基本
- グローバル・ボイスとは何ですか?
- グローバル・ボイスはどのような経緯で生まれたのですか?
- グローバル・ボイスの基本的な価値観はなんですか?
- 資金はどこから得ているのですか?
- グローバル・ボイスを応援するにはどうすればよいですか?
記事を掲載するまでの流れ
- グローバル・ボイスに載せるものはだれが決めるのですか?
- コンテンツは著作権で保護されていますか?
- リンクを張るということは、リンク先を支持しているということですか?
- グローバル・ボイスは政治的・宗教的にどういったスタンスをとっているのでしょうか。
- リストに載せる国はどう決めるのでしょうか?
- アメリカ合衆国のブログへのリンクはなぜ少ないのですか?
メディアとジャーナリズム
- 主流メディアとはどのような関係なのでしょうか?
- 記事にリンクするとき、ブロガーのバックグラウンドをチェックしますか?
- 匿名ブロガーに対してはどういう立場をとっていますか?
- 「市民メディア」とは何を指していますか?
- グローバル・ボイスと他の「市民ジャーナリズム」のサイトはどう違うのですか?
基本
グローバル・ボイス Online はボランティアによる国際的なプロジェクトで、ヨーロッパや北アメリカ以外の国々に重点をおき、世界中のブログ・ポッドキャスト・写真共有サイト・ビデオブログのコンテンツから優れたものを収集し、要約し、背景を説明しています。
詳細については「グローバル・ボイスについて」を読んでください。グローバル・ボイスは多言語のコミュニティで、Gloval Voices・Rising Voices・グローバル・ボイス Advocacy・Lingua など幅広いプロジェクトでライターが協力しています。
2004 年 12 月、1日の大会で Gloval Voices の元のアイデアが生まれました。そのときの主催者は、ともにバークマン・センターのリサーチフェローをしていた、アフリカ専門家の科学技術者イーサン・ザッカーマンと元CNN北京支局長および東京支局長のレベッカ・マキノンの二人でした。会議には世界中のブロガーが出席していました。違う国のブロガーが互いを見つけ出し、グローバルに対話をするために、グローバル・ボイスのようなコミュニティが必要だと多くの参加者が感じました。
2004 年の会議の詳細はここで読むことができます。また、ポッドキャストで聞くこともできますし、参加していた人から直に話を聞くこともできます。
グローバル・ボイスのマニフェストを読めばグローバル・ボイスの基本的な価値観の概要がわかります。このマニフェストは2004 年に開かれたグローバル・ボイスの会議の参加者が共同で作成したもので、中国語・アラビア語・スワヒリ語・スペイン語などのさまざまな言語に翻訳されています。
マニフェストはこう始まります。
「私達は言論の自由を信じる。自由に発言する権利、そして自由に聞く権利を信じる。私達は、すべての人びとが発言するためのツールにアクセスする権利を持つことを信じる。
そのために、発言をしたいと望むすべての人びとがその手段を得られるように、そしてその発言を聞きたいと望むすべての人びとがその手段をえられるようになることを目指す。」
残りはこちらでお読みください。
グローバル・ボイスはオランダで非営利団体 Stichting グローバル・ボイス として法人化されています。
現在のスポンサーのリストはこちらです。
開かれた社会財団(Open Society Institute)の情報計画(Information Program)からいただいた最初の助成金のおかげで、各国のブロガーを迎え2004 年 12 月のミーティングを開くことができました。プロジェクトを結成するための初期資金はマッカーサー基金とドイツのNGOである Hivos から提供していただきました。
2006 年 1 月に国際ニュース機関であるロイターから無制限の助成金をいただきました。おかげで、核となるエディターのチームを拡大し、編集長を雇い、技術的な支援の代金を支払い、支援活動を進め、グローバル・ボイスの年次大会に投資することができました。トムソン・ロイターは 2008 年の終わりまで手厚いサポートをしてくれました。
2007 年に Hivos から助成を受け、Advocacy のディレクターを雇うことができました。Hivos は、わたしたちが支援活動、翻訳、中核事業を行うため、手厚いサポートを続けてくれています。
