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アラブ首長国連邦における再生可能エネルギー目標の現状

「シャムス1」と呼ばれるアブダビにある太陽熱を集める放物線形状パネル。写真提供:マスダール、Flickrより

2019年1月、国際再生可能エネルギー機関(IRENA: International Renewable Energy Agency)は、再生可能エネルギー部門に関する湾岸協力会議(GCC: Gulf Cooperation Council's)の市場動向および分析を概説する報告書を発表した。報告書によると、湾岸協力会議で設定された太陽光発電能力のうち79パーセントまでをアラブ首長国連邦(UAE: United Arab Emirates)が占めている。また、同国は「いくつかの低コストの太陽光発電プロジェクトを補助金の提供なしで誘致することに成功した」とも記されている。

それでは、アラブ首長国連邦は再生可能資源からエネルギーを増やすために何をしているか、そしてどのように自ら設定した目標を達成させるのだろうか。

太陽エネルギー

以下のグラフは、2016年時点で、アラブ首長国連邦が太陽およびバイオガス・エネルギーから多くの電力を生産していることを示している。


*グラフ内翻訳
再生可能エネルギー資源による発電(アラブ首長国連邦)
このグラフは2009年から2016年までのアラブ首長国連邦の再生可能エネルギー資源(ソーラーおよびバイオガス)による発電量を示している。単位はギガワットアワー(GWh)。
Solar photovoltaic(太陽光発電)Concentrated solar power(集光型太陽光発電)Biogas(バイオガス)

以下のグラフは、アブダビでの、2016年時点での太陽エネルギーによる発電量(メガワット)を示す。


*グラフ内翻訳
太陽エネルギーによる発電(アブダビ)
2011年から2016年までのアブダビの太陽エネルギーによる発電量。単位はメガワットアワー(MWh)。最新データーは2016年。

ただし、以下のグラフが示すように、ドバイは2013年に初の太陽光発電所を開設したが、それまで太陽エネルギーによる発電は無かった。


*グラフ内翻訳
太陽エネルギーによる発電(ドバイ)
2011年から2016年までのドバイでの太陽エネルギーによる発電量。単位はメガワットアワー(MWh)。最新データーは2016年。ドバイは2013年に初の太陽光発電所を開設しており、それまで太陽エネルギーによる発電は無かった。

アラブ首長国連邦は太陽光発電(PV)および集光型太陽光発電(CSP)、両方の生産能力を有する。

2050年までに電力の75パーセントをクリ-ンエネルギーにより発電するというドバイのクリーンエネルギー戦略の一環として、ドバイは世界最大の単一施設における集光型太陽光発電プロジェクトを立ち上げる予定だ。それは今後5年以内の発電開始を期待されている。

一方で、アラブ首長国連邦で3番目に大きい首長国であるシャルジャは、シャルジャ国際空港から11キロ離れた場所に太陽光発電による持続可能都市を建設することを目指している。また、別の首長国であるウンム・アル=カイワイン政府は、同首長国内のファラジ・アル=ムアラに200メガワットの太陽光発電所を建設する計画を推進している。

気候変動解決に向けた目標の達成度

アラブ首長国連邦は2016年9月、気候変動を軽減し制限することを目指したパリ協定に署名、批准した。しかし、アラブ首長国連邦が設定した目標は「非常に不十分」と考える機関もある。例えば、クライメート・アクション・トラッカーは、2021年アラブ首長国連邦の気候コミットメントは「パリ協定が定めた、気温上昇を2°C未満に保持すると共に1.5°C未満に抑える努力目標を達成していない」と述べている。

さらに、アラブ首長国連邦はガソリンとディーゼルは5%の付加価値税を課しているが、原油と天然ガスの価格へ助成も行っている。それでも、アラブ首長国連邦のガソリンとディーゼルの価格は世界平均を大きく下回っている。2019年4月時点では、世界のガソリン価格は1リットル当たり1.14米ドルだったが、アラブ首長国連邦の価格は1リットル当たりわずか0.57ドルであった。(訳注:最新の石油価格については、こちらをご覧ください)

このような状況では解決には程遠く、国内の化石燃料使用を大幅に低減することはできない。

アラブ首長国連邦における他の再生可能エネルギーの選択肢

国際再生可能エネルギー機関によると、アラブ首長国連邦は2017年、既に風力エネルギーに対して0.85メガワットの設備容量を保有した。

また、アラブ首長国連邦はさらにバイオエネルギーへの投資もしている。例えば、再生可能エネルギー会社のマスダール(Masdar)は、アラブ首長国連邦初の廃棄物発電所を建設するために廃棄物処理会社ビーアー(Bee'ah)との開発契約に署名した。この発電所はシャルジャの廃棄物処理センターに建設される。

廃水からバイオエネルギーを取り出すことを目指すスタートアップ企業、バクトワット(BactoWatt)のプリシラ・ジョセフ氏は、グローバル・ボイスに対して次のように語った。

Apart from solar energy, there is also growing demand for bioenergy, especially for technology that converts waste to energy in the UAE. Right now it is only in its initial stages, but we hope to soon turn bioenergy technology into a commercially viable product.

アラブ首長国連邦では、太陽エネルギーの他にバイオエネルギー、特に廃棄物をエネルギーに変える技術に対する需要も高まっています。現在は初期段階に過ぎませんが、我々はバイオエネルギーは商業的に成立すると期待しています。

アラブ首長国連邦は、2030年までにクリーンエネルギーによってエネルギー需要の30%を達成することを目指している。アラブ首長国連邦は現在、クリーンエネルギーの割合は0.54%であると主張しているが、これには再生可能エネルギーと原子力エネルギーの両方が含まれている。

国際再生可能エネルギー機関は、全世界で2050年までに再生可能エネルギー資源によってエネルギーの 65%を賄う目標を設定した。しかし、現在の動向のままではその目標は25%しか達成できないとも予測した。

ジョセフ氏は、心配そうに「我々は何とかしてその40%のギャップを埋める方法を考え出さなければいけないのです」と述べた。

校正:Sumiyo Roland

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