行に対し、黒い頭のカモメ(ユリカモメ)の写真盗用を認め、ブルクハードに対し何らかの形で補償することを要求した。

グローバル・ボイスは、ブルクハードによって撮影された写真とは反対の方向を向いていたものの、似たポーズのカモメの写真を少なくとも一つインターネット上で発見した。

しかし、ユリカモメに対するグーグル画像検索の上位の結果として現れた鳥は、いずれもブルクハードの写真ほど500テンゲ札のカモメとは似ていなかった。

「特徴的な」ポーズ

500テンゲ札が最初に公表されて以来数週間、国立銀行関係者は著作権侵害の申立てに対し数回の返答を行なっている。

11月に遡ると、国立銀行のスポークスマンであるアレクサンドル・テレテイエフはカモメを巡る騒ぎを「馬鹿げている」と表現し、あらぬ噂を立てたとしてフェイスブック利用者を非難した。

テレテイエフは記者に対し、今後専門家と国立銀行のデザイナー部門を交えた会議で、「問題になっているカモメとその起源、翼長、頭の角度を分解してあらゆる角度から調査する」機会も約束した。

別の国立銀行の関係者は、「紙幣に描かれているカモメの姿勢やポーズはこの種の鳥の代表的な特徴だ」と見解を述べた

ソーシャルメディア上では未だ盗作に対する非難が渦巻いている中、国立銀行は12月5日までに、紙幣のデザインが「時間の経過と共に」変更され、起こりうる偽装を防ぐために次回の紙幣のモチーフはもっぱら手描きになるだろうと発表した。

しかし、問題のカモメが紙幣から削除されるかどうかは直ちに確認が取れなかった。

カザフスタンのソーシャルメディア利用者の注目を主に集めたのはこの厄介な鳥だったが、一方カザフスタンの首都アスタナにある、モスクワと呼ばれるオフィスビルが500テンゲ紙幣に掲載されていたことによりいっそう困惑した人も多い。

前副教育大臣のムラト・アベノフは以下のように息巻いた。

いつからモスクワは我々の国民的シンボルになったんだ?どうしたらこの絵が500テンゲ札に採用されるんだ?国家通貨は我々の国を代表するものであるのに……(カザフスタン国立銀行は)どうしてロシア連邦の市民に属するこの民間のオフィスビルを我々の通貨に載せたんだ?

新紙幣に対する怒りはある意味で、2016年の評判が悪かった農地改革法案に対する激しい反対や、今年前半のキリル文字に代わるラテン文字の導入に対する反対を想起させる。

これら3つのスキャンダルは、原因と結果はそれぞれ異なるものの、物議をかもす政策を進める前に国民の意見を聴き取ることができなかった当局のひどい無能さを強調している。

老いた指導者層と市民の声を拾うための仕組みがほとんど与えられていない独裁体制のもとでは、同様の事象がさらに続くと予想される。

校正:Takako Nose

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