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モルドバのミームヒーロー達がコロナ危機の中ユーロソングのパロディを後押し

カテゴリー: 東・中央ヨーロッパ, モルドバ, デジタル・アクティビズム, ユーモア, 健康, 市民メディア, 音楽, COVID-19
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「Mom, stay home」サンストロークプロジェクト(Youtube動画 [1]のスクリーンキャプチャ)

元記事はメタモーフォシス財団のプロジェクトである Meta.mk News Agency [2]です。編集版はコンテンツ共有協定の下で公開されています。グローバル・ボイスの特別報道サイト「新型コロナウィルス各国の状況 [3]」もご覧ください。

モルドバ共和国ではポップ・ロックグループのサンストロークプロジェクト [4]がユーロビジョンソングコンテスト(以下ユーロビジョン)2017年の「Hey Mama」を用い、新型コロナウィルス感染防止対策の普及啓発活動を行なった。

タイトルの「Mom, stay home」は国民にWHO推奨の感染防止策順守を奨励している。また一方ではこの疾病に対しより脆弱とされる高齢者に向けて、前向きなエネルギーを送っている。

楽曲はロシア語とルーマニア語で歌われており、英訳付きでYoutube [1]で公開されている。

ルーマニア語はモルドバの州公用語であるが、ロシア語・ウクライナ語・ガガウズ語が公用語とされている。ロシア語はすべての地域で広く使用されている。

モルドバ共和国の人口は260万人。これまでに298人の新型コロナウイルス感染者と2名の死亡が確認されている。ほとんどのヨーロッパ諸国と同様に、モルドバ政府はウイルスのさらなる蔓延を阻止するために、二週間の自己隔離を含めた制限措置を制定した

ユーロビジョンでの成功

サンストロークプロジェクトは、2010年のユーロビジョンで「Run Away」という曲を引っさげてデビューした。39組の出演者のうち22位という審査結果にも関わらず、「Run Away」はのちに大ヒットを記録。現在、Youtubeの公式動画の視聴回数は1000万回を超えている。

ユーロビジョンでのパフォーマンスからは、有名なミームも生まれた。グループのサックス奏者であるセルゲイ・ステパノフは「Epic Sax Guy」として知名度が飛躍的に上がった。ステパノフのサックスソロパートが延々ループされる動画がYoutubeに投稿され、人気を博したのである。その動画のタイトルが「Epic Sax Guy(マジパネェサックス野郎)」だった。

ネット上での彼らの人気はとどまるところを知らず、サンストロークプロジェクトは2017年のユーロビジョンに再びモルドバから出場。

今度は英語の歌詞で「Hey Mama」という曲を披露した。もちろんサックスソロ入りのパフォーマンスだった。

2017年、グループはウクライナのキエフで開催されたコンテストで3位に入賞。モルドバにとって過去最高の結果となった。

2020年のユーロビジョンは、5月にオランダのロッテルダムで開催される予定だったが、新型コロナウィルスの大流行のためキャンセルとなった。