
科学界の女性 イラスト:Giovana Fleck 許可を得て使用
科学研究の分野で、女性の占める割合は明らかに少数である。国連のデータによると、世界の科学者、テクノロジスト、エンジニア、数学者の30%に満たない。さらにその中でも、有色女性の占める割合は極めて低い。
世界中でICT(情報通信技術)の授業を受ける学生のうち、女性及び女子生徒はわずか3%にとどまる。理由はさまざまだが、家庭や経済的な事情、職場の文化、差別などがあげられる。
加えてこの分野の数少ない女性たちは、その努力がほとんど認められてこなかった。科学分野のノーベル賞受賞者は97%が男性である。
しかしこの世界への女性の視点は必要だ。彼女たちの研究は、科学界そして私たち自身や環境への理解のために重要な意味を持つ。
「気候変動と資源不足という危機が迫る将来に向けて、世界の科学界は女性科学者の功績を認め、さらにその活躍を促進してゆく必要がある」とロレアル-ユネスコ女性科学賞の主催団体は記している。
グローバル・ボイスは、キャリアをスタートしたばかりの女性科学者から、豊富な研究実績を持つ女性科学者までインタビューを行い、彼女たちの抱える課題を理解し、科学分野への貢献に光を当ててゆきます。STEM(科学・技術・工学・数学)、社会科学、自然科学などの分野で活躍する女性たちのインタビューをご覧ください。
記事 科学界の女性
なぜ海鳥はプラスチックを食べるのか? ポーランド市民科学プロジェクトが解明を手助け
海鳥がなぜプラスチックを誤って食べてしまうのかという疑問から出発し、その解明の課程は市民科学プロジェクトの成功という結果をもたらした。
「女性だからと夢をあきらめないで」トルコ人航空宇宙エンジニアは語る
ジョージア工科大学(米国)で研究員として働く30歳の女性科学者ギョクチン・チナーシュへのインタビュー
クレヨンの「肌色」からアイデンティティ、人種問題を考える
「ブラジルの教育学者グラディス・ケルシェル:子どもが絵を描くときに、一人一人の肌の色を表現できるよう工夫した教材を生み出した教授が、完成までの経緯と研究者としてのあゆみを語る」
神経科学者キャロライン・ガイスラー 科学の分野で歩んだ道を語る
科学分野の女性をとり上げるシリーズの一環として、グローバル・ボイスはミュンヘン大学神経生物学科、独立研究員キャロライン・ガイスラー博士にインタビューを行った。
異教徒間対立の融合に奉仕する女性神学者レジーナ・ポラック
「異教徒間の対話でイスラム教徒たちに向けられた敵意の根底にある社会的、政治的、経済的な原因を解決することはできません。それでも、一番重要なのは、対話が宗教的な考え方をもたらすことで、より平和で公正な共存が可能になることです。」
科学の世界にもっと女性を!エクアドルの科学者、パトリシア・カスティージョ・ブリセーニョが語る
「ジェンダー格差のせいで科学の才能の半分を失っている場合じゃない。」