2004年の終わりのある午後、当時50歳の管理職で、24 Hours Online [1] を運営するブロガーZhang Shiheは、北京の繁華街で [2]暴力殺人事件の現場に遭遇した。
警察へ通報しても適当にあしらわれたことに苛立ち、彼はその後、 自分のブログに記録と画像を載せ [3]、この犯罪を立件し損ねた警察を激しく非難した。
このZhangの画期的な投稿 [4]のコメント欄を見ると、Zola [5]のコメントが見つかる。
Zolaは、Zhangにとっての若くずっと過激な継承者であり、数年後 [6]市民報道ブログへの貢献者 [7]として有名になるブロガーである。
当時Zolaは「ブログはマスコミに立ち向かうことの出来る唯一のメディアだ」と書いている。
Zhangは自らを「老虎廟」と名づけ、自身のニュースを求めて、今月の初め自転車でのブログツアー [8]に出発した。
貧しい華北地域の奥地である山西省 [9], 陝西省 [10], 内モンゴル自治区 [11] と 寧夏回族自治区 [12]を巡り、道中で出会った人々や出来事などを写真、ビデオ、レポートとして投稿するつもりだ。
これは、街角で起こる犯罪 [13]や2008年オリンピック開催地の建設による自然破壊 [14]など、彼が普段書いているテーマの次のステップのようだ。
Zhangは、強制労働が行われているレンガ工場 [15]を見つけだすために旅をしているのだろうか?
彼の壮大な構想は、50代のうちに [16]Big Blogging [17]を達成することや、彼が自称するところの市民のあるいは市民のためのリポーター [18]と、市民レポーターとの違いを見つけることなどである。そしてその構想を実現すべく、旅先でのブログ投稿のためにインターネットカフェに向かうのだが、いくつかの投稿によると、彼の最大の問題は、ファイル転送の出来るインターネットカフェがないことのようで、しかも現地ではインターネットカフェはたいてい”地下”にあるものだ、と彼は指摘している。
[19]
赤い点の北京から黒い点の陝西省 [10]西安までが老虎廟がたどるルート [19]。
このブログツアーでの装備についての写真リスト [20] が出発日前日の8月9日に投稿されている:
大量の ゴアテックス [21]、Sony Vaio [22]、地図、救急用品、録音機器、真鍮の煙草パイプ、その他多数。旅の初めの頃の写真はこのページ [23] やこのページ [24] 、またビデオ映像が このページ [25]に掲載されている。
Zhangは多くの時間をインタビューに費やしている;
河北省 [26]の山々を駆けぬけ [27]て、ある村で毎日10kmを歩いて学校に通う少女の話を聞いている。
来学期は。学校の近くにおばさんと一緒に住むことになるので、それからは山を抜けて家に帰るのは週に1度でよくなるんだと、少女は幸せそうに、また誇らしげに語った:
[27]
同じ村で、彼はひとりの博識の老紳士に出会い、最近の国内、国際情勢について語り合った。
2日後、老虎廟は、青白口という小さな村に移動し [28]、 小さな地元の革命史博物館の入り口に立つ老婦人を見つけて自転車を停めた;
彼はこの老婦人にインタビューして、日本による侵略時代の暮らしについて(彼女の夫がこの博物館を建てたのだった)の話よりも、年金のない未亡人が子供達にもほとんど見捨てられてどうやって生きているのか、そしてそんな中でどんな暮らしを望んでいるのかについて、多くのことを学んだ。
[28]
河北省ではその他にも、この旅で1つ目の子供達を雇って不法操業している炭坑 [29] を発見したり、トイレで起こった事件 [30]があったり、山のハイウェイから戻ってくる時に中国のトラック運転手達が夏の暑さの中で行うこと [31]を見つけたりしている。
またある町で、児童強姦犯が陰茎癌に冒されたが、治療した医師が仕返しをこめてペニスを切り取る処置を施し [32]、その後その男は何度も自殺未遂を起こしている、という話も聞いている。
河北省を出て [32] （すばらしい写真が掲載されている）、山西省に入り [33]、彼の旅が正式に始まった8月19日以降、立て続けに写真、ビデオ、記事が投稿されている。
今週末（訳注:原文記事掲載時）、老虎廟は砂漠を通過中だ:
[34]