2006年にグローバル・ボイスがナイト-バトゥン「ジャーナリズムにおける革命」大賞(Knight-Batten “Innovations in Journalism”)を受賞し、1万ドルをいただいたことについて、ナイト財団(Knight Foundation)に厚くお礼申し上げます。さらに、グローバル・ボイスにナイトニュース挑戦賞(Knight News Challenge award)を授け、2007 年 5 月に発足した Rising Voices の第一歩を支えていただいたことについても、重ねてお礼申し上げます。
ナイト財団に厚くお礼申し上げます。
開かれた社会財団・フォード財団(Ford Foundation)・アルカ財団(Arca Foundation)などの機関が、2009 年に手厚いサポートを提供してくれました。
グローバル・ボイスや世界各地のブロガーの仕事を助ける方法はたくさんあります。「グローバル・ボイスを応援するには」をお読みください。
掲載されるまで
エディターがグローバル・ボイスに記事をアップする前に全て確認しています。エディターが訳す記事は、ボランティアライターのチームが書いたものです。ライターたちは、各国・各地域のブログをチェックして回り、記事にまとめています。エディターがカバーする範囲は、ライターの判断基準、すなわちライターがブログ界で起きていることのうち、何を重要だとみなすかということによって決まります。
記事にとりあげるべき面白いリンクやアイデアがあったら是非教えてください。エディターに連絡して、Global Voice のライターや翻訳者のボランティアとして参加することもできます。
グローバル・ボイスのすべてのコンテンツは Creative Commons attribution license の元で公開されています。つまり、公開ポリシーで説明しているガイドラインを満たす限り、だれでもグローバル・ボイスのコンテンツを再配布することができるということです。
この方針は、世界中のブロガーの声を増幅するというわたしたちの主な目的に沿うと考えています。
何かにリンクということは、わたしたちは「これは面白い、読む価値がある」と考えているということです。私たちの責任として、できるだけ正確であろうと努力していますが、リンク先の全ての投稿に対して真偽を確かめるだけの余力はありません。
わたしたちは、どんな情報や分析が単一のソースからもたらされたとしても、読者(視聴者)はそれを根拠なく信じてはいけないと考えています。
これはブロガーの書いたものだけでなく、プロフェッショナルのジャーナリストについてもいえることです。
背景を押さえ、偏見を知り、記事の書き手が人間として持つ当然の弱さを理解するまで、グローバル・ボイスも含めて、ブログ上のどんな情報に対しても懐疑的に接することをわたしたちはお勧めします。
また、個人的には必ずしも同意できない見解にリンクをはることもよくあります。理由を以下に述べます。
- ブロガーの見解や分析、情報が、ブロガーが属する国やコミュニティの一般的な考え方を理解するのに役立つと考えるから。
- 他の場所では目にしないようなユニークな情報や分析であり、相当な数のグローバル・ボイス読者が面白い、または考えさせられると感じるようなものだから。
グローバル・ボイスは特定の党派・宗派に属さないように努めています。わたしたちは言論の自由と寛容を守り推進する人々をすべて歓迎します。わたしたちは、言論の自由は、国によってイデオロギーや宗教が大きく違うために脅かされるものだと自覚しています。わたしたちの基本的な価値観に合意してくださるならば、あなたがどの政党や宗教に属しているかということは関係ありません。
実際に、わたしたちはさまざまな政治的な立場や信条を持つ人々の参加を積極的に求めています。ただし、わたしたちは人種差別・偏見・暴力・テロリズムに反対です。このような考え方を承認・反映しているブロガーには基本的にリンクしません。
グローバル・ボイスはサイト上のすべてのコンテンツを地域・国・トピック別に整理しています。国別のカテゴリを作っているのは特定の情報を探している人にとってサイトをナビゲートしやすくするためです。
リストに載せる国は Wikipedia の国のリストを基準にして決めています。このリストは独立国家(承認されているものもそうでないものも含む)・居住者のいる属領・特別な独立国などからできています。この世界は複雑ですから、完璧なリストなどありません。
わたしたちはできるだけ多くの言語と地域の市民メディアを網羅できるように務めています。通常は、特定の地域発のコンテンツの有無は、その地域のコンテンツを書くことができるボランティアがいるかどうかということにかかっています。ただし、ヨーロッパの大部分・北アメリカ・オーストラレーシアに関しては限定的にしかカバーしていません。
