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Rising Voicesの言語デジタル活動が国際母語賞を受賞

カテゴリー: お知らせ, 市民メディア, ライジング・ヴォイセズ
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2021年2月21日バングラデシュのダッカで催された国際母語賞の式典。シャへドゥル・ハビル・チョードゥリーによる公開動画よりスクリーンショット。

バングラデシュの国際母語研究所(IMLI) [2]はライジング・ヴォイセズのアクティビスモ・レンガス [3](言語デジタル活動)イニシアティブに対し、名誉ある国際母語賞2021を授与した [4]。当プロジェクトの「先住民族言語の保護、促進、活性化に向けた著しい貢献」が評価されたものである。

2021年2月21日、バングラデシュのダッカで開催された小規模な式典 [5]において、バングラデシュ人民共和国の首相であり、IMLIのチーフパトロンでもあるシェイク・ハシナ氏が賞を授与した。

IMLIが国内外で言語に関連した活動を行っている3人の個人と1団体を表彰するのは今年が初めてである。この賞は1999年の国際母語デー [6]制定以来、世界中で2月21日が国際母語デーを祝う日となっていることを記念し授与される。2年に1度のこの賞の受賞基準は、「母語の維持、保護、活性化のための革新的なデジタル技術による特別な貢献」である。

ライジング・ヴォイセズ [7]はグローバル・ボイスのアウトリーチ活動とデジタルインクルージョン [8]活動を担う部門であり、2014年ラテン・アメリカに焦点を当てたアクティビスモ・レンガス [9]・イニシアティブを開始した。これはライジング・ヴォイセズが共催者であったメキシコのオアハカで開催された第1回先住民言語デジタル活動集会 [10]に続いたものだ。この初めての会合以降、コロンビア [11]ペルー [12]ボリビア [13]エクアドル [14]グアテマラ [15]チリ [16]でも同様の集会が開催されている。ここでは仲間同士の学びと交流の場やネットワークを作ることが目的となっている。

これらの催しに加え、ライジング・ヴォイセズは4カ国で小さな規模のデジタル活動プロジェクトの支援、2つの参加型リサーチプロジェクトの実施、デジタルプロジェクトのオンラインディレクトリー [17]の作成、先住民言語デジタル活動ネットワーク [18]の構築、さらに進行中のソーシャルメディアキャンペーン@ActLenguas [19]を行っており、そこでは先住民言語活動家が言語保護テクノロジーを駆使して彼らの経験を交代で詳しく語っている。

「この賞は言語デジタル活動家がラテン・アメリカ全土に与えた影響を称えるとともに、今後彼らの活動がもたらす多大な可能性への期待が込められた証ともいえるでしょう」とライジング・ヴォイセズのディレクター、エディー・アビラは語った。

「活動家たちはインターネットやデジタル技術を活用し、これらのツールを使うことで、若い世代の先住民言語話者を惹きつけ、同時に先住民言語の存在感をオンライン上に示す力になっていることを実証しています。私たちは数百人の先住民言語活動家とそのコミュニティを代表してこの賞を受けました。彼らが、その多くの知識や経験を他者と共有してきたことで、この活動が可能になりました。私たちは2022年の『国際先住民言語の10年』に向け、引き続き彼らを支援していくことを楽しみにしています」

2021年の受賞者は他にムハンマド・ラフィクル・イスラム教授、バングラデシュのジャブラン福祉協会マトゥラー・ビカシュ・トリプラ氏が含まれる。また、もう一人の国際賞受賞者はウズベク語に関する研究が評価されたイスラモブ・グラム・ミルザエビッチ氏。

校正:Masato Kaneko [20]