中国の公害問題

Pollution engulfs Beijing with heavy haze and reduced visibility. Photo by Global Voices author Owen.

濃いもやに視界の狭まる大気汚染が、北京を覆い尽くしている。グローパル・ボイス記者の Owenによる撮影。

中国がここ数十年、強迫的に押し進めてきた経済成長は、この国の環境にとんでもないつけを払わせることになった。

中国大都市圏の多くが、ひどいスモッグに悩まされている。採鉱と化学廃棄物で土壌が汚染され、続いてその土壌で育つ食物も汚染される。工業廃水で水源が汚染され、飲み水も安全でなくなる。世界保健機関によると、公害都市の世界ワースト10のうち、今や7つが中国の都市である。

中国のこの被害は命にかかわる。健康影響研究所が世界保健機関などの協力機関と行った調査によると、2010年だけでも、大気汚染が120万の未成年者の死に関係していることが分かった。癌患者の割合は急上昇しており、毎分6人の患者が癌と診断される。公衆衛生の危機は国内に蔓延する公害によるものとみる人は多い。

政権をにぎる共産党は、開発を犠牲にして蔓延する公害に取り組むことには二の足を踏んできた。しかし、公害の状況が悪化するにつれ、国民の忍耐も限界にきている。地域が汚染されるような開発計画に住民が怒って抗議するデモが、ここ数年は国内でよく見られるようになった。

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