他にもたくさんサイトがあるからというのが主な理由です。BoingBoing・Metafilter・Slashdot・Daily Kos などがそうです。もしアメリカ合宿国の政治・科学技術など、ブログの題材になるようなさまざまなテーマについて知りたいのであれば、ほかにもこの種のサイトは山ほどあります。グローバル・ボイスをはじめた理由の一つは、主流メディアでまず耳にしない意見に人々の関心を向けるためです。わたしたちがアメリカ合衆国のブログにリンクを張る場合は、少数派の意見やトピックが書いてあるときです。
メディアとジャーナリズム
グローバル・ボイスは主流メディアと良好で互いに有益な関係を築いています。 継続的にジャーナリズムとブログが互いに利益を得る道を探るため、グローバル・ボイスは「ジャーナリズム対ブログの議論」の先を思い描いています。わたしたちがリンクを張り、詳しく説明しているようなコンテンツは、さまざまな国で普通の市民がどんなことを話しているかジャーナリストが知るための優れた情報源です。
報道機関やジャーナリストから、わたしたちが取り上げたサイトのブロガーと連絡をとりたいと打診されることはよくあります。グローバル・ボイスのブロガーは市民メディアやそれぞれの国で起きているイベントに関するインタビューに応じています。
詳しくはメディアのページをお読みください。
各地域のエディタとライターは自分が担当している地域のブログ界をよく知っているので、嘘をつく人やデマを広める人へのリンクをしないように用心しているはずだと、わたしたちは信用しています。匿名のブロガーにリンクを張る場合には、大抵の場合チームの誰かが書き手とコンタクトを取り、身元を秘密裏に確認しています。
しかしながら、誰もが時にはミスを犯します。もし誤った情報にリンクを張っている場合には、どうぞ連絡を下さい。
わたしたちは匿名のブログにリンクを張っています。匿名でなければ本当のことを話すのがとても危険であるような国もあるからです。言論の自由を尊重しない統治の下で生きるブロガーには匿名ブログのガイドを使うように勧めています。
ただし、匿名ブロガーにリンクするときにはなるべくその人に関することを調べようと努力しています。また、非公開で連絡を取ることもあります。もしその匿名ブロガーが、本人が住んでいると自称する国に実際に住んでいると証明できるならば、より自信を持ってコンテンツにリンクを張り、内容が確かであると保証することができます。
考えを口にしても、ブロガーの生命や生活が脅かされないような民主的な国の場合は、匿名ブログの信用性は落ちると考えています。ただし、ブロガーの雇用者や話しているトピックなどのせいで、匿名を守る必要がある場合は例外です。
グローバル・ボイスのブロガー自身が匿名でなければならないような、特殊な場合は、エディターはそのブロガーの本当の身元を知っています。
わたしたちは、オンライン市民メディアという用語で、インターネット上で個人やグループが自分で公開しているコンテンツを指しています。大抵はプロという立場ではない人たちです。
ブログのことが多いですが、フォーラムやミニブログ、ウェブサイト、写真、ポッドキャスト、ビデオなど、どんな形のオンライン上の市民による表現でも構いません。通常プロフェッショナルのジャーナリズムとは異なるものを指します。
グローバル・ボイスでは、世界中のオンライン市民メディアの発言内容や使われ方について記事を書いています。世界の聴衆へと手を伸ばそうとしている大勢の人々が発言権を得るために、わたしたちは引用・リンク・翻訳をすすめ、インターネットで社会をよりよくしようとしています。
グローバル・ボイスとは違い、Ground Report・Demotix・iReport・Indymedia など多くのプロジェクトは、ウェブサイトやプラットホームを運営し、市民の手による1次報道の推進を目指しています。
グローバル・ボイスのライターが1次報道をすることはまずありません。また、ジャーナリストの模倣も目指していません。わたしたちが主流メディアにリンクを張ることはまずありません。グローバル・ボイスのライターは、基本的に、人々が自身で運営しているプラットホームやコミュニティで、自分の言語や国で書いたコンテンツにリンクを張り、集約することに関心を持っています。よいコンテンツを探すのは難しいので、読者がお勧めのリンクを教えてくれるととても助かります。