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もしこの川の水がなかったら、どうやって生きていくの?

カテゴリー: イラク, 市民メディア, 戦争・紛争, 朗報, 環境

この記事は、トッド・ルーボルド [1]が国際的環境問題の解決策に焦点を当てる専門誌   [2]Ensia.com [3]に掲載したものである。コンテンツ共有契約の一環としてグローバル・ボイスで再掲載している。

(訳注:この記事の原文は2017年8月10日に掲載された)

ナビル・ムーサは、この7年、幾度となくパドルボードやカヌーでイラクのクルディスタン地方を巡り、今の世代そして次世代のためにきれいな水路の重要性を訴える活動を単独で行なっている。

エミリー・キンスキー [4]が制作したこちらのドキュメンタリーでは、彼が暮らす地域の川との関係性や汚染による地元への影響についてムーサが説明する様子を追っている。「この川が子どもの頃に見た本来の姿を失って汚されてしまったから、何かしたいと思ったんです」と動画内で語る。

イラク全土の専門家は、数十年にわたる戦争や汚染、無秩序な開発、ダム建設などによりイラクの水危機が差し迫っていることを危惧している。

ムーサは、NGOの Waterkeepers Iraq [5]Waterkeeper Alliance [6]の関連団体)の一員で「イラクの川や小川、水路などを守り、天然資源の持続可能な利用における地域社会への支援」を提唱し活動している。

動画の後半で「もしこの川の水がなかったら、どうやって生きていくの?」と投げかけ、自身の活動の根底にある喫緊の課題をひとつの問いに集約している。 

本動画は、現在イラクのアルビールを中心に活動する映像作家でマルチメディア・ジャーナリストの エミリー・キンスキ ー [4]が、Ensiaのために制作、撮影、編集したものである。エミリー・キンスキーの作品は、メディアであまり取り上げられず迫害を受けるサブカルチャーに焦点を当てている。またキンスキーの作品には、共同撮影や新しいマルチメディア技術を取り入れることにより、抑圧を受けるコミュニティに対し、彼らの声を届けることで支援するといった特徴がある。

校正:Moegi Tanaka [7]